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コートニー・シュルホフ (アメリカ)
【 1987 ~      】



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マイケル・モリン (アメリカ)
【 1983 ~      】



コートニー・クリスティーン・シュルホフは、1987年12月27日、アメリカ・ワシントン D.C. で生まれた。

両親が離婚するとコートニーは父スティーブンと一緒に住む事となり、フロリダ州アルタモンテ・スプリングスに移住した。

コートニーはライマン高校に通い、15歳の時に高校の通りの向かいにあるドッグレース場でマイケル・モリンという男性と出会う。

コートニーとモリンは交際する事となるが、コートニーは高校を中退してしまう。

その後、コートニーはGED (5教科の試験に合格し後期中等課程を修了した者と同等以上の学力を有する事を証明する為の試験) を目指した。

モリンは父親の車を盗んだ事で逮捕され、車の窃盗で保護観察処分を受けた。

スティーブンはコートニーとモリンの関係を認めなかった。

2人は地元のガソリンスタンドでよく会っていたが、コートニーはモリンに父親に定期的に虐待されていると話していた。


2004年2月9日夜、スティーブンがアパートの自室で殴られ殺害される。


同年2月11日、スティーブン殺害でコートニーとモリンが逮捕される。

スティーブンのガールフレンド、エレイン・ボークがアパートを訪ねるとスティーブンの遺体を見つける。

すると、アパートから逃げ出すコートニーとモリンの姿を見た為、911に連絡した。

犯行当日、コートニーはスティーブンに殴られた為、殺害を決意したと警察に話した (あくまでもコートニーの発言) 。

最初、コートニーはスティーブンの犬を散歩に連れて行っている間、モリンがスティーブンを殺害したと話した。

コートニーが散歩を終えアパートに戻ると血まみれのモリンが立っており、玄関に野球のバットが置いてあった。

モリンはスティーブンを殺害した事を認め、警察に電話をしたら殺すと脅されたとコートニーは主張した。

しかし、モリンは殺害を否認し、コートニーがスティーブンを殺害する為のバットを寝室のドアに残したと述べた。

だが、コートニーに殺人を促され、モリンは拒絶するが無理やり手伝わされたと主張した。

モリンはバットを掴んだ後、ブラックアウト (記憶喪失) し、血を洗い流している時に記憶が戻ったと話した。

その為、スティーブンを殴った記憶がなかった。

だが、2回目の尋問でもモリンがスティーブンを殺害したと話し、コートニーはテニスコートで待っていたと主張した。

殺人後、2人はスティーブンのトラックに乗り、約20マイル (約32km) 離れたフロリダ州オーランドのマクドナルドへ向かった。

そして、その日の午後遅くにアパートに戻り、スティーブンの遺体を運んで橋から投げ捨てようと計画したと話した。


2006年9月26日、コートニーの裁判が始まり、検察官は殺人を実行したのはモリンだが、それを指示し全てを計画したと主張した。

それに対してコートニーは何も反論出来ず、翌日の27日、第一級殺人で有罪判決が下された。

ただ、犯行時、コートニーは16歳であった為、死刑の対象ではなく、仮釈放の可能性がない終身刑が言い渡された。

判決後、コートニーは

「裁判官、私はマイケル・モリンが父を殺害した人でない事を公に認めたいです。私はそうだった。だから全責任を認め、判決を受け入れます」

と語った。


2007年4月16日、モリンの裁判が始まり、コートニー同様第一級殺人で有罪判決が下されるが、コートニーとは違い死刑が言い渡された。

判決を言い渡される前、モリンはスティーブン殺害を認めたが、遺族に対して後悔の意を表明していた。

モリンだけが死刑となったのは実行犯という部分が大きかったからだが、後にコートニーは証言に立ち、野球のバットでスティーブンを殴ったのは自分でありモリンではないと弁護した。


その為、同年4月26日、モリンは死刑から仮釈放の可能性がない終身刑と変更となった。


2009年、コートニーはドイツのニュース番組のインタビューを受け、少年犯罪者に対する仮釈放の可能性がない終身刑について取り上げられた。


2017年、コートニーは懲役40年に減刑された。



《殺人数》
1人

《犯行期間》
2004年2月9日



∽ 総評 ∽

実の父親を殴り殺したコートニー。

最初、コートニーはボーイフレンドであるモリンに罪を擦り付けたが、判決後は自分の罪を認めモリンを庇った。

どういう心情の変化があったのかわからないが、諦めなのか改心したのかよくわからない (改心するとは思えないが) 。

犯罪自体は交際を反対された親を殺害するというよくある犯行で特筆すべき所はない。

本人にとっては恋愛が全てで、それを邪魔する者を排除したに過ぎないのだろうが、殺人を犯すにはあまりに短絡的過ぎる。

コートニーは父親の暴力が日常的に行われ、犯行当日にも暴行に遭ったと主張した。

これは恐らく嘘であると思われるが、ここまで容易に殺人に至った事を考えると暴行があったのではと思わされる程である。

コートニーは犯行時、16歳という若さであったが、仮釈放の可能性がない終身刑が下された。

素晴らしい判決といえるが、後に何故40年に減刑されたのかそこが納得いかない。