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ファウスタ・ボニーノ (イタリア)
【 1961 ~      】



ファウスタ・ボニーノは、1961年4月9日、イタリア・サボナで生まれた。


ボニーノはトスカーナ州ピオンビノにあるマリーナ・ディ・ピオンビーノ病院で、看護師として働いていた。


2014年1月から2015年9月の間、病院の入院患者の不審死が相次ぎ、その数は実に13人 (61歳から88歳) に及んだ。

病院からの通報により警察による捜査が開始された。

すると、集中治療室の麻酔科に看護師として勤務していたボニーノが容疑者として浮上する。

ボニーノが容疑者として浮上した理由は、亡くなった13人全員の手術に唯一ボニーノだけが参加していたからだった。


その後、自宅から証拠が発見され、2016年3月31日、一連の殺人でボニーノは逮捕された。

殺害された13人には、抗凝血剤エパリナが投与されたのだが、その量は最大で通常の10倍であった。

ボニーノが殺害の際、使用したのは注射や点滴であった。

動機だが、ボニーノは日頃仕事が忙しくてストレスが溜まっており、それが原因であった。


2019年3月2日、首相が裁判官に終身刑を宣告するよう求め、同年4月19日、ボニーノに終身刑が言い渡された。



《殺人数》
13人

《犯行期間》
2014年1月~2015年9月



∽ 総評 ∽

仕事のストレスにより実に13人の患者を死に追いやったボニーノ。

ボニーノは典型的な『死の天使』だが、同じイタリアの『死の天使』といえば、以前紹介したソーニャ・カレッフィやダニエラ・ポジャーリがいる。

『死の天使』には理由が色々あるが、大抵が病気に苦しむ患者を楽にさせたいとか、わざと瀕死にさせて救うといった身勝手なものばかりである。

ただ、ボニーノの場合、原因が仕事の「ストレス」であり、これは動機としては非常に恐ろしい。

医療関係の人は仕事が忙しいのは普通であり、それでこんな事を起こされては患者は安心して治療に専念出来ない。

病院での犯行は卑劣で陰惨、許し難い行為といえる。