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イネッサ・ターバーディエヴァ (ロシア)
【1967 ~     】



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ローマン・ポドコパエワ (ロシア)
【1978 ~ 2013】



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セルゲイ・シネルニク (ロシア)
【1978 ~     】



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ビクトリア・ターバーディエヴァ (ロシア)
【1988 ~     】



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アナスタシア・シネルニク (ロシア)
【1987 ~     】



2008年2月17日、州薬物管理局の情報セキュリティ部門の責任者であるミハイーロ・ジリードネフ (♂) とその妻が殺害される。

夫妻は自宅で撃たれ、最後はナイフで刺されていた。

家の中からジャケットやダブレット、テレビチューナー等が盗まれていた。


同年7月17日、旅行に出掛けていたアレクセイ・サゾーノフ (♂) とジュリア・バシリーバ (♀) が、車に乗っていた所を撃たれる。

サゾーノフは死亡し、バシリーバは負傷したが一命を取り留めた。

運転免許証やパスポート、ハンドバッグが盗まれた。


2009年3月10日、ロストフ州ノボチェルカッスクの郊外の家で、住人の2人が殺害される。

2人はサイガカービン銃で撃たれ、最後はナイフで刺されていた。

家からはパスポートにラップトップパソコン、カメラに女性用ブーツ、ダブレット、男性用ジャケットが盗まれていた。


同年7月8日、道路の路肩に駐車していたドミトリー・チュダコフ (♂) とニズニー・ノヴゴロド (♂) 夫妻の乗る車が襲撃される。

車には他に夫妻の子供ベロニカ (11歳♀) と息子 (7歳♂) が乗っていたが、子供達も襲われた。

ドミトリーとニズニー、息子の3人はサイガ・セミオートマチックライフルで射殺されたが、ベロニカだけは37回刺されて殺害された。

ラップトップにヘアドライヤー、カメラや950ポンド (約20万円) 相当の宝飾品が盗まれていた。

この事件ではアレクセイ・セレンコ (♂) が犯人とされ、逮捕された。

セレンコは懲役2年を言い渡されたが、後にセレンコの銃ではないと判断され、釈放された。


2010年、2人の少女が殺害される。

この殺害は強盗殺人であったが、少女たちは拷問されて殺された。


2012年9月19日、ノボチェルカッスクにある歯科医院で警報が鳴って駆けつけた民間警備会社の従業員ウラジーミル・マンドリック (26歳♂) とヴァシリー・カムフォーリン (22歳♂) が殺害される。

犯人は2人が持っていた武器を奪っていた。

奪った武器はカラシニコフ (AKー47) と2つの拳銃であった。


同年11月29日、ノボチェルカッスクでタクシー運転手のバディム・ルシコフ (♂) が自宅で殺害される。

ルシコフは警備員から盗まれた銃で射殺されていた。


2013年3月16日、ロストフ州アクサイで、車の警報を聞いて駆けつけた自動車検査員のニコライ・クトセンコ (♂) が殺害される。

その様子を目撃した人が、犯人を拘束しようと立ち向かうが、逆に撃たれて返り討ちに遭い射殺された。


同年4月8日、ノボチェルカッスク郊外の食料雑貨店の従業員ニコライ・コルスノル (♂) とパートナーであるユリ・スタテンコ (♀) が、車に乗っていた所を襲撃される。

コルスノルは負傷したものの一命は取り留めるが、スタテンコは病院に搬送された後、死亡した。


同年4月24日深夜、アクサイで警察官のアンドレイ・ユーリン (39歳♂) が車で出掛けようとした所、殺害された。

ユーリンは自宅を出た直後に撃たれ、犯人はユーリンの家に侵入しようとするが、ドアがしっかりとロックされており、諦めて逃走した。

ユーリンには妻と子供がいたが、ユーリンがドアをロックしたおかげで家族は助かった。


同年9月8日、名の知られない夫妻が殺害された後、元将軍のロシュトフ・オブラスト (♂) の家に侵入し、現金やロウソク、アルコール等を盗んだ。

そして、スクーターで逃走しようとした所、警備員のイヴァン・シャコボイ (♂) に止められる。

しかし、犯人はシャコボイを撃って射殺する。

だが、直後に到着した警察官に撃たれ、犯人の1人が死亡する。

実は犯人は他に2人おり、警官のアレクセイ・ラゴダは犯人に撃たれ負傷してしまう。

しかし、ラゴダは応援を要請する事に成功し、駆けつけた警官との銃撃戦が展開される。

そして、犯人の1人が重傷を負い、2人は逮捕された。

逮捕されたのはイネッサ・ターバーディエヴァとその娘ビクトリアであった。

イネッサらは20以上の銃器、サイレンサー、手榴弾に大量の弾薬を所持していた。

イネッサらは家族で数々の犯行を犯していた事が判明し、警官に射殺されたのはローマン・ポドコパエワという男性で、イネッサの夫である事が判明する。

その後、ポドコパエワの妹アナスタシアとその夫セルゲイ・シネルニクも逮捕された。

イネッサは保育園の先生や家庭教師として働いた過去があったが、ポドコパエワとギャングを結成する為に職を辞した。

ポドコパエワは歯科医師として登録されている事がわかった。

また、長い期間多くの犯行に及んだにも関わらず、逮捕に至らなかったのは、警察の情報をギャングにリンクしていた内通者がおり、それがセルゲイであった。

イネッサらは逮捕後、これまでの犯行を認めたが、犯行は2003年から始まっていた事がわかり、犠牲者は最低でも30人以上に及ぶ事も判明した。

また、イネッサは警官に射殺されたポドコパエワと夫婦関係であったが、イネッサはポドコパエワと結婚する為に邪魔な前夫を結託して殺害していた事も判明した。

家族はスタヴロポリにあるシヴノエ村に悠々自適な生活を送っていたが、キャンプ旅行と称してロストフ州へ赴き犯行に及んでいた。


裁判が行われると、イネッサは自分の犯罪に非常に誇りを持っていると述べた。

アナスタシアは法廷で公然と犯罪に積極的に加わり支援したと述べた。

夫のセルゲイは、同僚の警官達が自分が犯罪を犯していた事を知らない様子に内心喜んでいたと語った。 

イネッサは拷問の末殺害された10代の少女について、自分は殺害していないと述べた。

少女たちはビクトリアとアナスタシアの2人が拷問し、最終的に撃ったのはポドコパエワだと述べた。

被害者には少年や少女も多くいたが、イネッサは大人は殺害したが子供は一切手にかけてないと述べた。

イネッサらは盗品を自宅に保管し、宝飾品を売りに出したり溶かして新しい宝飾品にしたと供述した。

イネッサら家族による犯行は「Gang of Amazons (アマゾンのギャング) 」と呼ばれ、メディアで大々的に発表されたが (一般的にはこの名が知られる) 、これはイネッサやビクトリア、アナスタシアといった女性がメンバーの中でも重要かつ優位な立場にあった事からメディアが命名した呼称であった (本人達はその名前を1度も名乗った事はない) 。


2017年5月、イネッサには懲役21年が、ビクトリアには懲役16年が、アナスタシアには懲役19年が、セルゲイには懲役20年がそれぞれ言い渡された。


最後に自身の犯罪について語ったイネッサの言葉で終わりたいと思います。

「あまり殺さなかった事が残念だ。私は本質的に英雄だ」



《殺人数》
最低30人以上

《犯行期間》
2003年~2013年9月8日



∽ 総評 ∽

約10年の間で最低30人以上を殺害したイネッサ達。

家族による犯行はこれまでいくつか紹介してきたが、大抵が兄弟であったり姉妹だったりと家族総出でこれ程の犯行に及ぶというのは非常に珍しい。

しかも、イネッサやビクトリア、アナスタシアといった女性が積極的に犯行に及んでいるというのは更に恐ろしさを助長させる。

イネッサらは「Gang of Amazons」と呼ばれ、よくギャングによる犯行だと思われがちだが、ただの異常家族による犯行であった。

しかも、前夫を殺害してまで一緒になり、悪行の限りを尽くすという鬼畜振りであった。

イネッサらによる犠牲者は少なくとも30人以上とされているが、犯行期間と非情振りから下手すると100人以上手にかけている可能性すらある。

イネッサらは金銭を目的とした強盗殺人であったが、その際、邪魔となった幼い子供も容赦なく殺害した。

ただ、イネッサ自身は子供は一切手にかけてないと言っており、それは恐らく本当だと思う。

そこは唯一残っていた良心の部分であったのかもしれない。