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ラビニア・ウッドワード (イギリス)
【 1993 ~      】



ラビニア・クレメンタイン・ウッドワードは、イタリア・ミラノにあるブリティッシュ・スクール・オブ・ミラン (旧名サージェームズ・ヘンダーソン・ブリティッシュスクール・ミラン) に通う学生であった。


2011年、ブリティッシュ・スクール・オブ・ミランを去り、イギリス・オックスフォード大学に通った。

ウッドワードは成績優秀で、将来心臓外科医を目指していた。

しかし、次第にウッドワードはアルコールとドラッグ (コカイン) に夢中となる。

性格は暗く沈みがちになり、フェイスブックにヌード写真を投稿するなど奇行が目立つようになった。 

友人によると、
「オックスフォードに行ってから彼女は変わった。暗くゴシックになり彼女が麻薬に夢中になっていたのは明らかだった」
と話した。

また、ウッドワードは元ボーイフレンドには「4ヶ月前から癌を患っている」と言ってコカイン乱用を誤魔化していた。

その後、ウッドワードはリハビリを行うように努力するが上手くいかなった。

ウッドワードは薬物による過食とそれによる減量を繰り返し、精神が不安定となっていった。

そして、ウッドワードは暴力的で攻撃的な性格となり、SMスタイルの過激な服装を好み、また、BDSM (嗜虐的性向をひとまとめにして表現した言葉) に夢中になった。


2016年、ウッドワードは「Tinder (フェイスブックを利用する出会い系アプリサイト) 」でケンブリッジ大学の学生トーマス・フェアクローと出会う。


同年12月、フェアクローがウッドワードのいるオックスフォードを訪ねた。

ウッドワードはすでにコカインを接種し、アルコールにより酔っ払っていた。

すると、フェアクローがスカイプでウッドワードの母親に連絡すると話した。

その事に怒ったウッドワードは、フェアクローの顔面を殴り、パンナイフを取り出すと怯んだフェアクローの脚に刺した。

また、ウッドワードはラップトップやガラス、ジャムの瓶をフェアクローに投げつけた。

フェアクローは999 (イギリスの緊急通報) に連絡し、
「ガールフレンドが沢山の薬を服用している」
と通報した。


ウッドワードは逮捕され、2017年5月、有罪判決となるが、判決の宣告は延期された。


同年9月30日、懲役10ヶ月、執行猶予18ヶ月を言い渡した。

裁判官は
「あなたは非常に知的で聡明な人ですが、年齢には相応しくない未熟さを持っている」
とウッドワードに述べた。

ただ、裁判官はウッドワードによる犯罪はこれまでになく「犯罪はこの1回きりだろう」という事と、薬物とアルコールのリハビリを受ける約束をした事、医学生として並外れた有能な女性であり、将来有望な心臓外科医としての夢を潰してはいけないという事が釈放される理由であった。

ウッドワードは裁判官に

「ありがとう」

と言って涙を流した。

しかし、裁判官の寛大な判決に、虐待暴力被害者の為の慈善団体のマーク・ブルックスは
「これは男性に対する深刻な虐待の明らかなケースであり、同情は彼女にではなく彼にすべきである。裁判官は女性に対する家庭内暴力に比べ、男性に対する家庭内暴力の場合はそれほど深刻ではないと考えているが、それは間違いだ」
と激しく非難した。

また、ブルックスだけではなく、多くの国民から抗議が起こり、ウッドワードが労働階級の人間なら違う結果になっていただろうと言われた。

ウッドワードは寛大な刑に処されたにも拘わらず、中断された期間を罰金または条件付きの退院に変更したいと考え、執行猶予を18ヶ月ではなく10ヶ月に変更する訴えを起こした。


2018年6月8日、ウッドワードの訴えは棄却された。

当初、訴えは再びオックスフォード大学に戻る為に行われたのではと思われた。

実は与えられた執行猶予期間を過ごした場合、自動的に大学を退学する事になるのだが、仮に執行猶予が短縮された場合、大学に戻る事が出来た。

しかし、ウッドワードは判決後に自発的に退学しており、刑期が終わるまでオックスフォードに戻る事はないと発表していた。

裁判後、ウッドワードはイタリアの両親の別荘 (イギリスにある) で生活を始めた。

ウッドワードは薬物のリハビリを続けており、性格も大きな変化をもたらしたとされている。

そして、ロシアの億万長者の息子と交際を始め、現在、ロンドンで生活を続けている。


最後に事件を起こす前にフェイスブックで書き込んだ内容で終わりたいと思います。

「人生で最も良い事は自由。2番目に良い事はとてもとても高価です」



《犯行期間》
2016年12月



∽ 総評 ∽

ボーイフレンドを殴って刺したウッドワード。

判決の懲役10ヶ月というのですら軽過ぎ、しかも執行猶予18ヶ月で釈放されるという有り様であった。

しかも、才能があり将来外科医として嘱望されている事が理由の1つとならば抗議や非難が殺到するのも当然である。

また、寛大な刑で涙を流して「ありがとう」と言っておきながら控訴する始末である。

これが仮に「控訴するなら寛大な刑も取り止める」となっていたら絶対控訴はしなかったであろう。

結局、司法は足元を見られているだけに他ならない。

個人的に寛大な刑を宣告されたのはウッドワードの「容姿」も関係していると思う。

ウッドワードは残念ながら誰が見ても美しい女性といえる。

おそらく事件が公になった際はその容姿からかなりの信奉者がいたと推測される。

だが、本性はドラッグとアルコールに溺れ、加虐思考で暴力的な見た目とは似ても似つかない過激で醜悪なものであった。

現在、ロシアの億万長者の息子と交際しているそうだが、まるで何もなかったかのように生活している事に憤りを感じずにはいられない。