
スーザン・リヒトホーフェン (ブラジル)
【1983 ~ 】
スーザン・ルイス・フォン・リヒトホーフェンは、1983年11月3日、ブラジル・サンパウロで生まれた。
父親はサンパウロのハイウェイ開発の責任者であり、母親は精神科医であった。
スーザンには弟アンドレ・フライアが1人いた (1987年生まれ) 。
スーザンの父親は、自分がマンフレート・アルブレヒト・リヒトホーフェン (第一次世界大戦のドイツの軍人で、同戦争に参加した全てのパイロットの中で最高の撃墜数を誇り『赤い悪魔』と呼ばれ恐れられた) の甥の息子だと豪語していた (証拠はなく詳細は不明) 。
スーザンはドイツ語学校を卒業し、その後、法律の勉強に励んだ。
スーザンは生活に満足していたが、少し内気な性格だった。
また、スーザンは両親や兄弟とも仲が良かった。
1999年夏、スーザンはブラジリアン柔術を学ぶようになり、そこで、ダニエル・クレイビンホス・デ・ポーラ・シルヴァ (18歳) と知り合い、付き合うようになった。
この出会いがスーザンの人生を狂わす事となる。
2002年10月31日、この日を迎える数ヶ月前からスーザンは両親殺害を計画する。
スーザンは両親が寝ているのを確認し、事前に家に設置されている警報装置の接続を絶った。
そして、スーザンはボーイフレンドのダニエルと、兄弟のクリスチァン・クレイビンホス (26歳) を家に招き入れる。
クレイビンホス兄弟が2階の寝室に向かい、持ってきていた鉄の棒でスーザンの両親を滅多打ちにし、最後はタオルでそれぞれの首を絞めて殺害した。
殺害した後、クレイビンホス兄弟が1階に下りると、リビングルームでスーザンが待っていた。
スーザンは物盗りの犯行に見せかける為、家にあったお金を奪い、書類をばら蒔き、家の中を滅茶苦茶にした。
その後、スーザンらは家を離れ、モーテルに泊まった。
弟のアンドレ (15歳) が家に帰って両親の死体を発見し、警察に通報した。
警察は捜査を始めると、まずは強盗殺人を疑った。
警察は犠牲者が無抵抗だった為、犠牲者と関係の深い馴染みの人間による犯行だと睨んだ。
また、事前に警報装置のスイッチが切られていた事も疑う原因となった。
警察はすぐにスーザンとアンドレに事情聴取を始めた。
警察は両親が死んだというのに、あまりにスーザンが淡々と涼しげな表情でいる事が気になった。
同年11月9日、クレイビンホス兄弟が殺人を警察に自供し、スーザンも逮捕された。
両親殺害の動機だが、ダニエルがマリファナを使用している事に気付いたスーザンの両親が、スーザンにダニエルとの関係を止めるよう言った事であった。
遡る事同年7月、スーザンの両親が休暇で家を空けると、スーザンはダニエルを家に連れ込み、ダニエルは1ヶ月もの間、スーザンの家に入り浸った。
両親が家に戻ると、スーザンはダニエルと一緒に住む為にフラット (平屋の家) を購入するよう父親に言うが、父親は断った。
また、殺害のもう1つの動機は、スーザンの両親の財産であった。
その金額はおよそ1700万ドル (約20億円) と推定され、両親が死ねばその遺産を受け取れるという考えであった。
裁判でスーザンは父親によって性的虐待を受けていたと主張し、また、両親がアルコール中毒であったとも主張した。
しかし、スーザンの弟アンドレはそれを否定している。
2005年5月、判決が下される前にスーザンは刑務所から解放され、自宅に監禁して監視される事となった。
2006年6月5日、スーザンとクレイビンホス兄弟達はサンパウロで取り調べを受けた。
同年7月17日、裁判は遅れて始まり、クレイビンホス兄弟は全てスーザンの指示であり、スーザンの欲求を満たす為に行動したと主張した。
スーザンはそんな2人を痛烈に非難した。
裁判中、クレイビンホス兄弟は常に下を向きすすり泣いていたが、スーザンは涼しい表情で裁判に望み、また、裁判中に笑い始めることさえあった。
検察官ロベルト・タルデリはスーザンが犯罪の首謀者と判断し、3人に各々禁固50年を求刑した。
同年7月22日、裁判でスーザンには懲役40年が言い渡され、ダニエルにも同じく懲役40年が言い渡された。
クリスチァンは懲役38年が言い渡された。
スーザンの家は大変裕福な家庭で、スーザンはブロンドの美しい女性であり、行儀が良く学校でも人気があった。
しかも、スーザンは3ヶ国語を話し、バレエを得意とした才女でもあった。
そんな女性が無教育で失業中の薬漬けのクレイビンホス兄弟をそそのかし、凶悪な犯罪を平然と犯した事にブラジル全土が震撼した。
その為、スーザンは『ブロンドの悪の権化』と呼ばれた。
最後に両親殺害動機を問われた際のスーザンの言葉で終わりたいと思います。
「両親の資産が欲しかった。その為に殺害しなければならなかった」
∽ 総評 ∽
『ブロンドの悪の権化』と呼ばれ、生い立ちと容姿から想像もつかない凶悪な事件にブラジルを震撼させたスーザン。
殺害動機は交際の反対と両親の資産であるが、スーザンは成長過程で異常な事はなく、幸せな生活を送っていた。
しかも家族は仲が良く、その程度の理由で愛する家族を殺害するとは思えない (ただし、20億円という金額は大金ではあるが) 。
スーザンは裁判で虐待を訴えたが、弟が否定している通り、これは情状酌量を求める為の嘘であろう。
実は犯罪については男性よりも女性の方が生物的に向いている。
女性は若い頃からの生理現象により血を日常的に見ており、血に対して恐怖や抵抗が男性より少ない。
しかも、逮捕された際、男性犯罪者は精神的に追い詰められ寝れず、食べ物も喉を通さないで憔悴しきっている事が多いが、女性はすっきりした表情で自分のした犯罪を堂々と話し、ぐっすり寝てよく食べるらしい。
女性の方が男性よりも堂々として肝が座っているのだ。
前述した通り、スーザンの殺害動機は交際の反対と両親の財産であるが、何か釈然としないのはダニエルにそそのかされたわけではないからだ。
実際そそのかされたのかしれないが、犯行がスーザン主体で行われている事、また、裁判での様子を見る限りスーザン主導で計画されたのはまず間違いない。
いまいち動機がしっくりこないが、本人は健在なので、いずれ本当の理由がわかる時がくるかもしれない。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ★★★★★★☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★★☆☆
・特異性 ★★★★★★★☆☆☆
・殺人数 2人
《犯行期間:2002年10月31日》
コメント
コメント一覧 (8)
本年も管理人氏独自のスタンスで更新していってくださいませ。
(義務的な観念にとらわれると苦しくなってしまうので)
馬勇等の事件を取り上げていただきありがとうございました。
自分も知らなかった事件の詳細な中身を知ることが出来ました。
ただ中国の場合中国共産党こそがチベット虐殺等で残虐度★×10になっちゃいそうですが(笑)
今後もリクエストさせていただきたくよろしくお願いします。
(いつか取り上げて欲しいのは、パリ同時テロのジハーディスト達ですかね)
あけましておめでとうございます。
気を使って頂き、誠にありがとうございます。
コロダイさんは他に張北らのことも取り上げて欲しいと言っていましたが、私なりにいくら調べても写真が出てこなく、その為、断念してしまいました。
いずれ、また、調べてみます。
パリのテロの事は私も気になっていました。
私なりに調べてみたいと思います。
両親を殺害しているので、殺人数は2人ではないですか?(´・ω・`)
仰る通りですね、早速訂正させて頂きました。
なるべく誤字脱字などは内容に心掛けて記事を書いているつもりですが、どうしてもミスが出てしまいます。
また、何かありましたら連絡して頂けますと、たいへんありがたいです。
それを考えると、スーザンもマリファナ中毒であった可能性が高いですね。
中毒の影響に「被害妄想」「認知力の低下」があります。虐待云々も、マリファナ影響下での認知力の低下と被害妄想の産物かもしれません。
マリファナの薬効は品種でかなりの差がありますが、近年は品種改良で薬効を強くした品種が出回っています。
他の薬物よりは薬効が低いが自然種より薬効が高いマリファナが出回っているので、危険度は昔よりたかくなっています。
そうですね。
詳細は記載されていませんでしたが、薬物中毒だった可能性はかなり高いですね。
仲が良かった家族がこのような結果になってしまったと考えると、薬物によりまともな思考を持ち得なかったと思います。
話は変わるけど、伝説のエースパイロットハンス・ルーデルも載せてほしいです。彼はソ連など敵国の戦車を1,000両以上も壊しています。また、私生活なども伝説的で、足がなくなったのにスポーツも万能で、何度か登山してすべて成功しているなどの伝説の持ち主です。また、ネオナチの仲間でもあったらしく、お葬式の時にスキンヘッドの連中たちが乱入して大騒ぎになったらしいです。彼は最後までお騒がせな男でした。
これからもよろしくお願いします。
確かに恐ろしいですね。
1つの事 (男性やお金) に対してどこまでも冷淡になれる人がたまにいます。
以前、警察の人が言っていたのですが、男性は逮捕されると動揺して食べ物も喉を通らなかったり眠れなくなったりする人が多い反面、女性は逮捕されると落ち着いてやった事による対して冷静に話すそうです。
また、食事や睡眠も普段と変わらないようにとるらしいので、女性の方が男性よりも何倍も精神的に強いと思います。
聞いた事ある人物ですね。
今度調べてみます。
こちらこそよろしくお願い致します。