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シャディード・アブドゥルマティーン (中国)
【 1960s ~      】



シャディード・アブドゥルマティーンは、1960年代、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで生まれた。

アブドゥルマティーンはフェニックス大学で準学士号を取得する。

卒業後、携帯電話などの通信機器を販売するセールスマンとして働き、その後、中国に移り住んだ。

アブドゥルマティーンは中国人女性と結婚し、息子が生まれるが、後に離婚した。

アブドゥルマティーンは浙江省寧波市にある寧波工科大学国際交流学院で英語教師として働いていたが、2019年に契約満了になる予定であった。

しかし、同学院長の劉林林 (リィゥ・リンリン) が、アブドゥルマティーンの滞在を望み主張した。


2021年6月14日夜、寧州区石梯大通沿いの木立ちの中で、同大学の学生、陳施君 (23歳♀) が強姦され刺されて殺害される。


翌日の15日未明、陳殺害でアブドゥルマティーンが逮捕される。

アブドゥルマティーンは陳殺害について、陳との関係のトラブルによるものだと警察に説明した。

事件が公になると、中国国内で外国人排斥感情が高まった。

中国のソーシャルメディア上では、「超国民問題」が取り上げられ、外国人が犯した犯罪に寛大な判決が下される可能性に議論が盛んに行われた。

中国国民は当局に対し、外国人である事を理由に寛大な措置を取らないよう求めた。

また、同時に黒人差別問題も浮き上がった。

事件後、被害者の家族が学校に持ち物を取りに行きたいと申し出たが、学校側が拒否する。

家族は「学校にとって悪い影響を与える」と言われた。


同年6月18日、家族が学校に出向くが、学校と警察に止められる。

学校側は
「事件は学校の外で起きた事で私たちは関係ない」
と述べた。

また、大学は関係者と共にネット検閲を行い、家族が微博に投稿したメッセージを削除した疑いがもたれた。

中国のネット上ではこの殺人事件に関連するコメントや動画も削除される事があった。


同年7月23日、殺人事件の捜査を終了し、同年8月20日、寧波人民検察院は、寧波中級人民法院に故意殺人罪で起訴した。

裁判所はアブドゥルマティーンが計画的に殺人を行い、動機は陳への復讐であり、その結果、陳を残忍に殺害し、死刑に相当すると判断する。


2022年4月21日、アブドゥルマティーンには死刑が言い渡された。



《殺人数》
1人

《犯行期間》
2021年6月14日



∽ 総評 ∽

中国で殺人を行った黒人という事で、事件は世界的にも注目を集めた。

また、判決にも注目が集まり、外国人な為、判決が軽くなってしまうのではと囁かれた。

結局、いつもの中国であったのだが、3ヶ月経った現在まで執行されていない所をみると、やはり気をつかっているのは明白である。

個人的に納得いかないのは、学校側の対応とそれに付随する周囲の反応である。

遺族が殺された家族の荷物を取りに行く事は当たり前であり、それを拒否する意味がわからない。

また、家族が学校に出向いて学校と警察に止められる理由もわからない。

しかも、学校側の「外で起こった事なので関係ない」というコメントはあまりに無責任過ぎる。

被害者家族に何かを隠そうとする闇を感じずにはいられない。