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ペトル・ゼレンカ (チェコ)
【 1976 ~      】



チェコの首都プラハから100km程離れたハブリーチクーフ・ブロトの病院で、2006年5月から患者の不審死が相次ぐ。

それは同年9月までの約5ヶ月間続き、全部で7人が死亡した。


同年12月1日、容疑者として逮捕されたのはペトル・ゼレンカ (1976年2月27日生) という病院で働いていた元看護師の男性であった。

ゼレンカは麻酔科や蘇生科の患者の中から犠牲者を選んだ。

そして、ヘパリン (抗凝固薬の1つ) を過剰に投与し、殺害した。

死亡した7人全員が出血死であったが、10人が病院のスタッフによって救われた。

実は相次ぐ奇妙な状況による患者の死亡について、病院側は当初からゼレンカの犯行ではないかと疑っていた。

だが、ゼレンカによる犯行だという証拠がない為、病院側はゼレンカを解雇した。

実際、ゼレンカが病院からいなくなって以降、不審死はなくなった。

ただ、警察はゼレンカが働いていた時、他に9人の患者が不明瞭に死亡しており、それもゼレンカによるものだと考えたが、証拠がなかった。

事件が公になると、チェコではこれまでこのような事件は前例がないとされ、チェコ全土が震撼した。

ゼレンカは5人の殺害は認め、他に10人殺害しようとしたが、未遂に終わったと告白した。

肝心の動機だが、ゼレンカは

「必然的に必要だった」

と語るのみであり、真相はわかなかった。

ただ、弁護士によると、医者をテストする為に行われたとされた。


2008年2月22日、ゼレンカは5件で有罪判決となり、終身刑が言い渡された。


最後に裁判で語ったゼレンカの発言で終わりたいと思います。

「私は必要な人間だ。冷蔵庫にヘパリンが入っているのを見ると、すぐにそれを使うべきだと気付いた。私はそれをついに克服する事が出来ませんでした」



《殺人数》
7人 (もっと多い可能性大)

《犯行期間》
2006年5月~同年9月



∽ 総評 ∽

『Heparin Killer (ヘパリン殺人者) 』と呼ばれ、少なくとも7人を殺害したゼレンカ。

ゼレンカはいわゆる『死の天使』であるが、チェコではそれまでこのような犯行がなかった為、事件が公になるとチェコ全土が震撼した。

ただ、病院側も相次ぐ患者の不審死に際し、ゼレンカが犯人ではないかと認識したという事はすでにゼレンカの言動は怪しかったと思われる。

ゼレンカのような『死の天使』による犯行動機はいくつかあるが、「苦しんでいる患者を楽にさせたかった」というような身勝手な理由が多い。

だが、このゼレンカの動機はいまいちわからない。

本人は「必然的に必要だった」という事を言っているが、死ぬ事が必然的に必要だったという意味なのか、何を言っているのかよくわからない。