
ジョゼフ・ガルシア (アメリカ)
【 1971 ~ 2018 】
ジョゼフ・クリストファー・ガルシアは、1971年11月6日、アメリカ・テキサス州サンアントニオで生まれた。
ガルシアは酒に酔って男性と口論となり、武器による殺人を犯し (詳細不明) 、懲役50年を言い渡され刑務所に収監されていた。
ガルシアは囚人仲間6人と脱獄を計画する。
その6人は首謀者のジョージ・リバス (終身刑) 、マイケル・アンソニー・ロドリゲス (懲役99年) 、ラリー・ジェームズ・ハーパー (懲役50年) 、パトリック・マーフィー (懲役50年) 、ドナルド・キース・ニューバリー (懲役99年) 、最年少のランディ・ハルプリン (懲役30年) であった。
2000年12月13日午前11時20分頃、ガルシアら7人は計画的作戦を実行し、民間保守管理者9人、矯正職員4人、無関係の受刑者3人を制圧し、拘束する事に成功する。
7人の内の1人が誰かを呼びつけ、別の人物が背後から無防備な相手の頭を殴って無力化するというのがやり口であった。
その後、7人は拘束した被害者たちの衣服を脱がせ、縛り上げると猿轡をし、鍵のかかったドアの向こうの電気室に閉じ込めた。
7人は脱がせた衣服とクレジットカード、身分証明書を奪った。
そして、電話で刑務官に成り済まし、当局からの疑いを逸らす為に嘘の作り話をした。
丁度、この時間は保守エリアなど特定の場所の監視が少なくなる1日の中で、最も遅い時間帯であった。
その後、7人は3人と4人のグループに分かれ、3人は盗んだ服で変装して刑務所の裏門に向かった。
門番に「ビデオモニターの設置に来た」と言って油断した所を取り押さえると、3人は監視塔を襲撃し多数の武器を奪った。
一方、残った4人は刑務所塔の警備員に電話をかけて注意をそらした。
そして、刑務所のメンテナンス用のピックアップトラックを盗み、刑務所の裏門に向かった。
そこで、3人と合流し、7人は刑務所を脱走した。
この7人の囚人たちによる大胆な脱獄劇は直ちに全米に知れ渡り、7人は『The Texas 7』と呼ばれるようになった。
7人は脱走後、まず、サンアントニオに向かい、そこでお金がない事に気付いた。
翌日14日午前2時頃、テキサス州パーランドのラジオシャック (家電量販店) に強盗に押し入った。
その後、警備員の目をかいくぐり、隣接するコンピュータ・ソフトウェア店に侵入した。
そして、ラジオシャックの金庫をトラックに繋ぎ、トラックを動かして金庫を強引に外に引き摺り出した。
この強盗事件で負傷したり死亡した人はいなかったが、駐車場と舗装が大いに傷つき損害を出した。
同年12月19日、メンバーの内、4人はテキサス州ファーマーズ・ブランチのエコノロッジ・モーテルに偽名でチェックインし、アービングのオッシュマンズ・スポーティング・グッズに強盗に入った。
同年12月24日、4人は店を占拠し、44丁の銃を盗んだ。
店の外に立っていた客が店内の騒ぎに気づき警察に通報し、アービングの警察官オーブリー・ホーキンス (29歳♂) が駆けつける。
しかし、駆けつけたホーキンスにガルシアらは銃弾を浴びせ、11発撃って射殺した。
また、逃走の際にホーキンスの遺体を轢いた (検視で判明した) 。
ホーキンスが殺害されると、『The Texas 7』のメンバーを捕らえた者に10万ドル (約1100万円) の報酬が提供された。
2001年1月20日、テレビ番組「America's Most Wanted」で『The Texas 7』の事が放送されると、コロラド州ウッドランド・パークにある「Coachlight Motel and R.V. Park」のオーナー、ウェイド・ホルダーの友人がたまたま番組を見ていた。
すると、友人は『The Texas 7』のメンバーがR.V. Parkに滞在しているとホルダーに告げた。
翌日の21日、ホルダーは地元当局に報告した。
報告を受けたエルパソ郡保安官事務所は、SWATチームをR.V. Parkに派遣した。
SWATチームはR.V. Park内でチェロキーの中にいるリバス、ガルシア、ロドリゲスを発見する。
SWATチームは近くのガソリンスタンドで待ち伏せした。
ハルプリンは大人しく降参したが、ハーパーはにらみ合いの末、自らの胸と左こめかみを撃って自殺した。
リバス、ガルシア、ロドリゲスは逮捕された。
同年1月23日、残るマーフィーとニューバリーの情報が入り、当局は潜伏先のコロラド州コロラドスプリングスへ向かった。
そこで2人は逮捕されるのだが、逮捕される前にテレビに生出演する事を条件に降伏し、当局もそれを認め取引を成立させた。
翌日の24日未明、地元のテレビのアンカーマンとエリック・シンガーがホテルを訪れ、マーフィーとニューバリーにインタビューした。
2人はテキサス州の司法制度を厳しく批判し、ニューバリーは
「制度は我々のように腐敗している」
と付け加えた。
リバスは最初に裁判にかけられ、有罪となり死刑が言い渡された。
2003年2月14日、ガルシアは死刑が言い渡され、残る4人全員も死刑が言い渡された。
ロドリゲスは控訴を破棄すると発表し、2008年8月14日18時30分、6人の中で最初に死刑が執行された。
2012年2月29日、リバスの死刑が執行され、2015年2月4日、ニューバリーの死刑が執行された。
2018年12月4日18時43分、ガルシアの死刑が執行された。
享年47歳。
残るマーフィーとハルプリンの死刑は現在まで執行されていない (2人は何度か執行される予定が立てられたがその都度様々な要因で延期となった) 。

The Texas 7
《殺人数》
2人
《犯行期間》
?、2000年12月24日
∽ 総評 ∽
『The Texas 7』と呼ばれ、7人で計画を練り見事に脱獄に成功した。
しかし、結局1人以外全員が1ヶ月足らずで逮捕され、死刑判決となった。
脱獄劇というのは沢山あり、その方法も様々である。
ただ、7人というのはかなり多い人数であり、また、1人として欠ける事なく成功させているという点において非常に珍しい。
また、これ程の人数だと仲違いや裏切りが起きて情けない結末を迎える事が多いが、全員が脱獄後も行動を共にし、協力し合ったという事も稀といえる。
だが、この7人もそうだったが、脱獄後の1番の問題は「お金」である。
お金がないと食料品も買えないし、宿にも泊まれない。
脱獄してるので、もちろん無一文であるし、当然まともに働く事も出来ない。
その為、脱獄犯は盗むという方法に出るしかなく、そこから足がついて捕まる事が多い。
ガルシアは詳細がなくわからないが、殺人を犯して服役中であったが、『The Texas 7』メンバーの元々の罪状もよくわからない。
ただ、50年や99年といった懲役刑を考えると、ガルシア同様、殺人や強盗、強姦といった凶悪犯罪を犯して逮捕されたのは間違いないだろう。
そんな凶悪犯が7人も1度に逃げたのである。
地元や周辺地域の住人は恐ろしくて仕方なかったであろう。
コメント
コメント一覧 (8)
7人も山賊や強盗団になっていたと思うと怖いですよ。
本当に処刑や自殺というポジティブじゃないけどポジティブな結末で終われたのは本当にいいことです。
かなりの割合でテキサスの7人組が死んでいるのは私ならかなり前を向けますね。
欧州や隣国のカナダじゃ終身刑がせいぜいだし。
社会環境が悪い地域ほど死刑がない。
そういえばノルウェーで銃乱射事件が発生しましたね。
どんなに先進的な思想や男女平等を唱えても死刑もないし厳罰でもない。
一定期間おとなしくすれば出られるのは明白
ある程度マークはできても病院のお墨付きがあるならな。
桑原桑原。
恐ろしいですよ。
亡くなられた警察官は気の毒ですが、これだけの人数での脱獄劇にしては犠牲者が1人というのは奇跡と言えるかもしれませんね。
全員死刑とか日本ならまずあり得ないので流石アメリカといった所ですね。
ノルウェーで銃乱射事件ですか。
コロナが落ち着いてきたら増えてますね。
軍人上がりであれば、サバイバル生活も苦にはならないでしょう。
寒波で凍死するリスクが高いですが、山賊になって生き延びている犯罪者も多そうですね。
子供が犯罪に巻き込まれる事件も、社会問題になって当然です。
日本では「最悪の場所」と言われているドヤ街も、アメリカ人の感覚では「普通」らしく、
外国人観光客向けに再開発も進められているそうですね。
脱獄というのは、当然自由になりたいからやるのだと思いますが、
一度逮捕・拘留した犯罪者を再び取り逃がすというのは、
国家に取っても面子を潰される事に等しいです。
お国を敵に回すような行動をすれば、生存権を手放したと見なされて当然です。
広さは確かに身を隠すのに最適ですね。
終身刑や死刑となれば脱獄しか生きる道はないですからね。
彼らも必死なのでしょうけど。
こんな軍隊の小隊かなにかみたいなのが脱獄して暴れてるとか恐ろしすぎですね家に籠もってても全く安全じゃないし。
なかなか珍しいですよね。
仰る通りリーダーは高い指揮能力があったと思われます。
家に籠っても全く安心出来ませんね。
全員死刑が言い渡されたのはいいのですが、マーフィーは宗教の自由の主張で死刑が停止されてハルプリンはユダヤ人差別の主張で現在は新しい裁判を待っています。
特に宗教の自由の主張は本当に馬鹿げてると思いますよね。被害者も牧師の祈りなしで殺されたので同じように牧師なしで執行されるべきでした。
以前リクエスト頂いたのは覚えていますがそんなに前でしたか。
宗教絡みで執行延期や刑期が変わったりてアメリカでは本当によくありますね。
被害者からすればふざけてますよ。