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タラ・カリコ失踪事件 (アメリカ)
【1988】



1988年9月20日朝、タラ・カリコ (19歳♀) は、アメリカ・ニューメキシコ州ベレンにある自宅からマウンテンバイクで家を出た。

この日、カリコはサイクリングした後、ボーイフレンドとテニスをする約束であった。

だが、家を出た姿を最後にカリコは行方不明となり、2度と姿を現す事はなかった。

カリコは家を出る時、母親のパティ・ドエルに、

「正午までに私が戻らなかったら探しに来てね」

と冗談を言っていたと後にドエルは語っている。

だが、実際にカリコは正午になっても戻らなかった。

不安になったドエルは近所を車で回り、カリコを探すが見つからなかった。

そして、道路の側溝付近にカリコのウォークマンが落ちているのを発見し、すぐに警察に通報した。

警察は初め家出を疑ったが、カリコはニューメキシコ大学バレンシア校に通う大学生であり、カリコには自ら失踪する理由は全くなかった。

だが、警察は当初、カリコが18歳以上だという事を理由に捜索を行わなかった。

しかし、自宅から約32km離れたキャンプ場でカリコの乗り捨てられたマウンテンバイクが見つかり、警察は本格的に捜査を開始する。

すると、5人の目撃者がカリコが自転車に乗っている後ろをキャンピングカーをけん引した1953年型のフォードトラックが後ろにぴったりとついていたと話した。

カリコはヘッドフォンで音楽を聴いていた為、トラックの事には全く気づいていなかったとも述べた。

だが、結局手掛かりを得られないまま時間は経過してしまう。


カリコ失踪から約1年が経過した1989年夏、フロリダ州 (ニューメキシコ州から約3000km離れている) の食料雑貨店で、買い物客が店の駐車場で1枚のポラロイド写真を見つける。

その写真には手を縛られ、口にガムテープを貼られた10代の女性と、幼い男の子の2人が写っていた (上記写真) 。

少女と少年は車の後部座席のような狭いスペースで横になっており、撮影者の方を不安げな表情で見つめていた。

警察は写真をカリコの母ドエルに見せると、髪の毛や目、皮膚の色合いや右足の傷、写っている本 (カリコが好きな本) 等からカリコ本人で間違いないと述べた。

警察は写真の情報量の少なさから場所を特定出来なかった。

写真が見つかった場所には白いトヨタ製のバンが停まっており、運転手は口髭を蓄えた30代の白人男性であったという。

この写真は複数のテレビで公開された為、全米に知れ渡った。


カリコ失踪から1年後、テレビ番組「Unsolved Mysteries」がカリコ失踪事件を取り上げた。

また、「America’s Most Wanted」や「48 Hours」でも取り上げられ、誰もが知る有名な未解決事件となった。

FBIは写真を徹底的に調べるが、写真の女性がカリコ本人だとは判断出来なかった。

ただ、写真分析官は「写真の女性はカリコ本人」だと結論付けた。

だが、一方でロスアラモス国立研究所は「写真の女性とカリコは別人」と結論を出している。

また、男の子については1988年4月に行方不明となっているニューメキシコ州のマイケル・ヘンリーではないかと言われた。

ヘンリーの骨の一部が1990年にキャンプ場で見つかっているが、警察はヘンリーは山で道に迷い、死亡したと結論づけた。

カリコ殺害の容疑者と言われるのが、当時、10代の少年2人で、2人が運転するトラックがカリコの自転車に接触し、死亡させたというものだった (また、接触した時点ではカリコは生きていたが、事故が公になる事を恐れた2人がカリコを連れ去り殺したする説もある) 。

結局、写真の女性と少年についてはどこの誰だか正式にはわかっておらず不明のままである。

カリコの父親は2002年に亡くなり、母ドエルは2006年に亡くなった。

両親共に最後までカリコがどこかで生きていると信じていたという。


2013年、カリコの再調査が始まっている。



《被害者》
1人

《犯行期間》
1988年9月20日



∽ 総評 ∽

出掛けた後、行方不明となり、1枚の写真が本人だとされるカリコ。

アメリカは未解決事件が多く、このカリコの事件もそうだが、この事件はかなり衝撃的な部類だろう。

通常、未解決事件は行方不明となってからは何の手掛かりもないものだが、カリコの場合は写真が見つかった。

ただ、写真は口がガムテープで塞がれたり鮮明ではない為、何とも言えない。

母親はカリコで間違いないと述べたが、FBIや専門家は違うのではないかと述べた。

もちろんいたずらの可能性も否定は出来ない。

ただ、年間100万人の行方不明や世界のシリアルキラーの70%を占めるアメリカであれば、この写真が本物である可能性は極めて高いと思わざるを得ない。