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マルセロ・アンテロ (アルゼンチン)
【 1988 ~      】



2010年4月11日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、学生エミリアーノ・エスクラ (27歳♂) が殺害される。

エスクラの遺体は住宅地の道路で発見され、胸を撃たれていた。


同年7月22日、パブロ・ヴィラ (26歳♂) が射殺される


同年8月8日、ホルヘ・マンシラ (48歳♂) が射殺される。


同年8月15日、マルセロ・カブレラ (28歳♂) が射殺される。

警察は一連の事件を同一犯による連続殺人として捜査を進めた。

すると「Marcelito (マルセリート) 」というニックネームで知られる、マルセロ・アレハンドロ・アンテロという男性が容疑者として浮上する。


そして、同年8月30日、アンテロは逮捕された。

捜査官は不審な態度の男性を見つけ、逃げようとした所を捕まえた。

逮捕されたアンテロはこれまでの犯行を認めるが、その動機は捜査官を唖然とさせるものであった。

アンテロは「San La Muerte (サン・ラ・ムエルテ:主にアルゼンチン北東部とブラジル南部で崇拝される鎌を持つ髑髏の聖人) 」を崇拝しており、「San La Muerte」に人間の犠牲と引き換えにお金と薬物を約束されたと述べた。

その為にアンテロは週に1人殺す事を約束した。

アンテロによる犠牲者は当初、4人とされていたが、他にも殺害している事が判明する。

2010年2月24日、サントス・ヴァルガス (♂) という男性が射殺されていたが、犯人は捕まっていなかった。

アンテロ逮捕後、同じ銃で撃たれていた事がわかり、また、殺害された時、アンテロは隣人であった。

また、2010年8月1日、ヴィラとマンシラが殺害された近隣で、別の殺人が起こっていた。

この犠牲者もアンテロと同じ銃で殺害されていた事が判明した (ただし、この2人がアンテロに確実に殺された証拠はなかった) 。


2012年9月7日、アンテロには終身刑が言い渡された。



《殺人数》
6人

《犯行期間》
2010年2月24日~同年8月15日



∽ 総評 ∽

『San La Muerte Killer (サン・ラ・マンシラの殺人者) 』と呼ばれ、6人を射殺したアンテロ。

アンテロは古くから伝わる悪魔 (のようなもの) を崇拝し、その悪魔からお金と薬を与えられる代わりに1週間に1人殺すよう誓った。

悪魔主義や悪魔に命令されたといって犯行に及ぶ殺人鬼は多く、悪魔の為の生け贄として人を殺し続ける。

本来真っ当な人間には聴こえようもない悪魔の言葉を「聴こえる」と言われてしまえばこちらとしてはどうしようもない。

ただ、こういった殺人鬼は大抵精神に問題を抱えており、その為、減軽されたりそもそも無罪になったり病院に収容されるだけという事になりかねない。

そうしてほとんどが釈放され野に放たれ一般市民の生活を脅かすのである。

司法は「俺達は判決を下すだけで後の事は知らねー」と思っているのでしょうけど、自分達が判決を下した人間が後に犯罪を犯した時、何か感じるものはあるのか是非聞いてみたい。