_20181120_170224
ポール・ハインド (イギリス)
【 1980 ~       】



2018年11月15日、イギリス・ノーサンバーランド州ウォーク在住のポール・ハインドは、裁判で懲役14ヶ月が言い渡された。

罪はFacebook上での誹謗中傷であった。

しかも、ハインドが誹謗中傷を行った相手は、過去に悲劇的な事故や事件により亡くなった被害者に対してのものだった。

ハインドは悲劇的な状況で亡くなった4人に対し、Facebook上で卑猥で侮辱的な中傷メッセージや画像を投稿した。

虚偽の情報をネット上に発信し、遺族に対して苦痛を与えたとして裁かれたのだった。

ハインドが誹謗中傷を行った相手は、2014年9月に旅行で訪れたタイのタオ島で殺害された、ノーフォーク州ヘムズビーのハンナ・ウィザリッジ (23歳♀) 、2018年2月7日にダラムにあるナイトクラブ「ミズーラ」の外で、倒れたフェンスの下敷きになり頭部を強く打って死亡した大学生オリビア・バート (20歳♀) 、同年3月14日から行方不明となり、同年6月3日にセント・アンドルーズのウエスト・サイドで遺体が発見されたダンカン・シム (19歳♂) 、同年5月にコロンビアの滝底で死亡していたジョー・ティリー (24歳♂) の4人であった。

バートには「売春婦」という言葉と侮辱的な画像が添えられており、それを実際に見た両親は、あまりの衝撃に嘔吐した程だった。

バートの父親は
「あの男は娘の死を冒涜した。吐き気がするほどのサディストだ」
と怒りを露にした。

ウィザリッジの姉ローラは、
「無神経で臆病。突然愛する家族を失う事は誰でも辛いのはわかっているはずです。遺族がどれだけ辛く耐え難い苦痛を味わっているか考えればわかるはずです。今日、この判決が私達遺族の方々にとって正しい制裁であったと思いたい。また、今回の事がパソコンで何をやってもばれないだろうとたかをくくっている他人を誹謗中傷している者たちへの警告になればいいと思います」
と語った。

ハインドの動機だが「注目を浴びたかった」と述べ、

「本当に申し訳なかった」

と謝罪の言葉を口にした。

だが、精神疾患を抱えていたという供述も行った。

検察官は
「多くの人が遺族に追悼の言葉を寄せている中、被告は故意に残酷な書き込みや画像を送りつけた。被告の動機は理解し難いが、この行為で引き起こされた遺族の苦痛は明確だ」
と法廷で述べた。

このニュースを知った人達からは「ネットでの中傷にどれだけ家族が嫌な思いをしたことか。最低な人間だ」「悪質な行為を故意に行ったくせに精神疾患のせいにするな」「もっと重い判決でもよかった」「こんな奴、刑務所でボコボコにされればいい」等、怒りの声が寄せられた。



∽ 総評 ∽

犠牲者に対して誹謗中傷を行い判決を受けたハインド。

個人的に不思議なのが、痛ましい事故により亡くなった人を誹謗中傷する事だ。

例えば私のようなブログに対してなら内容が内容だけに誹謗中傷があるのはむしろ普通の事といえる。

また、危険な地域だとわかって向かい、現地でテロリストに捕まった人間に対しても自己責任とか賛否が挙がるのも理解出来る。

ただ、今回に至っては自ら起こした事故でもないのに誹謗される意味が理解出来ない。

ハインドは被害者の1人を「売春婦」と罵ったらしいが、仮に実際に売春婦だったとして、事故の犠牲者には他ならず、罵る理由が全くわからない。

「売春婦だから死んで当然だ」という意味の批判なのだろうか?もちろん死んで当然ではないし、わざわざ事故で死んだ売春婦を批判する意味が理解出来ない。

ネットで誹謗中傷を書き込む人の多くが「書き込んでも何かされるわけではない」と思って行っている。

遺族の人が言うように「罪に問われるんだ」となれば一気に激減するのは目に見えている。

こういった事をする人間は、実際罪に問われるとなると動揺し、「そんなつもりはなかった」と平謝りするのが関の山だろう。

先日のくら寿司の件もそうだが、SNSで他人に迷惑をかける愚かな人間は厳罰に処されればいいと思う。