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ジュネード・ナワズ (アラブ首長国連邦)
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ジュネード・ナワズは、2000年7月、アラブ首長国連邦の首都アブダビと第2の都市アル・アイン郊外で5人のタクシー運転手を毒殺したとして逮捕された。

ナワズは2000年6月21日から同年7月4日まで、8人のタクシー運転手にソフトドリンクで希釈した強力な農薬を与えた。

その内、モハメッド・サッター・カーン、エイド・モハメッド・ザルマット・カーン、カマルディン・シャラブディンの3人が生き残り、この生存者たちにより犯人がナワズと特定された。

ナワズはタクシー運転手が意識をなくした後、売上金など奪った。

タクシー運転手は想像を絶する暑さの中、エンジンを切られた換気のない車内に放置された。

5人全員が10分以内に死亡し、犠牲者はムラジム・フセイン・グラム、ザルムラ・カーン、グル・シャミア・カーン、アイズ・グルカーン、カジール・カーン・サワー・カーンであり、グラム、ザルムラ、グルの3人はパキスタン出身で、グルカーン、カジールの2人はアフガニスタン出身であった。

ナワズが犯行に及んでいた約2週間の間、アブダビとアル・アインの多くのタクシー運転手が乗客を遠隔地へ連れて行く事を拒否し、1人で乗車する人を拒否する運転手もいた程であった。


2001年5月29日、ナワズには死刑が言い渡された。



《殺人数》
5人 (他3人殺人未遂)

《犯行期間》
2000年6月21日~同年7月4日



∽ 総評 ∽

「タクシー運転手が殺人犯だった」という事はこれまで何人か紹介してきたが、タクシー運転手ばかりを狙うというのは珍しい標的といえる。

確かにある意味密室であり、その日の売上金とかもそれなりに望める。

ただ、リスクも非常に高く、何人か連続で犯行に及べば警戒されるし、現にタクシー運転手たちは警戒するようになった。

よくわからないのが、毒薬を混入したソフトドリンクを運転手が飲んでいる事だ。

毒薬を入れてあるという事は開封しているはずであり、日本なら見ず知らずの人間からもらったものをそう易々と口にしない。

国柄なのかもしれないが、ちょっと警戒心がなさ過ぎじゃないだろうか。