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ヴィタリー・モルチャノフ (ロシア)
【 1979 ~      】



2020年9月15日夜、ロシア・ヤロスラヴリ県ルイビンスクで、姉妹のエレナ (13歳♀) とヤナ (8歳♀) 2人の少女が殺害される。

遺体は仕事から帰って来た母親バレンティーナが発見する。

少女たちは残酷に切り刻まれており、遺体は解体されていた。

犯行に使用されたナイフと斧がその場で発見された。

また、2人とも強姦されていた。

警察は少女たちと母親バレンティーナと一緒に暮らしていたヴィタリー・アレクセビッチ・モルチャノフの行方がわからなくなっていた事で容疑者と考える。

警察はモルチャノフを連邦政府の指名手配リストに追加して行方を追った。

当局はモルチャノフ逮捕に繋がる情報提供者に50万ルーブル (約70万円) の報奨金を与える事を発表した。


同年9月18日、モルチャノフは街の郊外の茂みに隠れている所を逮捕された。

逮捕されたモルチャノフは、手錠をかけられると、

「午後8時頃から10時頃にそれを終えた・・・いわば、彼女たちを殺した」 

と殺人を告白した。

モルチャノフはバレンティーナが24時間以上働いていた事に嫉妬し、殺人を犯したと述べた。

15日の夜、バレンティーナは子供たちの様子を聞く為に職場から電話をかけていた。

モルチャノフが電話に出ると、長男は眠っており娘たちはタブレットを見ていると話した。

電話を終えた後、モルチャノフは犯行に及んだのだった。

また、モルチャノフは犯行少し前に銀行口座から現金を引き出していた事がわかった。

バレンティーナは事件の半年前、2020年3月に出会い系サイトでモルチャノフと知り合い、7月初めにオムスクからルイビンスクに旅行した時にモルチャノフと直接会った。

そして、会ってからわずか3週間後にはバレンティーナの子供たちと引っ越し一緒に暮らし始めた。

バレンティーナは地元の病院で看護師として働き始めた。

裁判が始まると、モルチャノフの過去の犯罪歴が明るみになった。

モルチャノフは2010年7月に子供を強姦して殺害した罪で有罪判決を受けていた事がわかった。

モルチャノフは仮釈放の申請を何度も行いその度に却下されていたが、2019年12月に仮釈放された。

仮釈放後、モルチャノフはルイビンスクに向かい、そこのケーブル工場で働いた。

モルチャノフは自分が殺人の為に植民地で刑期を務めていた事をバレンティーナに話したと述べたが、バレンティーナは聞いていないと主張した。

子供たちの父親でバレンティーナの元夫の警察官は、バレンティーナが新しい相手と一緒に住んでいる事は知らず、もし、元犯罪者と一緒に住んでいる事を知っていたなら娘を連れて行ったと述べた。

モルチャノフの裁判はまだ終わっておらず、有罪判決となれば終身刑になる可能性が高い。


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                                        ヤナ



《殺人数》
3人

《犯行期間》
2010年?、2020年9月15日



∽ 総評 ∽

『The Rybinsk Maniac (ルイビンスクの狂人) 』と呼ばれたモルチャノフは過去に子供を強姦して殺害し、再び同じ犯行を起こした生粋のペドフィリアであった。

最初の犯行については詳細がなくわからないが、有罪判決を受けてからわずか9年程度で仮釈放してしまった。

死刑を廃止しているロシアなので終身刑は致し方ないとして、最初の犯罪で終身刑にしていればこの幼い姉妹が殺される事はなかった。

モルチャノフは自分が犯罪者である事をバレンティーナに言っていたと述べたが、バレンティーナは知らないと主張した。

おそらくバレンティーナはモルチャノフが犯罪者と知っていれば交際しなかったと思うので、モルチャノフが嘘をついているのは間違いない。