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ダグマー・オーバービー (デンマーク)
【 1887 ~ 1929 】



ダグマー・ヨハンネ・アマーリー・オーバービーは、1887年4月23日、デンマークで生まれた。

オーバービーは結婚以外で生まれた子供のヘビーシッターであった。


だが、1913年からオーバービーは赤ん坊を次々と殺害する。

オーバービーは赤ん坊の首を絞めたり、溺死させたり、暖房器具に放り投げ火傷を負わせて殺害した。

殺害後、遺体を燃やし埋めるか、ロフトに隠した。


こうして1920年まで犯行を続け、実に25人の赤ん坊を殺害した。


逮捕されたオーバービーだったが、証拠が不十分であった為、9人のみで有罪判決となり、1921年3月3日、死刑が言い渡された。

弁護士がオーバービー自身が赤ん坊の時に虐待されていた事を述べ減刑を求めたが、裁判官は死刑を維持した。

オーバービーは20世紀にデンマークで死刑が言い渡された3人の女性の内の1人であった。

このオーバービーの犯行により育児に関する法律が改正される事となった。

しかし、後にオーバービーの死刑は猶予され、終身刑となった (他の2人も死刑は執行されずオーバービー同様減刑されている) 。


1929年5月6日、オーバービーは刑務所で死去した。

享年42歳。

刑務所に収監中、オーバービーが書いたノートが、首都コペンハーゲンにある警察博物館に展示されている。

後にデンマークの作家がオーバービーについて小説を書いている。



《殺人数》
25人

《犯行期間》
1913年~1920年



∽ 総評 ∽

ベビーシッターとして赤ん坊ばかり25人を殺害したとされるオーバービー。

女性による殺人というのはほとんどが「お金」か「怨恨」に分かれ、男性のように快楽で殺害する事はほとんどない。

だが、このオーバービーの犯行は保険金目当てでもなく、もちろん怨恨でもない (ここでいう怨恨とはその本人を恨むという意味で自分が子供が産めない体でそれが憎くてというようなそういう意味ではない) 。

結婚以外で生まれた子供のベビーシッターだったようだが、望まれて生まれた子供ではない可能性が高く、その為、施設に預けられた子供の面倒を看ていたのだろうか。

それともシングルマザーの家で、母親が仕事に行っている間に世話をしていたのか古い時代という事もあり詳細がなくわからない。

ただ、女性によるこういった事件は少なくない。

男性は自らを子供を産めず、あくまで間接的なので子供に愛情が湧かない場合もあるだろうが、女性は自ら子供を産み、母性というのも強い生物である (もちろん皆が皆ではないが) 。

そんな女性が次々としかも赤ん坊を殺害するというのは理解に苦しむ。