
ブライアン・フリーマン (アメリカ)
【 1978 〜 】

デイビッド・フリーマン (アメリカ)
【 1979 〜 】

ネルソン・バードウェル三世 (アメリカ)
【 1977 〜 】
デニスとブレンダのフリーマン夫妻は、アメリカ・ペンシルベニア州ソールズベリー・タウンシップに住んでいた。
デニスは地元の高校で用務員として働いていおり、ブレンダとの間には3人の息子がいた。
長男をブライアン・ロバート (1978年1月7日生) 、次男をデイビッド・ジョナサン (1979年2月9日生) 、三男をエリックといった。
デニスとブレンダは信心深く、エホバの証人を信仰し、息子たちにも信仰を強いた。
しかし、ブライアンとデイビッドは中学の時にエホバの証人を信仰している事を理由にイジメられ、以降、信仰を拒絶するようになる。
1991年、ブライアンとデイビッドはドラッグとアルコールに手を出し始め、両親は1993年まで更生施設に入所させた。
だが、兄弟はその施設で初めてネオナチのスキンヘッドに出会う。
兄弟はネオナチの暴力的なイデオロギーと暴力による個人の自由というその思想に夢中になる。
施設を出ると、兄弟は頭を剃りネオナチのような服装をするようになり、ドクターマーチンブーツを履き、陸軍のパンツを履くようになった。
そして、軍服には鉤十字の腕章をつけ、ナチス風のメダルをつけた。
また、ブライアンは額に「Berserker (バーサーカー) 」、眉の上に「Sieg Heil (ドイツ語でジーク・ハイル、勝利万歳という意味) 」のタトゥーを入れていた。
2人は身長が180cmを超え、体重も90kgを超えており、父親デニスともよく殴り合いの喧嘩をしていた。
ブライアンは反ユダヤ主義的な言葉を使い、運転実習の教師と口論となり殺すと脅した。
ブレンダはそんなブライアンとデイビッドを怖れ、友人にその事を話していた。
友人によるとブレンダは常に怯え、息子2人を怖れていたという。
ブレンダは心理学者だけでなく、カウンセラーにも電話をかけアドバイスを求めていた。
この時は警察が駆けつけ事なきを得たが、ソールズベリー警察によると、1993年から1995年にかけて合計5回もフリーマン宅に訪れていた事がわかった。
ある時、両親は2人が様々なネオナチのイベントに車で参加するのを防ぐ為、2人の車を勝手に売却した。
ブライアンは激怒し、一緒にいた友人は両親がその場にいたらおそらくブライアンに殺されていただろうと後に話している。
1995年2月、ブライアンは本に人種差別的な絵を描いたとしてソールズベリー高校を停学処分となった。
同年2月26日、ブライアンとデイビッド、そして、従兄弟のネルソン・ベンジャミン・バードウェル三世 (1977年2月13日生) の3人は、映画館に出掛けた。
映画を見終わって家に戻ると、ブレンダ (48歳) はネルソンが家に居る事でブライアンとデイビッドと口論となる。
ブレンダが階段を下りると、ブライアンはブレンダを掴み、強引にショーツを口の中に押し込んだ。
そして、キッチンからステーキナイフを取り出すとブレンダを何度も刺して殺害した。
デイビッドとネルソンは2階に上がり、寝室のベッドで寝ていたデニス (54歳) を金属製のエクササイズバーとアルミ製の野球バットで殴り殺した。
そして、最後にベットで寝ていた末弟エリック (11歳) を3フィート (約90cm) の柄のツルハシで何度も殴り殺害した (1人に殴られたか数人に殴られたのかは不明) 。
その後、3人は12ゲージのショットガンで武装して家を出るとブレンダの車で逃走した。
翌日の27日、デニスの妹であるヴァレリー・フリーマンが遺体を発見し、警察に通報した。
警察が家に入ると、そのあまりの惨状に絶句する。
あらゆる壁に血が飛び散り、デニスとエリックの顔は執拗に殴られていた為、ほとんど認識出来ない程であった。
エリックはつるはしの柄で6回殴られており、ブレンダは地下室で発見されるが、胴体にあった4ヶ所の刺し傷の内、1つが肺を貫通していた事がわかった。
3人を検視したアレンタウンの検視官は、これまで見てきた中でも最も残忍な殺人行為の1つであると述べた。
警察はすぐにブライアンとデイビッド兄弟の行方を追った。
兄弟とネルソンはミシガン州ホープに逃げ、スキンヘッドの仲間てあったフランク・ヘッセの家に身を寄せた。
同年3月1日、3人はヘッセの家で逮捕された。
リーハイ郡の地方検事ボブ・スタインバーグは、「稀に見る残忍な犯行」と3人を非難した。
3人共ネオナチを自認していたが、どのネオナチ・グループにも属していなかった。
実は3人は殺人事件の前に自分達のネオナチ・グループを結成する計画を立てていた。
兄弟の叔母であるヴァレリーは、ブライアンとデイビッドの行動の変化に気づき、次第に甥たちが反抗的で闘争的になっていったと説明した。
死刑を回避する為、ブライアンはブレンダ殺害を認め、デイビッドはデニス殺害を認めた。
ブライアンは酷い事をしたと認め、罰を受けるべきだと声明を発表した。
ネルソンは3人の殺人全てについて裁判にかけられ、DNA鑑定によってネルソンのTシャツに付着していた血液がデニスのものである事が判明した為、デニス殺害で有罪判決を受けた。
3人は死刑を免れたが、全員に仮釈放の可能性がない終身刑が言い渡された。
3人とも仮釈放のない終身刑が言い渡されたが、誰一人としてエリック殺害では有罪判決とならなかった。
この事件はリーハイ・バレー史上最も残忍な犯行とされている。
ブライアンらが逮捕された翌日の2日、ジェフリー・ハワース (当時17歳) という少年が狩猟用ライフルで両親を射殺する事件が発生した。
ハワースは裁判で「フリーマン一家殺害を知り触発された」と証言した。
また、ハワースはフリーマン兄弟に言及したメモを書き残している (ハワースの事件は後日掲載) 。
2014年、3人が当時未成年だったにもかかわらず、仮釈放なしの終身刑は違憲だとして裁判が行われるが、最高裁判所は判決を支持している。
同年、フリーマン一家の事件が、カナダのドキュメンタリーシリーズ『Killer Kids』で取り上げられた。
また、実録犯罪作家フレッド・ローゼンが、フリーマン一家殺害事件について『Blood Crimes (血の犯罪) 』という本を書いている。
更に2015年12月14日、カナダのビデオプロデューサー、WatchMojo (ウォッチモジョ) は、『Top 10 Most Evil Kids in History (歴史上最も邪悪な子供トップ10) 』というビデオを公開し、ブライアンとデイビッドを6位にランクインさせている (2021年現在このビデオはYouTubeで1600万再生を記録している) 。
2022年2月11日、Oxygenのシリーズ、『Killer Siblings』のエピソード「Freemans」で殺人事件の詳細が再現されている。
《殺人数》
3人
《犯行期間》
1995年2月26日
∽ 総評 ∽
ネオナチに心酔し、両親と弟を殺害したフリーマン兄弟とその従兄弟ネルソン。
兄弟が異常というのはまだわかるが、従兄弟のネルソンはどういう経緯でフリーマン兄弟とネオナチ思想で繋がったのか詳細がなくわからない。
ネオナチに憧れる異常者はこれまで何人か紹介してきたが、元々兄弟は親の影響でエホバの証人を信仰していた。
しかし、それを同級生にバカにされいじめられると、エホバの証人を嫌い、それを強いた親も憎んだ。
これまで紹介してきた異常者たちの中にも幼い頃から親に宗教を強制された人物がいた。
全員とはいわないが、親に宗教を強制されると成長の段階で精神が歪み、異常者となる事が多い。
ただこの兄弟はエホバの証人を嫌った後、施設で触れたネオナチの暴力性に感化されたのだが、歪んだ精神にネオナチが最悪の形でマッチしてしまったのだろう。
この事件の衝撃は凄まじく、模倣犯を生み数多くのメディアや媒体で取り上げられる程であった。
それは『Top 10 Most Evil Kids in History』で6位にランクインさせられる程であったが、他のランキングについて気になる方は動画で確認していただきたい。
コメント
コメント一覧 (10)
この3兄弟が受けてきた教育、我が国でも問題となってたやつだよな。
体育禁止、行事禁止、病院禁止と変なルールばっかりだったらしいです。
これじゃゆがんで当たり前だろと私は思いました。
しかし、兄貴分たちの目を覚まさせたのが分家たるネオ・ナチならパワーアップするのは当然かと。
殺害相手が親兄弟だけだったのは唯一の救いだと信じたい。
ここまで危険で過激で暴力的な思想にどっぷり漬かってしかも歪みに歪みまくった兄弟ならよその関係ないやつも巻き込むのは目に見えていたし。
エリック君の殺しは無罪になったけど、それ以外の件で終身刑(極刑相当)と判断できたのはよかった。
先日死んだピックトンと同じ死に方(共食い)で死んでほしいな。
禁止て「薬物禁止」とか「アルコール禁止」とかならわかりますが、体育や行事禁止の明確な理由を教えて欲しいですよね。
ただ厳罰なのは良かったですね。
日本ならたいして罪にならないでしょうから。
過疎地は娯楽がなく、人の監視の目も少ないのかも知れません。
最近はエホバの証人による子供への体罰が報じられるようになり、
宗教の自由と子供の人権、同等に重視するようになりましたが、
これも専門化・特化された人権団体から、SDGsが強まった影響でしょうね。
そう言えば、愛知県で娘3人を殺害した母親に懲役25年が求刑されたそうですね。
シングルマザーが困窮し、鬱病になるというのは、いかに男女平等の進んだ国でも、
よく聞く話だと思いますが、子供を始末して社会にけじめを取るというのは、
日本特有の考えでしょう。
当時27歳の母親が、そういう考えに思い至る環境自体が恐ろしく思います。
ありますね。
色々悪い事も地方の方がやり易いというのもあるかもしれません。
あと、よく「子供が『殺人鬼の子供』として生きていくのが不憫だから」という理由で身勝手に子供を殺す場合も日本人は多いように思います。
やっぱり「子供は親の所有物」という考えが根強いせいでしょうね。
元々異常者て事もあると思いますが、宗教を強制させられて更に歪んでしまったのでしょう。
兄弟だけではなく従兄弟も同類なので遺伝的に異常家系だったのかもしれません。
宗教は個人の自由。強制するもんじゃないです。断定しますが、幼い頃から強制、束縛して世間を狭めてしまうのも一種の虐待。騙されやすくなったり、もっと危険な思想に簡単に影響されるようになりますから。
歴代のシリアルキラーに幼少時に宗教を強要されてる人物少なくないですからね。
仰る通りこれも一種の虐待ですよ。
狂気の融合によって異常者が産み出されるのは昔から変わりませんね。
かのアドルフ・ヒトラーも夢破れた男が過激な思想にかぶれ、自らの扇動者としての能力に気付いてその力を存分に振るったように、この兄弟も自らの内面に潜む残忍さと狂暴性、それを行使する事の喜びに目覚めてしまったのでしょう。
分別がついて自身で選択したのならいいのですが、右も左もわからない時に宗教なんか強制されたらまともに育つものも育たないですよ。