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コーリー・マクレーニー (アメリカ)
【 1973 ~      】



1999年7月3日夜、アメリカ・アラバマ州ドーサンで、高校生トレイシー・ヒューレット (17歳♀) とその親友JB・ビーズリー (17歳♀) は、パーティーに参加した後、行方不明となる。


同年8月1日、アラバマ州モンゴメリーで、放置された車のトランクの中から2人の遺体が見つかった。

2人は頭部を銃で撃たれて射殺されており、強姦されていた。

体内からは犯人と思われるDNAが見つかったが、データーベースには引っ掛からなかった。

その為、捜査を進めるも犯人逮捕は困難を極め、事件は迷宮入りとなってしまう。


しかし、事件から約20年経過した2019年3月15日、容疑者としてトラックドライバーのコーリー・マクレーニーという既婚の男性が逮捕された。

マクレーニーには犯罪歴はなく、その為、DNAによる検査に引っ掛からなかったのだが、そんなマクレーニー逮捕に至ったのは、現在、アメリカで未解決事件の捜査で進んで行われている家系図サイトによる捜査であった。

これは容疑者のDNA鑑定を行い、それを家系図を調べる共有サイト「GEDmatch」に反映させ、犯人を絞り込むという捜査方法で、これにより長年未解決となっていた数々の事件が近年、解決していた (有名なものでは『ゴールデンステートキラー』事件が約40年振りに解決した) 。

マクレーニーの親戚の少なくとも1人が「GEDmatch」に登録しており、そこからマクレーニーに辿り着いた。

逮捕されたマクレーニーは、実は事件発生から1ヶ月以内に容疑者として裁判官がDNAサンプルを提供するよう命じていた事がわかり、マクレーニーは拒否して提出していなかった事がわかった。

ただ、捜査官によると、マクレーニーは黙秘しており、どのように2人と出会ったのかわからず、また、動機も不明だとした。


同年3月18日、マクレーニーはヒューレットとビーズリー殺害で起訴された。



《殺人数》
2人

《犯行期間》
1999年7月3日



∽ 総評 ∽

約20年振りに解決に至った未解決事件。

以前、アメリカで「コールド・ケース」というテレビドラマがあったが、これは未解決事件を何年何十年振りに解決するというものであった。

テレビドラマという事もあり、犯人は被害者の家族や知人、その関係者に限られてしまうが、実際はこのマクレーニーのように全く関係ない相手の事が多く、その為、捕まる事は非常に難しくなる。

前述した通り、最近のアメリカではこの家系図サイトによるDNA鑑定を反映させる方法で数々の未解決事件が解決している。

この方法は容疑者がいくら警戒しようとも家族や親戚がサイトに登録してしまう事は阻止する事は出来ないので、犯人には防ぎようがない。

DNA鑑定の発展、そして、この新たな方法により未解決事件が解決するというのは素晴らしいとしか言い様がない。

アメリカでは未解決事件が多いので、今後もどんどん行って欲しいと思う。