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ピーター・マドセン (デンマーク)
【1971 ~     】



ピーター・ランキエール・マドセンは、1971年1月12日、デンマークで生まれた。

マドセンの父親は大工であり、マドセンは父親が高齢の時に生まれた子供であった。

マドセンはデンマークの北西ジーランドで育ったが、乱暴な子供であった。


マドセン6歳の時、父親が新しいガールフレンドを作り、両親は離婚する。

マドセンは父親に引き取られる事となった。

マドセンは幼少期、父親が宇宙や月について熱心に語った為、マドセンは大いに興味を抱くようになる。

また、マドセンは航空宇宙の他にタイタニック号沈没にも興味を示した。


マドセンは8歳になる頃に自作のロケットや水素風船等を作るようになっていた。

マドセンは学校でも宇宙船についてなど情熱的に語り、周囲の同級生たちからオタクと呼ばれた。

マドセンはクラスメイトのお祝い会等に参加する事もなく、その為、ほとんど友人がいなかった。


1990年、父親が死んだ為、マドセンはカランドボリにある若者が住む住居に移った。

マドセンは溶接コースを受講し、エンジニアリングトレーニングを始めた。

そして、この頃にはマドセンは潜水艦に情熱を抱いていた。


2002年5月4日、マドセンは初めての潜水艦建造に携わった。

その潜水艦は電気式のプロトタイプで、2006年3月に完成するまで、マドセンは実に400回以上の潜水を行った。


マドセンは民間のボランティアグループを率い、2008年5月3日から「UC3 ノーチラス号」の建造を始める (3年の歳月をかけて完成させた) 。

建造費は約20万ドル (約2100万円) で、その全てを民間からの寄付のみで賄われた (個人設計した潜水艦としては2008年時点で史上最大であった) 。

マドセンは民間の宇宙団体コペンハーゲン・サブオービタルズを設立し、また、民間の宇宙航空会社「RML Spacelab社」を率い、マドセンはベンチャーの雄と呼ばれた。

マドセンはロケットの開発にも力を注ぎ、仮に成功した場合、デンマークはアメリカ、ロシア (ソ連) 、中国に次いで4番目の国家となる事となり、しかも、政府ではなく民間の力で有人宇宙飛行を成功させた史上初の人間となる事となった。

そんなマドセンは世界的にも注目を集め、各国メディアから取材を受け、テレビ番組に出演するなど、まさに時代の寵児となった。


2017年8月10日、ノーチラス号の取材に訪れたスウェーデンの女性ジャーナリスト、キム・ウォール (30歳♀) が行方不明となる。


翌日の11日、ノーチラス号から救難信号が発信され、マドセンが救助される。

マドセン救助後、ノーチラス号は沈没した。

ウォールは救助されず、マドセンはウォールの行方不明容疑に関与しているとして逮捕された。

逮捕されたマドセンは犯行を否認した。


同年8月21日、コペンハーゲン近郊のケーエ湾で首なしの遺体が発見される。


同年8月23日、DNA鑑定の結果、首なし遺体がウォールだと判明する。

また、引き上げられたノーチラス号の残骸がらウォールの血痕が発見される。


同年10月4日、マドセンの家を家宅捜索すると、作業場内にあるハードディスクからウォールを拷問の末、斬首して殺害した様子を記録した動画が見つかった。

また、別の動画には複数の女性が生きたまま首を切断される様子が録画されていた。

ただ、マドセンはその作業場には他にも出入りしているインターンもおり、パソコン自体も自分だけが使用していないと述べた。

裁判でマドセンはウォールは落ちてきた重量70kgのハッチが頭部に当たって死んでしまった為、パニックになって海に捨てたと主張し続けた。

だが、マドセンはウォールを捨てた時、首は切断されていなかったと述べていた。

検察はマドセンが性的な幻想を抱き、ウォールを殺害して死体をバラバラにしたと供述した。


同年10月31日、マドセンはウォールが事故死だという主張は変えなかったものの、ウォールの死体をバラバラにした事は認めた。


2018年1月16日、マドセンはウォール殺害で起訴される。


同年4月25日午後1時、ウォール殺害と海上安全における義務違反等で終身刑が言い渡された。

マドセンは判決を不服としてすぐに控訴した。


1986年10月に、コペンハーゲンで起きた日本人バラバラ殺害事件が未解決であったが、マドセンの事件と関連性があると報じられている。



《殺人数》
1人以上

《犯行期間》
?~2017年8月10日



∽ 総評 ∽

取材に来たジャーナリストの女性を生きたまま切り刻みバラバラにして遺棄したとされるマドセン。

マドセンは主張をコロコロ変えており、当初は頭を打って死んだ為海に捨てたと言っていたにも関わらず、その後、バラバラにして捨てたと述べた。

ただ、マドセンは事故死だけは譲らなかったが、まずマドセンが殺してバラバラにしたのは間違いないだろう。

マドセンのパソコンには他にも女性を生きたまま首を切断する映像が残されていたが、マドセンは他にもパソコンを操作出来る人間がいるとして否定した。

だが、仮に他の人間が映像をパソコンに残したとして、マドセンはそれを見ていなかったのは不自然でしかない。

誰がどうみてもマドセンの主張は苦しく、マドセンの犯行は明らかだ。

マドセンは潜水艦や宇宙船開発の寵児と呼ばれ、将来を期待されたが、裏の顔は女性を次々と殺害するシリアルキラーであった。

マドセンの表面上はとてもそのような人間には思えず、非常に恐ろしい限りだ。

来月初めにもマドセンには終身刑が言い渡される予定であるが、マドセンが実際どれくらいの女性を手にかけたのか明らかになって欲しい。