
トーマス・クイック (スウェーデン)
【1950~ 】
本名ストゥーレ・ラグナル・ベルグワールは、1950年4月26年、スウェーデンのファルンのコルソナスで生まれた。
クイックは幼児期に父によってレイプされ、母によって虐待されたらしいが、これはクイックが後に自白しただけで、実際にどうかはわからない。
そんなクイックは
「大きくなったら聖職者になりたい」
と思っていた。
クイックが11歳の時に、父親はクイックを嫌悪し始め、クイックを強姦するのを止める。
12歳の時、クイックは
「首絞めごっこ」
と言うゲームで学校の友達と遊んでいたが、これは単純に相手を絞め落とすゲームだった。
小生も中学生の時、気絶ゲームなるものが流行ったが、クイックとは違い、それによる性的興奮などもちろんなかった。
あくまでも中学生の暇潰しであって、クイックのように絞める事に快感を覚えてはいない。
14歳の時、クイックは20代の男性と知り合い、2人はスウェーデンのあちこちをドライブし、猥褻目的で若い男の子たちをナンパして歩いている。
クイックが男の子を口説き、後部座席で強姦し、20代男性が運転席でそれを見ながら自慰行為していた。
男性がクイックと出掛けたとある週末、クイックはトーマス・ブロムグレンと出会う。
クイックは森にトーマスを連れ込むと、力任せに首を絞めて殺し、死んだ少年の陰茎をいじった後、シャツを奪い木で死体を隠した。
帰る途中、クイックは男性に自分がしたことを話し、誰にも話さないと約束させる。
1年後、クイックはいたずらしようとして抵抗してきた8歳の少年を川に突き落とす。
目撃者がいなかった為、事故として処理された。
クイックは少しの間、精神病院に入院するが、入院中に13歳の少年を殺している。
その後、クイックはその病院で働き始めるが、眠っている少年の首を絞めて、殺人未遂で逮捕される。
クイックは3年の間、また入院することになる。
クイックは後に、この3年の間に、また1人殺害したと語っている。
結局クイックは、スウェーデンで15人以上、ノルウェーでは6人以上殺害した。
また、クイックの殺人の中には、
「ノルウェーの犯罪史上、最も残虐」
と言われる事件があった。
それは、1996年3月に発見された少女の強姦虐殺事件で、この少女は1988年7月から行方不明となっていた。
クイックはスウェーデン旅行に来ていたオランダ一家、観光旅行に来ていたイスラエル人も殺害した。
また、この頃のクイックは、犠牲者を殺した後、肉体の一部や犠牲者の身に付けていた持ち物を「記念品」として持ち帰り、「個人墓地」と呼んでいる場所にまとめていた。
1997年5月、クイックのもとにスウェーデン警察の捜査の手が伸び、クイックはイスラエル人殺害の件で逮捕された。
逮捕されたクイックは、1964年から1994年にスウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランド各国で、約30件以上の殺人を自白する。
結局、6つの異なる裁判で、8つの殺人で有罪となり、終身刑の判決を受けた。
しかし、オランダ一家殺害の実証検分として、現場で再現させたが、その検分の最中にクイックは急に錯乱する。
ダミーのナイフで疑似死体を刺して大暴れし、以降完全に正気を失ってしまう。
統合失調症と診断されたクイックは、重警備精神病質犯罪者収容所に監禁された。
しかし、2008年になってクイックは突如、すべての自白を撤回。
当時は世間の注目を集めたいと切望していた上、医師によって大量の薬剤を投与されていた為、嘘の証言をしたと語り始めた。
2013年7月には、それまで残っていた最後の殺人についても無罪が認められ、2014年3月19日、釈放となった。
釈放されたクイックは
「私が無罪放免になったということは、司法の不祥事があったということだ。私が施設に収容されたのは私自身の精神衛生上の問題ではなく、判事たちや施設の名声の為に行われた」
と書き込んでいる。
1976年から1988年の間に起きた8件の殺人事件について、全てクイックによる犯行とみなして早急に下された有罪判決は、現代スウェーデンにおける司法最大の誤審とみなされている。
確かにクイックの犯行は全て「自白」によるもので、物的証拠があるわけではない。
ただ、釈放されたということは、クイックが無罪であり「冤罪」だったと言うことになるが、とても無罪や冤罪とは思えない。
殺害された人間がいるのは確かだし、虚言癖でもない限り、
「自分が殺した」
とわざわざ自白する理由がない。
仮にクイックが冤罪だったとしても、嘘の供述をしたことにはかわりはない。
以前掲載したウェイン・ウィリアムズもそうだが、
「火のないところに煙はたたない」
のである。
∽ 総評 ∽
「北欧で最も凶悪な連続殺人犯」と呼ばれたクイックは、または「スウェーデン初のシリアルキラー」とも呼ばれている。
クイックは生粋のサディストで、しかもゲイであったが、幼少時の虐待が原因と考えられ、そういう点ではクイックにも同情の余地はある。
クイックも記念品として、殺害した相手の肉体の一部や持ち物を持って帰っているが、そういったシリアルキラーは意外に多い。
後に、自分が殺害した時の様子を思い返すつもりなのかもしれないが、恋人達が想い出の品で過去の恋愛を振り返るのとは異なり、理解できない。
【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ★★★★★★☆☆☆☆
・異常性 ★★★★★★★☆☆☆
・特異性 ★★★★★☆☆☆☆☆
・殺人数 30人以上
《犯行期間:1964年~1999年》
コメント
コメント一覧 (2)
なるほど、初めて納得できた。
これほどわかりやすく説明できているのに、理解できないとはこれいかに。
私はおかげで理解できたというのに。
あくまでも殺人の記憶を甦らせて悦に浸るという思考が理解出来ないという事で、殺人鬼であれば、そう言った事の為に戦利品を持ち帰るというのは十分理解できます。