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カム・マクラウド (カナダ)
【 2000 ~ 2019 】



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ブライヤー・シュメゲルスキー (カナダ)
【 2000 ~ 2019 】



カム・マクラウドは、2000年4月12日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州ポートアルバーニで生まれた。


ブライヤー・シュメゲルスキーは、2000年8月4日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州ビクトリアで生まれた。


オーストラリア人のルーカス・ファウラー (24歳♂) とガールフレンドでアメリカ人のチャイナ・ディーズ (23歳♀) は、カナダに3週間の旅行に来ていた。


2019年7月14日午後3時20分頃、整備士のカーティス・ブロートンとサンドラ夫妻のもとに車の故障の連絡が入り、リアードホットスプリングから20km南にあるアラスカハイウェイに向かった。

そこには1台のバンが停まっており、その車にはファウラーとディーズが乗っていた。

ブロートンは車の故障を直し、その場を離れたが、夫妻は後にファウラーとディーズについて
「笑顔が絶えず幸せそうであった」
と述べている。

翌日15日午前7時頃、高速道路の労働者が燃える車を発見し、側溝でファウラーとディーズの遺体が発見された。

2人の遺体には目に見えてわかる程の銃創が広がり、互いに5フィート (約1m50cm) 離れた所で横たわっていた。

バンのバックドアは窓が割られていた。


同年7月19日、高速道路37号のスティキーン川の橋で燃え尽きたピックアップトラックが発見される。

トラックの約2km南でバンクーバー在住のレナード・ダイク (64歳♂) の遺体が発見された。

ダイクの遺体はファウラーたちとは470kmも離れていたが、犯行の様子は酷似していた。

RCMP (王立カナダ騎馬警察) は同一犯による犯行とみて捜査を進める。


同年7月23日、ギラム北部フォックスレイククリーネーションで、燃えているトヨタの車が発見される。

車はマクラウドとシュメゲルスキーが乗っていた事がわかり、当初RCMPは2人を行方不明者として扱った。

だが、2人がサスカチュワン州からマニトバ州にかけて車で移動しているのを目撃した者がおり、また、監視カメラの映像などから重要参考人として指名手配した。


同年7月24日、RCMPは緊急対策チームを編成し、重装備に身を包んだ捜査隊が捜索を開始した。

RCMPは密林や湿地帯、野性動物が生息するような場所など人間が住み難い環境を把握しており、それらに潜伏しているとみて集中的に捜索した。


同年7月30日、オンタリオ州スー・セント・マリー東部でマクラウドとシュメゲルスキーと思われる2人を目撃したという情報を受ける。


同年7月31日午前10時30分頃、銃器を持った逃亡者が白い車で高速道路を走り去ったという報告を受ける (ただし2人かどうかは不明) 。

その後、RCMPはギラムで500軒以上の家を捜索するが見つける事が出来なかった。


同年8月2日、ツアーガイドのクリント・ソーチャックがネルソン川の端で青い寝袋を目撃したと報告した。


同年8月3日、情報をもとにRCMPが捜索を始めると、ネルソン川の北岸で破損した手漕きボートを見つける。

ボートの近くには2人の物と思われるいくつかのアイテムを見つけた。

そして、川の中や周囲を捜索するが、それ以上何も見つからなかった。


同年8月7日、手漕ぎボートが発見された場所から西に約1kmの茂みの中で、マクラウドとシュメゲルスキーと思われる遺体が発見される。

そして、同年8月12日まで行われた検死の結果、遺体が2人で間違いない事が判明した。

また、死因は自らを撃った事による自殺である事がわかった。

ただ、死亡した日時についてはわからず、7月23日から発見された8月7日の間とされた。

2人の犯行動機だが、すでに死亡してしまっている為、わからなかった。

だが、シュメゲルスキーはオンラインゲームを行っており、そこでヒトラーや第三帝国に傾倒していた事がわかった。

また、2018年秋頃から鉤十字のついた腕章やドイツ語で「血と名誉」と彫られたナイフの写真をシェアしていた。

ただし、シュメゲルスキーの父親は息子がナチズムに傾倒していたという説を否定し、シュメゲルスキーがプーチンやトランプ大統領のファンだったと述べている。

マクラウドとシュメゲルスキーは高校のクラスメートで、非常に仲が良かった。

2019年7月初め、2人は職を探すと親に話して出掛け、以来、一切音沙汰がなかった。

シュメゲルスキーの父親は2人が最終的に自殺するつもりで家を出たと話し、
「こんな事になってしまい本当に申し訳ないと思っています。被害者の皆様を救う事が出来ず本当に申し訳ありません」
と述べている。



《殺人数》
3人

《犯行期間》
2019年7月14日?~同年7月19日?



∽ 総評 ∽

1週間の間に3人射殺したとされるマクラウドとシュメゲルスキー。

本人たちが死んでしまった為、実際に2人が3人を殺害したのかわからない。

ただ、数々の証拠が2人を犯人だと示していた。

2人は仲の良いクラスメートで、シュメゲルスキーはナチスに憧れ白人至上主義を掲げる差別主義者であった。

マクラウドがそうだったのか詳細はないが、シュメゲルスキーの影響で間違いなくそうだったろう。

シュメゲルスキーの父親は息子がナチズムだという事を否定し、プーチンやトランプ大統領のファンだと述べたが、プーチンやトランプのファンならナチズムではないという意味がまずわからない。

シュメゲルスキーの父親は初めから死ぬ気で家を出たと述べているが、個人的には何か腑に落ちない。

ただ死ぬだけなら勝手に死ねばいいし、「死なば諸共」精神ならスプリー・キラーのようにもっと無差別に殺戮に及ぶように思われる。

何となくだが、個人的にこの2人は「コロンバイン高校銃乱射事件」の犯人の2人を思い出させる。

この2人もコロンバンの2人のように学校で何らかのトラブルがあったのかもしれない。