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エイドリアン・ストロー (ルーマニア)
【 1959 ~      】



1992年3月16日、エイドリアン・ストロー (1959年10月24日生) は、ラビニア・ストイアン (26歳♀) を強姦し、殺害した。

ストイアンの遺体は翌月にパンテリモン湖で見つかったのだが、裸であり腐敗が進んでいた。

また、殺害後に遺体が燃やされていた。


同年3月30日、同じパンテリモン湖で2人目の少女の遺体が発見される。

少女はブラウスしか着ておらず、遺体は燃やされていた。

警察は連続殺人と考え捜査を始めるが進展しなかった。


同年9月、ブカレスト郊外のグリナの排水路で、少女マリナア・バルタックの遺体が発見される。

バルタックもガソリンをかけられ燃やされていた。

また、首を絞められており、貴金属や所持品が盗まれていた。

しかし、バルタックの遺体近くで指紋が見つかり、捜査の末、その指紋がストローのものだと判明する。

警察はストローに尋問を行うが、当初は犯行を否認した。

だが、ストローの家を捜索すると2人の少女の私物が発見される。

決定的な証拠を突きつけられると、ストローはこれまでの犯行を認めた。

ストローはブカレスト建築大学を卒業し、タクシー運転手として働いていた。

ストローは若くて美しい女性をタクシーに乗せると、車の中で性行為をしようと話し掛ける。

拒絶されると、ストローはトランス状態に入り、何も考えずに無慈悲に首を絞めて殺害した。

殺害後は遺体をどのように処理するかだけを考え、証拠隠滅の為に燃やす事を思い付いた。

ストローは裏切られたから殺したと述べた。


1999年、7年の裁判の後、ストローには終身刑が言い渡された。


2010年、ストローは刑務所でインタビューに答え、

「事件が報道機関によって世に知らされた時、世論は私を判断した。裁判は形式的なものであり、目撃者も証拠もなかった」

と述べた。


2018年、19年の刑務所生活の末、ストローは仮釈放された。

ストローによる犠牲者は3人であったが、もっと多いのではと言われている。


最後に動機について語ったストローの発言で終わりたいと思います。

「私は彼らを助け、彼らは私から盗んだ。私は屈辱を感じたので彼らを殺した」



《殺人数》
3人

《犯行期間》
1992年3月16日~同年9月



∽ 総評 ∽

タクシーの運転手として客を誘い、拒絶されると殺害したストロー。

ストローはタクシー運転手であり、それを最大限に利用するというまさに『殺人タクシー』と呼べる犯行であった。

ストローによる犠牲者は3人だが、強姦はもちろん殺害された女性はもっといたと思われる。

ストローは犯行までどのような生活を送ってきたのか詳細がなくわからない。

動機も拒絶された事に対する逆恨みであるが、初めから犯罪目的でタクシー運転手になったのかどうかわからない。

ただ、ストローは終身刑になったにも関わらず、19年の刑務所生活の後、昨年仮釈放された。

現在、ストローは外で生活しており、年齢を考えると再犯の可能性も高く、非常に恐ろしい限りである。