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リサ・ボーチ (デンマーク)
【 1999 ~      】



リサ・ボーチは実母ティーネ・レーマーと継父イェンス・ホルテガード、双子の妹と4人でデンマーク最北端の町クヴィッセルに住んでいた。

ボーチはイスラム過激派ISILに憧れていた (後の調査で関係があった事がわかった) 。

ボーチは近所の難民センターでイラク出身のバクチアル・ムハンマド・アブドゥラーと出会う。

そして、ボーチはアブドゥラーと交際するようになる。

この頃のボーチのISILへの崇拝振りについて継父のホルテガードは、
「完全に無批評で熱狂的」
と語っている。

ボーチはアブドゥラーとの交際で更にISILへの想いが強くなっていき、その為、両親はアブドゥラーとの交際を反対する。

両親はしばらくの間、ボーチを家から追い出した。

すると、ボーチはアブドゥラーと母親を殺す計画を立てる。

そして、双子の妹にナイフを見せ、

「これで母親を殺すつもりだ」

と話した。

妹は冗談だと思い真剣に取り合わなかった。


2014年10月8日、ボーチはティーネとホルテガードに睡眠薬を飲ませ、2人は眠気に見舞われベッドで横になった。

そこにナイフを持ったボーチが現れ、ティーネの胸を少なくとも20回刺して殺害した。

ティーネ殺害後、警察に電話し、母親の悲鳴が聞こえ、見に行くと母親が殺されており、家から走り去る白人男性を見たと話した。

警察官が家に到着すると、母親の死体のある寝室に警察官を導いた。

警察官がボーチに母親の事を聞くが、悲しむ様子もなく無関心で、肩をすくめるポーズをした。

警察官はすぐにボーチが怪しいと思い、法医学的証拠によりボーチをティーネ殺害で逮捕した。

また、アブドゥラーは現場にはいなかったが関与したとして逮捕された。

ボーチは犯行時、ISILによるデイビッド・ヘインズとアラン・ヘニングが首を斬られ処刑されるビデオを観ていた事がわかった。

継父のホルテガードは、ボーチが数ヶ月前から母親に対して敵対的になったと語った。

ボーチとアブドゥラーの裁判が始まり、検察は殺人計画と実行の残虐性、アブドゥラーが睡眠薬を使用したと主張した。

また、2人はシリア内戦に参加するつもりだったと述べた。

弁護側はボーチの年齢を考慮すべきだと主張した。

裁判所はボーチとアブドゥラーのどちらがティーネを刺したか証明出来なかった。

ボーチは犯行時、15歳であった為、元々のデンマークの法律では最大でも8年の懲役刑しか与える事が出来なかった。

だが、2010年の法律改正と共に8年以上の刑罰が可能となっていた。


2015年9月14日、ボーチには懲役9年が言い渡された。

共犯者のアブドゥラーは懲役13年が言い渡された (この時アブドゥラーは29歳) 。



《殺人数》
1人 (実母)

《犯行期間》
2014年10月8日



∽ 総評 ∽

実の母親を滅多刺しにして殺害したボーチ。

ボーチはISILに憧れ、斬首する映像に影響を受け犯行に及んだ。

近年は少し落ち着いてきた感があるが、以前は世界で多くの若者が影響を受け参加する異常事態が起きていた。

一緒に寝ていたであろう継父に関しては詳細がなく、全くの無傷であったのか怪我を負ったのかよくわからない。

ただ、死んではいないので初めから殺す気はなかったのだろう。

裁判所はどちらが刺したが証明出来ないと主張したが、正直どちらが刺したかなんてどうだっていい。

これだけの犯行に優劣を決める必要なんて全くない。

ただ「どちらが刺したかわからない」という事を理由に刑罰が異常に軽くなっているような気がしてならない (ただしアブドゥラーは現場にいなかったので、刺した後にどこかに行ったのか刺していないのかわからない) 。

1人の人間が無惨に殺されているのに1人が9年で1人が13年である。

いくらなんでも軽過ぎやしないだろうか。