ロビン・ロウ (アメリカ)
【 1957 ~ 】
1992年2月10日早朝、アメリカ・アイダホ州エイダ郡ボイシにあるアパートの1階で火災が発生する。
すぐに消火活動が行われ、焼け跡からランディ・ロウ (34歳♂) 、ジョシュア・コーネリアー (10歳♂) 、タビサ・コーネリアー (8歳♀) の3人の遺体が発見される。
当初はただの事故かと思われたが、調査を進めると火を強める液体の促進剤が使用されていた事がわかり、また、煙探知機の電源がオフになっていた事が判明した。
捜査を進めると同居人で妻のロビン・リー・ロウ (1957年9月12日生) が容疑者として浮上する。
実はロウは働いていた会社からお金を横領していた事がわかり、また、死亡した夫や子供達の生命保険証書が発見された。
ロウは家族を生命保険に加入させ、しかも、犯行のわずか数週間前に金額を400万ドル (約10億円) に引き上げていた事が判明した。
その為、ロウは保険金目当ての殺人だと考えられた。
そして、事件から3日後の13日、ロウは逮捕される。
ランディは夫であったが、ジョシュアとタビサはランディとの子供ではなく、前夫との子供であった。
また、調査を進めると、過去にロウの子供が不審死していた事が判明する。
1977年、ニューハンプシャー州に住んでいた時、赤ん坊 (15ヶ月♀) が死亡していた。
この時、乳児突然死症候群 (SIDS) として処理されていた。
更に1980年にはカリフォルニア州で息子のキース (6歳) が火事により焼死していた。
このキースの死でロウは生命保険金2万8000ドル (約700万円) を手にしていた。
キースは寝ていた毛布に携帯用ヒーターの火が引火した事で死亡した事がわかった。
ただ、証拠がなかった為、ロウは起訴する事は出来なかった。
ロウは3件の第一級殺人で起訴され、1993年から裁判が始まった。
ロウを診察した専門家は
「極端なサイコパス」
と診断した。
同年12月16日、ロウには死刑が言い渡された。
ランディの姉はロウの死刑判決を受け、
「彼女は死刑判決を受けた。私たちは彼女にチャンスなど与えるべきではないと思っている。彼女は生きているに値しない」
と述べた。
ロウは判決を不服として控訴する。
2011年8月、連邦裁判所はロウの全ての控訴を棄却した。
現在、ロウはアイダホ州ポカテッロにある女性矯正施設の唯一の死刑囚である。
《殺人数》
3人 (他2人殺害の可能性)
《犯行期間》
1992年2月10日
∽ 総評 ∽
夫と我が子を保険金目的で殺害したロウ。
保険金殺人というのは女性の殺害動機としては典型的なものであり、最もポピュラーなものといえる。
ただ、ロウは過去にも実の子を殺害している可能性が高く、そうなれば産んでは殺すという恐ろしい鬼母といえる。
男性はどうやっても子供を産めないので、お腹を痛めて産んだ子供を手にかけるという神経がどれ程酷いものなのか絶対に理解出来ず、これはもう想像でしかない。
ただ、それは相当な異常な事だというのは想像に難くない。
個人的に凶悪な女性はお金に対する執着とその為の非道さにおいては男性はとても太刀打ち出来ないと思う。
コメント
コメント一覧 (22)
冷酷非道でがめつい嫁に弟、おい、めいを殺されてるんだから。
それに保険金目当てとなるともう酌量の余地も裁判の必要性もなく死刑でいいでしょう。
久々まともな判決でいい気分になりました。
ただ、残念ながらまだ執行されてないんですよね。
アメリカも近年は死刑執行に時間が掛かってますね。
特に女性は日本もそうですが執行を躊躇する傾向にあります。
まあ女性の死刑囚自体が圧倒的に少ないので、執行も少ないと思うだけなのかもしれないですが。
こんなのに飲み込まれたら多分ひとたまりもありません(汗)
前にもコメントしてますが、ぼくはサイコパスが身近にいたことがあるので連中の怖さを知っています。
一見好人物なのでとても危険です。
今回のケースを読んでいたら、貴志祐介の『黒い家』をふと思い出しました。
サイコパスというのは隠す事が出来るので結構解りづらい事があると思うのですが、彼女の場合は極端だという事なので解り易くて典型的なのでしょうね。
一見良く見えるのはありますね。
私もそうでした。
だから楽しくこちらも話しとかするんですけど目の奥が笑ってないんですよね。
平気で嘘つくし良心の呵責もない。
私も恐ろしかったですね。
『黒い家』私も映画で観ましたけど恐ろしかったですね。
サイコパスは相手を取り込んで主従関係を明確にしますよね。
だから過剰に粘着質だし薄気味悪い。
ま~そうゆう性格なんだ、で済めばいいんだけど、もし真性だったら相手をモノとしか見てませんから。
己れの欲望に従い、
あの連中に
恐ろしいですよね。
罪の意識もなければ平気で嘘をつくし裏切るので、本当に恐ろしいです。
100回死刑になっても償い切れない・・・・・・
殺害された夫の姉が発言した言葉が凶悪犯罪者の犠牲者遺族の真っ当な心情ですね。
女凶悪クソムシが控訴を取り下げたのは決して反省したからでは無いでしょうね。
恐らく、死刑が執行され難いアメリカ司法の消極性を見抜き、控訴で死刑に積極的にさせないように姑息な算段を巡らしたからだと思います。
死刑予定日が出たら死に物狂いで抵抗を始めますよ!絶対!!
まるでご飯を食べるかのように殺人を行う。
反省などするわけないですね。
女性への執行は日本もそうですが忌避する傾向にありますからね。
タイではホームレスや障害者が物乞いをしたりしていて、あと何十年かたてば日本にも同じよう状況が生まれているかもしれません。
消費税もただ上げればいいみたいな考え方なので、景気がよくなるわけないですよ。
確かに衰退していく可能性はありますね。
人口も減っていますし。
金の為に自分の家族を犠牲にしてるわけですから、死刑が下されるのは当然ですね。これが正しい判決だと思います。
せっかく死刑判決が下されたのだからさっさと執行して欲しいですね。
死刑判決は当然ですが、本当に恐ろしいですね、保険金殺人というのは。
当然クズですね。
日本だったら理不尽な判決も多いし。
まだ処刑されてないのは残念ですが、厳しい判決に持っていけただけでも素直に感謝したいです。
日本はヨーロッパ程とは言わずとも刑罰は加害者寄りですからね。
おそらく執行は厳しいと思います。
男性に比べると極端に少ないですね。
アメリカではただでさえ、死刑は風当たりが強いので、女性の死刑は余計に躊躇われるのですが、
そうなると男女で格差が生まれるので、難しい問題です。
犯罪の多さに比べてそもそも死刑判決も少ないです。
ただ、女性は男性と比べて圧倒的に犯罪は少ないですからね。
犯罪に対して普通に罰して欲しいですけどね。
米実業家のジェフリー・エプスタインが自殺しました。
数多の少女強姦事件を権力や金を使って闇に葬るくらいですから相当エゲツない性犯罪者でした。
アメリカらしい犯罪者ですね。
今度調べてみます。
イギリスの司法は酷いですね。