
ジャチュラン・シリポンズ (アメリカ)
【 1951 〜 1999 】
ジャチュラン・シリポンズは、1951年10月19日、タイで生まれた。
シリポンズの家は貧しく、両親が別居した後は売春宿で育った。
シリポンズは水道も電気もないネズミだらけの屋敷で育ち、身体的虐待も受けた。
20歳の時、タイのデパートで強盗を働き、その際に頭を撃たれる。
一命を取り留めたシリポンズは、仏教僧院で修行し、貨物船のコックとして働き始める。
その後、アメリカの麻薬当局のおとり捜査に協力し、アメリカへ移住する為の資金を手に入れる。
1981年12月15日、カリフォルニア州オレンジ郡ガーデングローブの小売店の倉庫で、店長のパックワン・ワッタナポーン (36歳♀) と、従業員のコーク・グエン (52歳♂) の遺体が発見される。
ワッタナポーンは首を絞められ、グエンは頭部と首に複数の刺し傷を負っていた。
同年12月17日、シリポンズがワッタナポーンのクレジットカードを使用して買い物しようとした事がわかり、警察はシリポンズを逮捕し事情聴取を行った。
シリポンズの指には複数の切り傷があり、事件現場で発見された血痕がシリポンズの血液型と一致した。
その後、シリポンズが犯行現場である小売店で時々働いていた事がわかり、自宅と車を捜索したところ、グエンを殺害した凶器に似たナイフを所有していた事が判明した。
また、ワッタナポーンの宝石類もいくつか発見され、シリポンズの車内からは乾燥した血痕がいくつか見つかった。
シリポンズは強盗、2件の第一級殺人罪で有罪判決を受けた。
1983年4月22日、シリポンズには死刑が言い渡された。
シリポンズは逮捕されてから一貫して強盗には加わった事は認めたが、殺人は名前を名乗る事を拒否した共犯者によるものだと主張していた。
弁護士は共犯者はシリポンズのガールフレンドの妹 (17歳) であると述べた。
彼女は裁判でも重要な証人であったのだが、すでにタイに帰国しておりアメリカにはいなかった。
1995年12月、連邦判事は8日間に渡る審理を行い、シリポンズに共犯者がいたという考えを支持する証拠はないと判断した。
シリポンズの死刑は、当初、1998年11月に執行される予定であったが、連邦判事によって執行は中止された。
1998年12月14日、オレンジ郡高等裁判所判事はシリポンズに対する執行命令に署名し、執行日を1999年2月9日に設定された。
ローマ法王ヨハネ・パウロ二世、仏教徒であったワッタナポーンの夫、他多くの人達が死刑執行に反対した。
また、タイ政府もシリポンズの死刑を終身刑にし、母国に戻して服役するよう求めたが、カリフォルニア州知事であるグレイ・デイビスがこの申し出を拒否し、シリポンズの赦免を拒否した。
デイビスは、
「模範的な行動では罪のない2人の殺人被害者の命を取り戻す事は出来ない」
と述べた。
1999年2月9日、シリポンズはサン・クエンティン州立刑務所で致死量の注射による死刑が執行された。
享年47歳。
シリポンズの最後の食事は、ラッキー・アークティックのアイスティー2缶と、ミッション・プライドの桃の缶詰2カップであった。
シリポンズは死刑囚として服役中、模範囚とされ、死刑執行後は生まれ変わると信じ刑場の露と消えた。
シリポンズは執行後、火葬し遺灰を海に撒かれる事を望んだ。
1999年はカリフォルニア州ではわずか2人にしか死刑が執行されておらず、シリポンズはその1人で最初に執行された人物となった。
1977年、アメリカで死刑が復活して以降、カリフォルニア州では2023年まで13人に対し死刑を執行しているが、シリポンズはその中で6番目であった。
また、カリフォルニア州は2006年の執行を最後に現在まで執行されていないが、死刑囚は993人存在している。
《殺人数》
2人
《犯行期間》
1981年12月15日
∽ 総評 ∽
あくまで個人的な見解だが、シリポンズが強盗に参加はしたが殺人は共犯者が行ったというのは本当のような気がする。
ただ、その共犯者がガールフレンドの17歳の妹であるというのは疑問が残る。
殺害された2人は1人が首を絞められ、1人が頭や首など複数箇所を刺され殺害されているが、銃で射殺したのならまだしも、これを17歳の少女がたった1人で出来るものだろうか。
また、ガールフレンドの妹なのに名前がわからないものだろうか。
個人的にはガールフレンドの妹ではなく、その知り合いなどもっと離れている存在ではないかと思う。
そうすれば名前を知らないのも頷ける。
ただ、いくら殺人は行っていないとしても、強盗に参加している時点で無罪という事はない。
前述した通りカリフォルニア州は死刑囚が非常に多いが執行はかなり少ない。
シリポンズはその数少ない執行者の中の1人だが、多くの反対を振り切って執行にサインした知事は流石である。
日本なら国際問題に発展すると考慮して遠慮しそうなものである。
コメント
コメント一覧 (10)
犯罪集団に勧誘され、逮捕される事件も発生しましたね。
こういうのは若者の間でも問題になっており、一昔前は、
地方を出たばかりの大学生が悪い人に勧誘される事が多かったと思いますが、
今はSNSが主なツールになっており、犯罪の低年齢化が懸念されますね。
当時のタイでは、ポルポト禍の余波があり、移民ムーブが起こっていたと予想されます。
原因の根源を考えるとシリポンズが最初から悪だったとは言いにくいですが、
世論的に、アジア系住民へのヘイトが溜まるのを抑止する狙いがあったのかも知れません。
どの国でもあることですよね。
日本が移民に厳し過ぎると他の国に批判されますが、こういった事を考えれば当然ですよ。
実際、ヨーロッパなんか移民を積極的に受け入れてとんでもない目に遭ってますし。
ほんとこういう悪党て悪運だけは強いですよね。
この男が死刑になることが落とし前だと分かっているのに、教皇や外野がそれは違うと言っているのは烏滸がましいな。
馬鹿どものアホな理屈が通って死刑が回避されたなら胸くそだったな。
そういえば子役だった男がとっ捕まったみたいだな。
2人を殺害したらしいです。
メディアは騒ぐでしょうね。
有名な時代劇にも出演していた元子役の転落人生に。
異例ですね。
日本の法務大臣もそうですが、その時の責任者によるって事ですね。
しかもバラエティや始球式にも出るような子役みたいですね。
とあるインタビューで「世の中顔と金が全て」と言っていましたが、子供の頃から芸能界でちやほやされておかしくなったのでしょうね。
ただ、栃木の事件は殺された夫妻もかなりの人物だったみたいですね。
そうでしょうね。
ほぼ相手にされず適当にあしらわれたのが容易に想像つきます。
まあ自国民の犯罪も多いのでそれどころじゃないってのもあるかもしれませんね。
すいません、ただ今更新しました。
スマホを替えてから時間を7:00に設定しても変わらず、何度もやって初めて変更出来るようになるのでそれで時間が31分に設定さてました。