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スリランカ連続爆破テロ事件 (スリランカ)
【 2019 】



2019年4月21日午前8時45分から9時頃 (現地時間) にかけてスリランカ各地で爆発が発生する。

一連の爆発はまずイースター (復活祭) のミサが行われていたスリランカ最大の都市コロンボと北郊ネゴンボ、東部バディカロアの教会、コロンボ市内の高級ホテル3軒で発生した。

そして、コロンボ南郊デヒワラ動物前のホテルでも爆発が発生する。

8軒目はコロンボ市内の民家で起き、警察官らが民家にいた人物らに事情を聴き始めた所で2度目の爆発があり、この爆発で警察官3人が死亡した。

この8ヶ所で起きた爆発の内、7ヶ所は自爆とされた。


2日後の23日、IS (イスラム国) が犯行声明をメディアのアマク通信を通じて行われた。

そして、犯行は「National Thowheed Jamath (ナショナル・タウヒード・ジャマア) 」と呼ばれる小規模の過激派グループである事がわかった。

また、警察当局は、23日までに犯行に関わったとされる40人を拘束した。

ただ、容疑者と思われる犯人の少なくとも2人は逃走していた。

この犯人グループのスリランカ人40人はシリアに渡り、戻って来て犯行を起こした。

実行犯は女性1人を含む9人で、過去に犯罪歴がなく、しかも、ほとんどが高学歴で富裕層出身者であった。

また、犯人の1人モハメド・イブラヒムは、コロンボを拠点とする輸出企業の創業者であった。


同年4月26日、スリランカ東部サインタマルス近郊でテロの隠れ家とみられる民家で、治安部隊と銃撃戦と爆発が起こる。

これにより子供6人を含む民間人10人と容疑者6人が死亡した。

また、民家からはプラスチック爆弾150本、殺傷能力を高める鉄球10万個や起爆装置、自爆装置や軍服、ISの旗にバッテリー等が押収された。

爆破テロの首謀者は「National Thowheed Jamath」のリーダー、ザフラン・ハシム (33歳) とされ、同日、スリランカのマイトリパラ・シリセナ大統領は、21日にコロンボ市内のホテルで起こった爆破テロで死亡したと発表した。

このテロによる犠牲者は当初ははっきりとせず、一時は359人とされたが、最終的には253人で落ち着いた (負傷者は500人以上) 。

ただ、この253人というのは、テロ事件として2015年11月13日にフランスの首都パリで発生した『パリ同時多発テロ事件』の130人を大幅に更新し、2001年に起きた『アメリカ同時多発テロ事件』に次ぐ記録となった。

また、死亡したハシムの実の妹によると、ハシムは2009年に日本側のイスラム関係者の招きで1ヶ月日本にいたという。

スリランカは2009年に長年続いた内戦が終結し、その後は平和な国として世界的に有名であった (ただ、政治面では不安定な状態が続いていた) 。



《殺人数》
253人 (他負傷者500人以上)

《犯行期間》
2019年4月21日



∽ 総評 ∽

スリランカ最大の都市コロンボを含む8ヶ所でほぼ同時に爆破テロが発生し、実に253人が死亡した。

この253人というのは上述した通り、パリでのテロによる犠牲者の数の倍近くで『アメリカ同時多発テロ事件』に次ぐ犠牲者を出したテロ事件となった。

近年、ISの衰退によりテロが落ち着いた感があった矢先の出来事であり、しかも、スリランカはインド南東、インド洋に浮かぶ島である。

今まで陸続きで移動も容易なヨーロッパを中心にテロが起きており、島国のスリランカで起きた事は世界に衝撃を与えた。

スリランカは内戦が終わると平和な国となり、近年、旅行に行くべき国として1位になる程であった。

だが、今回のテロにより評判はがた落ちしてしまった。

テロというのは多くの観光客を遠ざけ、経済的にも国に莫大な損害を与える非道な行為といえる。