
スティーブン・タリ (パプアニューギニア)
【1971~2013】
1971年、タリはパプアニューギニアのマウス島で生まれた。
若い頃のタリは大臣になろうと志し、勉学に励んだが、聖書の考え方を拒絶し、学校を退学した。
タリは自身をメシア (救世主) と自称し、自分の考えに従う者を引き連れ、山に籠った。
そして、タリは自らを『黒いイエス』と自称するようになる。
タリは処女ばかりの女性 (女性というよりも処女なので女の子) を集め、自分の周りに6人もの妾を従え、欲望を欲しいままにした。
タリは自分と結婚することが「神の予言」だと少女たちを言いくるめていた。
そんなタリに対し、パプアニューギニアで有名なルーテル教会は「教会の敵」と宣言する。
2005年、タリの教えは危険とみなされ、パプアニューギニア警察はタリを警戒する。
同年、タリは強姦罪で逮捕されるが、助命により釈放されている。
そんな「黒いイエス」タリのカルト教団に、リタ・ハーマン (13歳) が加わり、タリの妾となる。
2006年10月、タリはリタを強姦後、ナイフを何度も刺して殺害する。
2007年、タリはリタ強姦の罪により逮捕される。
警察に逮捕される前、少女強姦で怒り狂った民衆により集団暴行され、タリはケガを負った。
逮捕されたタリには、食人や生け贄による殺人等の疑いももたれ、警察の尋問を受けた。
2007年10月、タリは裁判に出廷する予定であったが、ケガの治療の為、出廷が遅れた。
結局、裁判は12月まで延期となり、2010年10月、4つの強姦の罪で、タリには懲役20年が言い渡された。
タリはパプアニューギニア東部マダン刑務所で服役していたが、2013年3月、他の48人の受刑者と共に集団脱獄し、逃亡して行方知れずとなった。
しかし、同年8月、タリが潜伏していた近くの村が、タリに15歳の少女を生け贄として差し出した。
すると、その少女の刺殺体が発見される。
更に、村の人々は、今度は14歳の少女をタリに差し出そうとする。
しかし、他の村人達が反対し、怒り狂った80人の村人にタリは追い詰められる。
そして、同年8月29日、村人に捕まったタリは執拗に暴行され、ナイフで何度も刺され殺された。
タリの全身には何ヵ所も刺された痕があり、腹部からは腸がはみ出していた。
そして、タリの陰茎は切り取られ、木の棒を首にくくりつけられた後、引きずられ、浅い穴に死体を遺棄した。
∽ 総評 ∽
パプアニューギニアという国は、現在でも黒魔術や魔法、食人にまつわる事件がしばしば起きている。
2012年には、少なくとも7人を殺害し、脳みそを生で食べ、男性器のスープを作った容疑で、カルト集団数十人が逮捕される事件が起きているほどだ。
このタリの凶行も、パプアニューギニアとしてはそれほど珍しくないのかもしれない。
ただ、怒り狂った人々から凄惨なリンチを受け、殺害されたタリは、自業自得と言えばそれまでだが、それが平然と行われている事に驚く。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★☆☆☆
・残虐度 ★★★★★★☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★☆☆☆
・特異性 ★★★★★☆☆☆☆☆
・殺人数 2人以上
《犯行期間:?~2007年、2013年8月》
コメント
コメント一覧 (2)
アフリカや南米では窃盗犯程度でもリンチで殺害されてますし、実際に犯罪者であったのかどうかの真偽もあやふやなものや、明らかな冤罪もあるようです。
最近はスマホや携帯が普及しているせいで、それらの映像が出回っているのですが、リンチしてる人の顔もバッチリ写っているのに逮捕もされていない感じですね。
つい最近インドネシアでサッカーのサポーター同士の対立で一人が集団暴行を受けて亡くなってますが、その動画を見た人によれば小学生くらいの少年複数が楽しそうに動かなくなった被害者に暴行していたとか。
その子達が成人したらどんな大人になるのか、考えただけで憂鬱です。
そうですね。
意外に行われてますよね。
酷い話ですね。
スティーブン・キングの子供たちが次々と大人を殺していく話を思い出しました。