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エスティバリス・カランサ (オーストリア)
【1978 ~ 】



ゴイドサージ・エスティバリス・カランサ・ザバラは、1978年9月6日、オーストリアでスペイン人とメキシコ人のハーフとして生まれた。


カランサはオーストリアの首都ウィーンで夫ホルガー・ホルツとアイスクリーム・ショップを経営していた。

店自体の経営は順調であったが、カランサは夫との関係は店の経営とは異なり上手くいっていなかった。

日頃から喧嘩が絶えなく、カランサは離婚を決意する。

ホルツは離婚に同意し、正式に離婚は成立するが、ホルツは家に留まり一向に出て行こうとしなかった。

カランサは家を出て行くようホルツに再三促すが、ホルツはその度に話しをはぐらかし、一向に出て行こうとしなかった。


2008年のある日、ホルツはパソコンに向かって作業していた。

そんなホルツの背後にカランサは忍び寄ると、22口径のベレッタでホルツの後頭部を撃って射殺した。

その後、カランサはホルツの遺体を自身のアイスクリーム・ショップに運び、すでに閉店していたアイスクリーム機器を稼働させる。

そして、機械の轟音が響き渡る店内で、カランサはホルツの死体をチェーンソーで切り刻み始めた。

機械を稼働させたのはチェーンソーの音を誤魔化す為であった。

ホルツの死体をバラバラにしたカランサは、植木鉢の中に分けて埋めた。

世間的にはホルツは離婚して家を出て行ったという事になっており、カランサが疑われる事はなかった。


ホルツ殺害後、カランサはアイスクリーム・マシーンの営業マンとして店を出入りしていたマンフレッド・ヒンターベルガーと付き合い始める。

カランサとヒンターベルガーはすぐに同棲を始めるが、20歳ほどの歳の差があったヒンターベルガーは若いカランサを束縛する。

その為、すぐに関係は悪化してしまう。


2010年のある日、すでにヒンターベルガーにうんざりしていたカランサは、ヒンターベルガーが酒に酔って寝ている姿を見る。

すると、カランサはホルツ同様、ベレッタでヒンターベルガーの後頭部を撃って射殺する。

ヒンターベルガーはホルツ同様、自身のアイスクリーム・ショップに死体を運び、チェーンソーでバラバラにした。

そして、すでに白骨化したホルツの遺体を植木鉢から取り出すと、ヒンターベルガーの死体と一緒に店の地下貯蔵室へ運び、コンクリートを流し込んで隠蔽した。


その後、カランサは再び新たな恋人を作り、カランサはその男性の子供を妊娠する。


2011年6月10日、カランサはアイスクリーム・ショップの改装を行う為に業者に頼んだ。

業者が店に入って作業していると、地下貯蔵室に不自然にコンクリートで埋められた場所がある事に気付き、警察に通報する。

警察が早速調べて見ると、中からバラバラの腐乱死体と白骨死体が発見される。

逮捕されたカランサは、前夫ホルツと元恋人ヒンターベルガー殺害を認めた。


裁判が開かれ、カランサは殺害動機を

「元夫には流暢でないドイツ語をバカにされ、恋人には浮気された」

と語り、相手にも非がある事を主張した。

だが、事前に行われたカランサの精神鑑定の結果、カランサは
「アブノーマルで非常に危険。人格障害の兆候もあり、適切な治療を受けなければ再び殺人を犯す可能性は極めて高い」
と指摘された。

また、検察官は
「彼女は虚言癖があり、自身の利益の為なら躊躇いなく嘘をつく」
とカランサを痛烈に非難した。


2012年11月23日、カランサには終身刑が言い渡され、精神病院に収監される事となった。


最後に逮捕されたカランサが言った言葉で終わりたいと思います。

「あの2人の男が私をモンスターに変えたのよ」



∽ 総評 ∽

『 Ice Cream Killer (アイスクリーム殺人者) 』と呼ばれ、夫と恋人を殺害したカランサ。

しかも、ただ殺害しただけでなく、チェーンソーで解体して捨てるという残酷ぶりであった。

カランサは法廷でドイツ語をバカにされた事と夫の浮気を殺害動機に挙げたが、確かにそれらの事は本当だったかもしれない。

だが、もちろんその程度の理由で殺害して「それならしょうがない」とはならない。

はっきりいってカランサが自身の罪を軽くしたいが為に、無理やり相手に非を擦り付けたに過ぎないと言える。

女性による殺人で痴情のもつれというのは定番であるが、カランサはそうではなく、鬱陶しく邪魔になった相手を殺害している。

「家をさっさと出て行かないから」または「束縛が激しいから」という理由だけで殺害に至るというのは、動機としてはかなり恐ろしい。

カランサは嫌な事から逃れる為に平然と殺人を行う異常者で、裁判で語られているように非常に危険だと言える。

ただ、適切な治療を受けないと再び殺人を犯す可能性があると、精神鑑定で診断されているが、個人的には回復は絶望的なので、死刑がないのなら一生刑務所に入っていて欲しいと思う。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ★★★★★★★★☆☆
・異常性 ★★★★★★★★★☆
・特異性 ★★★★★★★★☆☆
・殺人数 2人

《犯行期間:2008年、2010年》