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ニコス・メタクサス (キプロス)
【 1983 ~      】



2019年4月14日、フィリピン出身のメアリー・ローズ・チブリシオ (38歳♀) の遺体が、放棄された鉱山の浸水した湖の中で見つかった。

チブリシオは半年以上前から行方不明となっており、警察が捜査を進めていた。


4日後の18日、再びフィリピン出身のアリアン・パラナス・ロザーナ (28歳♀) の遺体がチブリシオの遺体が発見された同じ場所で見つかる。

捜査官はオンラインコミュニケーションを調べ、両方のフィリピン女性と連絡を取っていたキプロス軍将校で陸軍大尉のニコス・メタクサスを容疑者と断定した。

メタクサスの家を訪問し、逮捕するが、当初、捜査官の協力を拒否する。

しかし、証拠を次々と見せつけられると、メタクサスはこれまで7人殺害した事を認めた。

メタクサスの犯行は2016年9月から2018年8月の2年間で行われ、犠牲者は上記2人にルーマニア人のリビア・フロレンティナ・ブネア (36歳♀) とその娘エレーナ・ナタリア (8歳) 、フィリピン出身のマリカー・ヴァルテス・アルキオラ (31歳♀) 、ネパール出身のアシタ・カドカ・ビスタ (♀) 、そして、チブリシオの娘シエラ・グレース (6歳) であった。

メタクサスは「Orestes35」というハンドルネームを使用し、ソーシャルネットワークで女性を物色した。

そして、会うと性行為を行い殺害した。

実はブネアと娘ナタリアは、2016年10月に失踪し、当時、地元のテレビでも大々的に取り上げられ、国中の注目を集めていた。

メタクサスは犠牲者の遺体を捨てた場所に捜査官を導き、ブネアと娘のナタリア、アルキオラは縛られスーツケースに詰め込まれた状態でチブリシオらと同じ鉱山にある有毒な湖で見つかった。

ビスタは軍の射撃場にある渇いた井戸の中で見つかった。

チブリシオの娘グレースの遺体は同じ鉱山の別の湖で見つかった。

裁判で検察官は犠牲者7人の内、6人が首を絞められ死亡し、1人が殴られた事による頭部外傷が原因で死亡したと述べた。

肝心の動機についてメタクサスは「憎しみ」だと発言した。

ただ、憎しみといっても個々に恨みがあったわけではなく、殺害されたのが主に東南アジア系の女性であり、彼女たちが国内で家政婦として働いたり安定した職を求めていた事から、異国の人間に対する逆恨みとされた。

メタクサスはアルキオラとロザーナについて、強姦し、性的快感の最高潮に達したと同時に首を絞めたと述べた。

ビスタは性行為をビデオに撮った事について文句を言ってきた為、怒って殺害したと捜査官に話した。

事件が公になると、犯人が国を守るべき将校であった事、2年間も遅々として進まない警察の杜撰な捜査が明るみとなり、国民から政府へ非難が集中した。

その為、事件の責任を取り、法務大臣は辞任し、警察署長は解雇される事態に発展した。

キプロス大統領ニコス・アナスタシアディスは、警察が初動捜査において迅速に対応していればこれ程の被害になっていなかったと述べ、「職務怠慢」と非難した。

法廷でメタクサスは防弾チョッキを身につけ出廷した。

メタクサスは離婚しており、2人の娘がいる事がわかった (6歳と9歳) 。

そして、涙を流して犠牲者家族に謝罪し、

「時間を遡って私のした事を元に戻したいがそれは出来ない」

と述べた。


同年6月24日、メタクサスには7つの終身刑が言い渡された。

警察はメタクサスによる犠牲者は、最大で30人に及ぶと考え、捜査を続けている。


最後に法廷でメタクサスが述べた発言で終わりたいと思います。

「何故、こんな不快な事件を犯したのかわからない」



《殺人数》
7人 (もっと多い可能性あり)

《犯行期間》
2016年9月~2018年8月



∽ 総評 ∽

陸軍大尉として国を守る立場にありながら、影で女性を強姦して殺害していたメタクサス。

軍人による犯罪というのはアメリカではよくある事であり、珍しいという事はないが、事件が公になるとあまりの衝撃にキプロス全土が震撼した。

メタクサスは動機を「憎しみ」と述べた。

詳細はないが、標的のほとんどを東南アジア系の女性にしている事から、異国の人間が自国で働いたり生活している事に対する逆恨みだと思われる。

だが、「お前ら外国人のせいで俺達自国民の仕事が減る」といって犯行に及ぶ者も少なくなく、特にスプリー・キラーに多くみられる。

ただ、本当に国を憂いて憎んでいるのなら強姦する必要などなく、結局自身の欲求を満たしたい為の理由づけをしているだけの鬼畜に過ぎない。