
エリック・ハリス (アメリカ)
【 1981 ~ 1999 】

ディラン・クレボルド (アメリカ)
【 1981 ~ 1999 】
1998年1月30日、ハリスとクレボルドはコンピューターやその他の電子機器盗む為に鍵の掛かった車に侵入した。
逮捕された2人はコミュニティサービスと精神医学的治療を含むプログラムへの参加を促される。
これらに参加する事により前科は抹消されるのだが、2人は同意した。
この時の2人の印象について警察官は良い印象を抱いている。
その後、ハリスは模範的な行動によりプログラムを予定より数ヶ月早く退院した。
ハリスについて保護監察官は、
「人生で成功する可能性が高い非常に明るい人物」
と好印象であった。
また、クレボルドについては
「勤勉が夢の実現の一部である事を理解する必要がある」
と述べている。
同年4月30日、ハリスは車の所有者に謝罪の手紙を書き手渡した。
それには後悔を述べているが、後に日記で「金曜日の夜にどこにもいかず前部座席の視界が見え易い状況なら狙われて当然だ。バカは撃たれるべきだ」
と書いている。
ハリスとクレボルドは銃を手に入れようとするが、未成年であった為、購入する事が出来なかった。
そこで、クレボルドはコロンバイン高校の学生で旧友であったロビン・アンダーソンに2つのショットガン、ハイポイントカービン銃を依頼する (後にアンダーソンは協力する事を条件に不起訴となっている) 。
違法に銃を手に入れた後、クレボルドは全長12ゲージダブルバレルショットガンを約23インチ (約60cm) に短くし、ハリスは12ゲージポンプアクション式ショットガンを約26インチ (約65cm) まで短くした。
また、2人は「TEC-DC9 (9×19mmパラベラム弾を使用する半自動銃) 」を手に入れ (後に2人に銃を提供したディーラーが有罪判決となっている) 、更にパイプ爆弾を製作した。
1999年4月20日午前11時10分、ハリスとクレボルドはそれぞれ車に乗ってコロンバイン高校に到着した。
ハリスは学生用駐車場に駐車し、クレボルドは教職員用 (または来客用) 駐車場に停車した。
2人は学校の主要な出入口を確認済みであり、ランチが始まる前にカフェテリアに侵入した。
カフェテリアで2つのダッフルバッグを置いた (バッグの中には約9kgの爆弾が11時17分に爆発するようにセットされていた。この様子については丁度テープチェンジのタイミングであった為録画されてなかった) 。
爆弾はカフェテリアや2階の図書館を破壊するには十分な威力があり、当初、2人は爆弾が爆発し、驚いて逃げて来た学生たちを銃撃する予定であった。
その為、爆弾設置後、2人は再び車に戻った。
しかし、時間が来ても爆発が起きなかった為、2人はハリスの車近くで合流し、銃器や爆弾の詰まった別のダッフルバッグをそれぞれ持ち出した。
ハリスのバッグには改造したポンプアクション式ショットガン、9mmセミオートカービン銃、クレボルドのバッグには9mm半自動TEC-DC9、短銃身散弾銃がそれぞれ入っており、再びカフェテリアに向かった。
11時19分、ハリスが「ゴー!ゴー!」と叫ぶと、2人は散弾銃で丘に座って昼食をとっていたレイチェル・スコット (♀) とリチャード・カスタルド (♂) を撃った。
スコットは4発撃たれて即死、カスタルドは8発撃たれ重傷を負うも一命を取り留めた (ハリスとクレボルドのどちらが最初に撃ちどたらがスコットを射殺したかはわかっていない) 。
最初の銃撃が終わると、ハリスは着ていたトレンチコートを脱ぎ、丁度西階段を上り始めたダニエル・ロアボー (♂) 、ショーン・グレーブス (♂) に発砲した。
撃たれたロアボーがグレーブスに倒れ込み、銃弾がグレーブスの足に命中した。
ハリスはロアボーとグレーブスを横切りランス・カークリン (♂) に発砲した。
その後、ハリスとクレボルドは向きを変えて南側を発砲し始めた。
西入口の小さな丘に5人の生徒が座っており、ハリスとクレボルドは5人に向かって銃撃を行った。
マイケル・ジョンソン (♂) は銃撃を受けるも走って逃げ、マーク・テイラー (♂) は撃たれて倒れたが死んだ振りをして助かった。
他の3人は銃弾が当たらず無傷で逃げる事が出来た。
5人の銃撃中、グレーブスは立ち上がり撃たれた足を引き摺りながらカフェテリアの階段を下りた所のドアの前で倒れた。
クレボルドはカフェテリアへ向かう階段を下りると、再びカークリンを撃った。
ロアボーは必死に階段を下り、逃げようとする生徒の為にカフェテリアのドアを固定させようとするが、クレボルドに至近距離から頭を撃って射殺した。
クレボルドはそのまま階段を下り、負傷してカフェテリア入口で倒れていたグレーブスを跨いで中に入った (定かでないが不発に終わった爆弾の確認に向かったと思われる) 。
クレボルドがカフェテリアに入ったと同時にハリスがカフェテリア入口近くに座る数人を撃ち始め、走って逃げようとしたアン・マリー・ホフタルター (♀) が負傷した。
キャンパス内の騒動に気付いた教員のパッティ・ネルソン (♀) は学生のブライアン・アンダーソン (♂) と西エントランスへ向かった。
ネルソンがハリスとクレボルドを見ると注意しようとし、アンダーソンがドアを開けようとすると、2人は窓ガラス撃ち、アンダーソンとネルソンはガラスの破片で負傷した。
ネルソンは素早く立ち上がり図書館ホールに入り、中にいる学生たちに机の下に音を立てずに隠れているよう述べた。
ネルソンは911に連絡し、自らもカウンターの下に隠れた (この時の911とのやり取りが残されている) 。
11時24分、ニール・ガードナー保安官が学校に到着し、アンダーソンを逃す為にハリスとクレボルドに威嚇射撃を行った。
アンダーソンは何とか図書館に駆け込み職員の部屋に入った。
ハリスはガードナーに向かって10発程撃ち、ガードナーも応戦するが銃器の威力の前に後退を余儀なくされ、無線で応援を要請した。
ハリスとクレボルドはガードナーが無線で応援を頼んでいる間に校内を走り、進みながら出会う学生に発砲し、爆弾を投げた。
この発砲で学生のステファニー・マンソン (♀) が足を撃たれたが、学校から必死に逃げ出す事が出来た。
2人は西エントランスへ戻ると、ホールを通り抜ける間、出会う学生に発砲した。
ウィリアム・サンダーズ監督が学生たちとカフェテリアから2階へ階段を上ろうとした時、ハリスとクレボルドが角を曲がって来るのを目撃する。
2人がサンダーズらに気付くとすかさず発砲し、サンダーズは胸を撃たれるが、学生たちは第1科学室へ走り込んだ。
サンダーズは撃たれながらも第3科学室に入り、2人の生徒から応急処置を受けた。
教師のテレサ・ミラーは外部へ連絡を取ろうとするが何度かけても911は話し中であった。
サンダーズは結局死亡してしまうが、応急処置を行ったアーロン・ハーンシーによると、サンダーズは病院に搬送すれば助かっていたという。
11時25分、パッティ・ネルソンは救急隊に電話をかけ、わかる範囲の状況について説明した。
ハリスとクレボルドは2つのパイプ爆弾をカフェテリアに放り込み爆発させ、もう1つを図書館通路に放り込み爆発させた。
11時29分、2人は図書館に入ると、ハリスは本棚を撃ち、コピー機の下に隠れていたエヴァン・トッド (♂) が負傷した。
図書館には2人の教師に2人のスタッフ、52人の学生が隠れていたが、ハリスは
「起きろ!」
と叫んだ。
そして、2人は更に
「白い帽子か野球帽を被っている奴は全員立て!」
「ジョック (スポーツマンで人気のある男性。学校社会のヒエラルキーのトップに位置する) は全員立て!俺たちは白い帽子の奴を捕まえる! (コロンバイン高校では伝統的にスポーツ選手は白い帽子を被っていた) 」
などと叫んだ。
2人は叫ぶが誰も立ち上がらなかった為、ハリスが
「いいだろう、どっちにしろ撃つぞ!」
と言い、2人は図書館の反対側へ進むと、机の下に隠れていたカイル・ベラスケス (♂) をクレボルドが頭を撃って射殺する。
2人はバッグから弾薬を取り出し、銃を再装填すると警察に警告の為に発砲した。
クレボルドは傍のテーブルに隠れている3人をショットガンで撃ち負傷させ、着ていたトレンチコートを脱いだ。
ハリスは机の下に隠れているスティーブン・カーナウ (14歳♂) をショットガンで射殺し、続いてケイシー・ルーゲスガー (♀) の右腕を3発撃って負傷させた。
更にハリスはキャシー・バーナルを
「見ぃつけた」
と言ってテーブルの下から出すと跪かせ、頭を撃って射殺した。
更にハリスはブレー・パスクァーレ (♀) に近付き、
「死にたくないか?」
と聞き、1人の応急処置を始めたパトリック・アイルランドの頭と足をクレボルドが撃った (アイルランドは助かっている) 。
クレボルドはテーブルの下に隠れているアイゼア・ショールズ (♂) 、マシュー・ケッター (♂) 、クレイグ・スコット (♂) を見つける。
3人は校内でも有名な人気のスポーツ選手であった。
ハリスがクレボルドと合流すると、2人は人種差別発言でショールズを罵った。
直後にハリスがショールズを、クレボルドがケッターをそれぞれを撃って射殺した。
スコットは死んでいる振りをしてその場をやり過ごし助かった。
そして、ハリスは爆弾を投げるが、爆発する前に生徒が拾って遠くに投げた為、誰も怪我を負わなかった。
2人は本棚やテーブルに発砲するとマーク・キントジェンが負傷し、更にテーブルの下に隠れていたリサ・クローツ (♀) 、ヴァレーン・シェナー (♀) 、ローレン・タウンゼンド (♀) にクレボルドが発砲する。
タウンゼンドは死亡し、クローツとシェナーは負傷した。
ハリスは隠れていた2人の女子生徒に
「哀れだな」
と告げると、2人は再び弾薬の装填を行った。
シェナーが
「ああ、神様!私をお助け下さい」
と叫ぶと、クレボルドがシェナーのもとに行き、
「お前は神の存在を信じるか?」
と尋ねた。
シェナーは言葉に詰まり、最初は「ノー」と言うが「イエス」と言い直した。
クレボルドが理由を尋ねると、家族が信じているからだと答えた。
クレボルドはシェナーを罵り何もせずその場を離れた (ただしこのやり取りについて現場にいた人によると前述した跪かせて射殺したバーナルともいわれ、事件後に議論を呼んでいる) 。
ハリスはニコル・ノーレン (♀) とジョン・トムリン (♂) を負傷させると、テーブルの下から這い出ようとしたトムリンをクレボルドが蹴った。
そして、ハリスがトムリンを罵ると、クレボルドはトムリンを撃って射殺した。
ハリスはテーブルの向こう側へ戻るとケリー・フレミング (♀) を射殺し、ジェアナ・パーク (♀) を負傷させた。
11時37分頃、2人は図書館の中心で銃の再装填を行い、近くにいる学生に気付き、名を名乗るよう告げた。
すると、その学生はクレボルドの顔見知りのジョン・サヴェージであった。
サヴェージはクレボルドに
「一体何をやってるんだ」
と聞くと、
「ああ、ただの人殺しだ」
と答えた。
サヴェージは、
「俺も殺すのか」
と聞くと、戸惑ったクレボルドはサヴェージに図書館から出るよう言った。
サヴェージが図書館から出た後、ハリスは近くにいたダニエル・モーゼル (♂) の顔面を至近距離から撃って射殺した。
その後、学生たちが隠れてそうなテーブルに向かって銃を乱射し、コーリー・デポーター (♂) が重傷 (後に傷がもとで死亡) 、ジェニファー・ドイル (♀) とオースティン・ユーバンクス (♂) が負傷した。
ハリスは図書館の端に火炎瓶を投げ込むが炸裂せず、負傷しているトッドを見ると2人は
「お前はジョックか?」
尋ね、トッドは
「違う」
と咄嗟に嘘をついた (実際はアメフト部員であった) 。
そして、ハリスがトッドに
「死にたいか?」
と尋ねると、トッドは、
「君たちはこれまでトラブルを起こした事はないだろう?」
と言った。
それを聞いた2人はトッドを見逃し、クレボルドは小型テレビを撃って破壊し、ハリスは椅子をパソコンの上に置くと、11時42分、2人は図書館を後にした。
その直後、34人の無傷の学生と、10人の負傷した学生が北入口から避難するが、アイルランドとクローツは傷により動けず、クローツとブライアン・アンダーソン、図書館の職員の3人は事態が収束するまで図書館に残った。
2人は科学室があるエリアへ向かい、第8科学室に向けて発砲する。
次にカフェテリアの階段を下り、ハリスがプロパン爆弾を銃で撃って爆発させようとするが果たせなかった。
また、ハリスは残された飲み物を飲み、火炎瓶を投げつけた (スプリンクラーが発動し消火された) 。
11時50分、2人はカフェテリアを去り、南北の通路を歩くとあてもなく発砲した。
南通路を渡り中央事務所へ入ると、教室のドアの小窓から中を見た。
中には学生がおり、2人は目が合うが中には入らず、バスルームの前に行くと
「そこにいるのはわかっている!俺たちは見つけた奴全てを殺す!」
と言ったが、バスルームには入らなかった。
11時55分、2人は再びカフェテリアに現れる。
12時2分、2人は再び図書館に入り (この7分の間2人が何をしていたのかわかっていない) 、窓越しから警察官と撃ち合おうとしたが無駄に終わった後、ケッターとショールズの遺体の傍に行き、互いに自らを撃って自殺した。
アイルランドは意識を回復し、窓の方へ這って行きSWAT隊に保護された。
また、図書館にいた他の学生やスタッフたちも救出された。
16時30分、学校は安全だと宣言され、当初は学生や教師の死者数は25人と発表された。
17時30分、爆薬が発見された為、再び警察が現場に向かい、22時45分、除去作業が行われた (作業中に起爆するが車が破壊されただけだった) 。
ただ、他にカフェテリア等でいくつかの爆弾が見つかったが、1つが部分的に爆破しただけだった。
仮に用意された全ての爆弾が的確に爆発していた場合、数百人の死傷者が出た可能性が高かったと推定された。
最終的な犠牲者は13人 (学生12人、教師1人) で、負傷者は24人であり、ハリスとクレボルドが自殺するまで約45分間の出来事であった。
この13人というのは、当時、学校における銃乱射事件としては1966年に発生した「テキサスタワー乱射事件」の15人に次ぐ犠牲者数であった。
③に続く
コメント
コメント一覧 (6)
すでに救えないくらいにねじがぶっ飛んだ2匹の凄惨な凶行。
しかも計画性もある程度見て取れる。
本当に自殺してよかったと思える記事です。
もし生け捕りにできても入院したカジンスキーなどのように長生きする可能性は大いにありましたから。
しかも血税で。
計画性は相当ありますね。
ただ本人の意図したものとは違ってたようですが。
初めから自殺するつもりだったと思いますが、死んでくれて良かったですね。
もし爆弾がしっかり爆発してたらはるかに多くの犠牲者が出ていたでしょうね。
基本的にもうどうでもよかったのでしょうね。
爆弾が計画通り爆発していたらおそらく史上最悪の犠牲者数となっていたと思います。
ブラウンはクレボルドがこう言ったのを覚えている。
「心配するなよ。こんなのはいつものことさ」
ワシントンポスト記事より翻訳
アメリカのドラマや映画でスポーツ部員がいきっている姿をよく観ますがあんな感じだったのでしょうね。