
エルンスト=ディーター・ベック (ドイツ)
【 1940 ~ 2018 】
エルンスト=ディーター・ベックは、1940年10月2日、ドイツ・ゴーフェルトで生まれた。
ベックは窃盗、詐欺、偽造、暴行、強姦等で何度も逮捕され有罪判決を受けた。
1961年4月8日、独身最後のパーティーに出掛けたイングリッド・K (23歳♀) が帰宅途中に行方不明となる。
その後、レーメ近郊の工場で遺体が発見され、イングリッドは首を絞められ殺害されていた。
警察はパーティーに参加した84人全員を徹底的に尋問した。
更に警察は1000人以上の足跡を追跡したが、犯人逮捕には至らなかった (イングリッドの父親も疑われた) 。
1965年5月25日、ベックは巡査職員のウルスラ・F (29歳♀) を殺害する。
ウルスラはダンスホールでベックと出会い、ダンスに誘った。
その後、何度かレストランで食事をし、ウルスラはハーフォードにあるアパートにベックを紹介した。
ベックはそこでウルスラの首を絞めて殺害したのだった。
ウルスラはオランダへの旅行を計画しており、周囲にその事を言っていた為、当初は行方不明とは思われず、近所の住人がウルスラの遺体を発見するのは10日後の6月4日であった。
1968年2月28日、ベックは店員のアンネリーゼ・H (21歳♀) を殺害する。
アンネリーゼの遺体は翌日、ハーフォード近郊の小川で発見された。
同年3月1日、ウルスラの自宅から指紋が見つかり、それがベックと一致した為、逮捕された。
しかし、ベックは犯行を否認する。
ベックはマースバーグの州立精神病院に入院し、精神鑑定を受けると、そこで殺人を告白した。
ただ、ベックは殺人者として特殊な状況にあった為、弁護士はマールブルグ大学の人類遺伝学研究所から細胞原性報告書を入手する為の証拠請求書を提出した。
法医学精神医学では、性を決定する一対の染色体が男性の正常な組み合わせである「XY」から「XXY」にシフトする事で、凶悪犯罪の素因が生じるに違いないと主張されてきた。
アメリカやフランスの殺人犯に対する裁判ではすでに検査結果が用いられていた。
ドイツの刑事法の歴史の中で、殺人の容疑者が染色体検査を受けたのは初めての事であった。
ただ、染色体検査を受けたベックだが、「XY」から「XXY」への移行の可能性がない事が判明した。
ベックは正常な染色体の組み合わせを持っており、前述した主張が必ずしも正しいとは限らない事がわかった。
同年11月4日、ベックは3件の殺人で3つの終身刑が言い渡された。
50年以上刑務所に収監されたベックは、2018年4月29日、ヴェール刑務所で死去した。
享年77歳。
《殺人数》
3人
《犯行期間》
1961年4月8日~1968年2月28日
∽ 総評 ∽
ベックはドイツで初となる染色体検査が適用された殺人鬼であるが、当時、異常な殺人を犯す犯罪者は染色体が異常だとされていた。
だが、ベックの染色体は正常であった。
もちろん染色体の異常により犯罪を犯す者もいただろうが、それが全てでない事がわかり、一定の成果を上げたとされるが現在ではほぼ利用されていない。
個人的に正直染色体の異常かどうかなどどうだっていい。
異常な犯罪を繰り返した、染色体が異常でした、だからどうなのだろうか。
すでに犯罪は起こってしまっており、その後に染色体が異常だとわかったところで殺された者が生き返るわけではない。
例えば生まれた直後、または何年かに1回莫大な費用を投じて国民全員の染色体を調べるのなら多少有用なのかもしれないが、そんな時間も費用もあるわけがない。
個人的には犯罪というのは未然に防ぎきるのは不可能なので、起きた後の対応をどうするかが全てだとおもっている。
コメント
コメント一覧 (12)
ただおりにぶち込むだけではけじめはつけれませんよね。
事後の落とし前をどうやって加害者のくそにつけさせるか。
それができれば被害者も前向きに事件に対して早くけじめをつけれるのは明らか。
効率的にごみを私たちの社会から掃除することが司法は求められるのです。
落とし前なんて死刑以外ないですよ。
被害者や遺族は死刑以外では救われる事はないです。
XXY染色体(クラインフェルター症候群)が凶悪犯罪の原因だと決め付けるのは。
クラインフェルターは女性化乳房や不妊などを伴う病気ですが、
女性化乳房によるコンプレックスが、犯罪を引き起こすという解釈もあるそうです。
確かに思春期の青少年にはデリケートな話ですが、僕にしてみれば皆違うのは当たり前で、
男性であっても乳房が大きく膨らむ人も珍しくありません。
これは男であれば逞しくあるべきという家父長制も罪があるでしょう。
確かにコンプレックスにはなりますね。
かのアンドレイ・チカチーロも乳首が長い事にコンプレックスを抱いてましたし。
仰る通り人それぞれなのは当然ですが、ただ、やはり一般的ではないというのは本人にとっては大変辛いでしょうね。
なかなか「人は人」と割りきれる心の強い人は少ないと思います。
ドイツは死刑制度を復活させるべきです。
復活すべきですね。
その通りですね。
そんなのわかったって犯罪を事前に防げるわけではないですし。
もっと有用な事にその賢いとされる頭脳を使って欲しいものですね。
おどしで厳罰にすれば犯罪は減るとのたまう識者もいますが、そんなの関係なしに犯罪を行うやつも一定の割合でいるんです。
ではどうすべきか?
やっぱり厳罰。
特に更生の余地がない犯罪者が嫌でも落とし前をつけてもらうために。
今回は死刑にできずに落とし前がつけれず、3年前の春まで長生きしていたのが非常に残念。
自殺や暴行で死んでくれれば落とし前はつけれたと思います(個人的見解)
死刑で抑止力は期待できてもあったらいいな程度です。
やっぱり主目的は被害者への落とし前なのです。
関係ないですね。
抑止力になればラッキーくらいで十分です。
犯罪は未然に防ぐのは不可能ですし、厳罰で一定数減る可能性はありますが、仰る通りそんなの関係なく犯罪を犯す輩も巨万といます。
なので出来る事は犯罪後に厳格に対処する事です。
それには死刑しかありません。
死刑にすれば無駄な税金を減らせますし、再犯も防げます。
当時はそうですね。
納得出来ないのは誰もがそうです。