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サビーネ・ヒルシェンツ (ドイツ)
【 1966 ~      】



サビーネ・ヒルシェンツは、1966年、ドイツ・ブランデンブルグ州で生まれた。


2005年8月1日、元歯科助手のヒルシェンツが逮捕される。

容疑は実の子の殺害であった。

隣人が両親の小屋を片付けた際に人骨を見つけ、警察に通報した事で発覚した。

人骨は植木鉢や水槽及び浴槽に埋められていた。

1988年から1998年の間、ヒルシェンツは子供を産んでは殺した。

その数は10年間で9人 (男の子2人、女の子7人) であり、全て産まれた直後に殺害された。

弁護士は、ヒルシェンツが出産の際、過剰なアルコール摂取により記憶がなくなっており、目を覚ました時にはすでに子供が死んでいたと主張した。

肝心の動機であるが、ヒルシェンツには9人の子供を産む前にすでに3人の子供がおり、元夫がそれ以上子供がいらないと言った事が動機だと研究者が語った。

元夫は警察の尋問に対し、ヒルシェンツが妊娠している事に気付かなかったと述べた。

警察はお腹がふくれる事に気付かなかったのかと追及すると、元夫はヒルシェンツの体型により気付かなかったと話した。

事件が公になると、メディアが大々的に取り上げ、ドイツ全土の注目を集めた。


2006年2月5日、裁判官が
「彼女は元夫が彼女を見捨て子供を連れて出て行く事を恐れ子供を殺害した」
と述べた。


同年7月13日、ヒルシェンツには15年の禁錮刑が言い渡された。

実の子を9人も殺害したヒルシェンツだが、これは実の子の殺害としては戦後ドイツにおける最悪の事件とされている。



《殺人数》
9人

《犯行期間》
1988年~1998年



∽ 総評 ∽

赤ん坊を産んでは殺し、産んでは殺しを繰り返し、実に9人殺害したヒルシェンツ。

この事件は以前掲載したフランスのドミニク・コットレの事件と非常に酷似している。

コットレもすでに2人産んでおり、これ以上いらないという理由で産んでは次々と実に8人の殺害に及んだ。

このヒルシェンツも (研究者が言うには) 全く同じ動機であった。

ただ、このヒルシェンツの凄い所は、10年間で9人産んでおり、常に妊娠しては出産した事になる。

コットレの場合も夫が妻の妊娠に気付かなかったと述べている。

コットレはかなり太っていたらしいが、ヒルシェンツは写真を見る限りそんな風にはみえない。

ただどちらにせよ妻が妊娠している事に気付かないものだろうか?

こうなると夫にもある程度責任があるといわれても仕方ないと思う。