_20210812_183719
ラリー・ブライト (アメリカ)
【 1966 ~      】



ラリー・ディーン・ブライトは、1966年7月8日、アメリカ・イリノイ州ピオリア郡で生まれた。


2000年になって間もなく、ブライトは暇な時間を売春婦と過ごすようになり、特にアフリカ系アメリカ人を好んだ。


2001年3月から2004年10月15日までの間に、ピオリア郡とタズウェル郡周辺の農村地帯で6人の女性の遺体が発見され、他に4人の女性が行方不明になっていた。


2004年10月にピオリア警察は近隣の13人の警察官からなるタスクフォースを編成し、事件の捜査にあたった。

捜査の末、警察は35歳の売春婦ビッキー・ボマーを窃盗容疑で逮捕すると、ボマーは司法取引に応じ捜査に協力した。

ボマーは同年7月にブライトに誘われ、アルコールとドラッグを分け合った。

すると、ブライトが突如襲いかかり、ナイフを突きつけ強姦しようとした。

ボマーは激しく抵抗し、何とか逃げる事が出来た。

当初、警察は5ヶ月前の話であった為、ボマーの供述を疑問視していた。

ボマーは他の罪で逮捕される事を恐れ、通報が遅くなったと述べた。

警察がブライトを調べると、ブライトが特にアフリカ系アメリカ人の売春婦に攻撃的な態度を示していた類似の事件が少なくとも6件ある事がわかった。


同年12月下旬、ブライトは拘束され尋問を受けた。

しかし、ブライトは協力を拒否し、犯行を否認した為、証拠不十分ですぐに釈放された。


2005年1月20日、警察が捜査令状を取得し、捜査官がブライトの所有物を捜索すると証拠となりうるものを見つけた。

そして、掘削された土地を見つけ、その場所を掘ってみると灰と多くの骨の断片を見つけた。

これらの証拠によりブライトはテイズウェル郡刑務所に収容された。

そして、鑑識の結果、骨片が人間のものであると判明した為、ブライトは起訴された。

その後、家の発掘が更に進められ、それから間もなくブライトは8人の殺害を告白した。

ブライトの最初の犠牲者は売春婦サブリナ・ペイン (30歳) で、ブライトはペインをピオリア郊外で拾った。

ブライトは自身の家にペインを連れ込むが、酔っていた為、どのようにペインを殺害したか覚えていなかった。

殺害後、遺体をSUVに積み、トレモント郊外のトウモロコシ畑に運び捨て、遺体は2003年7月27日に発見された。

2004年8月上旬、ブライトは売春婦のローラ・ローラー (33歳) と出会い、お金で誘い性交中に首を絞めて殺害した。

殺害後、裏庭で遺体を燃やし証拠隠滅を図り、殺害時は誰かわからなかったが、2005年1月に提示された写真から特定された。

2004年9月下旬、ブライトはピオリアの家具店の駐車場で売春婦のリンダ・K・ニール (40歳) を誘い、家に連れ込んだ。

2人はクラックコカインを摂取した後に性行為に及び、ニールが寝入るとブライトは首を絞めて殺害した。

しかし、家には母親がいた為、遺体を家から離れた場所に運び、首に靴紐の痕跡を残し道端に捨てた。

検死官はニールの遺体から男性の生物学的証拠を発見し、ブライト逮捕後、自宅の数本のタバコの吸い殻が回収され、DNAが一致した。

ブライトの確認された最後の殺人は2004年10月14日に行われたブレンダ・アーヴィング (41歳) 殺害であった。

尋問でブライトは女性の名前やどこであったか覚えていないが、自分の家に連れ込むと1時間ほどドラッグを吸い、性行為を行った後に襲ったと述べた。

ただ、アーヴィングは特に力が強く、激しく抵抗しブライトはほとんど意識を失った。

その隙にアーヴィングは逃げようとするが、ドアを開けて出る事が出来なかった為、ブライトはアーヴィングの後頭部を数回殴る事が出来た。

アーヴィングが動けなくなると、ブライトは首を絞めて殺害した。

アーヴィングの遺体は近くの湖に捨てるつもりだったが、酩酊状態であった為、混乱してしまいピオリア郡の酪農場近くに捨てた。


2006年5月30日、司法取引に応じこれまでの犯行の告白により、ブライトは死刑を免れ8つの終身刑が言い渡された。

ブライトは法廷での審問で、ウィスコンシン州、オクラホマ州、ワシントン州、アリゾナ州で更に殺人を行った事を告白したが、後に撤回した。

ブライトは何度も自殺を考えるも、宗教上の理由により断念したと述べた。

また、逮捕した警官をナイフで攻撃し自分を撃たせようとするが、現場に母親がいたので止めたとも述べている。

ブライトが黒人の売春婦ばかりを標的とした為、動機を人種差別によるものだと考える捜査官も多くいた。

ブライトはそれを否定し、いくつかの動機を述べ、その1つが黒人の売春婦からHIVをうつされ、その事で恨むようになったと述べた。

だが、ブライトのHIV検査を行うと陰性であった事からこの説明には矛盾と疑問が生じた。

その他にはブライトが19歳の時に服役した際、黒人の囚人に何度も性的暴行を受け、その黒人男性に復讐したいと考えるようになるが、男に魅力を感じなかったブライトは女性の売春婦に標的を移したと語っている。



《殺人数》
8人以上

《犯行期間》
2003年7月27日~2004年10月14日



∽ 総評 ∽

『The Bonecrusher (骨砕き) 』と呼ばれ、黒人の売春婦ばかり標的としたブライト。

白人男性が黒人女性ばかりを狙うというのは意外に珍しい。

白人が黒人を殺害するとなるとまず言われるのが人種差別だが、ブライト本人はそうではないと主張した。

ただ、ブライトは動機については二転三転した発言を繰り返した。

黒人の売春婦にHIVをうつされたとか、服役中に黒人に強姦されたとか動機について語っているが、どれも正直わからない。

だが、動機云々なんか基本的にどうでもよく、黒人の売春婦を標的とした事実だけで十分である。

しかし、司法取引というのは本当に悪法であり、こんな事で死刑を回避されるというのは納得いかない (もっとも納得いかないのは遺族であるが) 。

ただ、日本とは違いシリアルキラー大国のアメリカであれば、他の事件の解決の為には致し方ない法律なのかもしれない。

なので、吐かせるだけ吐かせてこっそり処刑すればいいと思う。