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キャロリン・ブラントン (アメリカ)
【 1954 ~      】



1994年1月、ピーター・マイケル・グリーン (51歳♂) の遺体が発見される。

実はグリーンは1993年後半に行方不明となっていた。

ただ、発見されたのは一部であり、しかも、その遺体は調理器具の中から見つかった。

そして、頭部は辺鄙な場所で、胴体はグリーンの自宅で見つかった。

また、残る部位はコロラド州アラモサで同じく調理器具と一緒に発見された。

そして、グリーン殺害で逮捕されたのはキャロリン・グロリア・ブラントンという女性で、ブラントンはグリーンのガールフレンドであった。

ブラントンは25口径のリボルバーでグリーンを4回撃って射殺する。

そして、グリーンの体を解体し、胴体を毛布で包みグリーンの家のクローゼットに閉まった。

その後、足を自宅に持ち運び、肉を剥ぎ取り一口サイズに切り分け、シチューにして食べた。

法廷で保安官レス・シャルフは
「肉は骨から切り取られていて、足首は完全に切り離されていた」
と当時の状況を証言した。

しかし、ブラントンは異常と判断され、裁判に耐えうる精神状態ではないとし、精神病院での治療を命じられる。


2005年4月8日、裁判所はブラントンに改名を命じ、ブラントンは「ジェーン・リン・ウッドリー」となった。

10年間、ブラントンを診た医師は、
「病院では特に問題はなかった」
と話した。


そして、翌日の9日、2時間の審問の末、ブラントンは無罪となり、条件付き (月2回の注射を受ける事等) で釈放される事となった。

釈放されたブラントンは記者団に対し、

「私はコミュニティにとって危険ではない事を知ってもらいたい」

と語った。


最後に釈放後に記者団に語ったブラントンの発言で終わりたいと思います。

「ピーター・グリーンを殺したのは私ではありません」



《殺人数》
1人

《犯行期間》
1993年



∽ 総評 ∽

交際していた男性を殺害し、解体して調理し、食べたブラントン。

殺害後、死体を解体して食べるというのは殺人鬼にはよくある行為ではある。

だが、その大半が男性殺人鬼であり、女性が食人を行うというのは非常に珍しい。

今思えば食人が男性の専売特許というのも不思議な話であるが、そもそも犯罪自体、特に殺人も男性の方が圧倒的に多い。

女性が殺人を行う場合は、怨恨とお金がほとんどで、逆に男性はお金はあるが怨恨は少なく、快楽で行う場合が多い。

快楽で殺人を犯す故におそらく食人も多いと思われ、確かに怨恨や金銭目的で殺人を犯す女性が死体を食べる意味は何もない。

ブラントンは犯行時、40歳くらいであったが、それまでどのような人生を送ってきたのか詳細がなくわからない。

ただ、急に精神異常になるとは思えないので元々そうであったと思われる。

ブラントンは殺して死体の一部を食べているにも拘わらず、特に問題ないとされ条件付きの釈放となった。

殺人と食人の何が問題ないのか全く理解出来ず、本人も「危険ではない」と言っているが、危険か危険じゃないかを判断するのは第3者であって本人ではない。

釈放されて15年近く経ち、特に何も起こしていないようだが、ただ単に事後について日本に伝わっていないだけかもしれない。