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ウラジスラフ・ロスリャコフ (ロシア)
【 2000 ~ 2018 】



ウラジスラフ・イゴルビッチ・ロスリャコフは、2000年5月2日、ロシアで生まれた。


ロスリャコフ10歳の時、父親が重度の頭部外傷を負い、それにより身体障害者になる。

そして、それが原因で一家は離散してしまう。

これ以降、ロスリャコフは母親や親戚に対して攻撃的になる。

ロスリャコフは地元の学校に通うが、成績は良くなかった。

また、友達も少なくそんなロスリャコフの趣味は武器やビデオゲームであった。


2015年、ロスリャコフは電気技師になりたいと考え、勉強の為にクリミア半島ケルチにあるケルチ工科大学に通った。

だが、大学で更に武器や爆発物に興味を抱いた。

母親はエホバの証人に属しており、ロスリャコフに行動の制限を課していた。

その為、ロスリャコフは16歳になるまでコンピューターや映画を観る事すら許されなかった。

ある日、ロスリャコフは唐辛子入りのスプレーをクラスに噴出した。

また、隣人によるとロスリャコフは死後の世界を信じず、聖書を燃やしたという。


2018年9月8日、ロスリャコフは散弾銃を購入し、同年10月13日、銃器店で合法的に150ラウンド (約3000発から4000発) を購入した。


同年10月17日午前11時45分頃、ロスリャコフは購入した銃で武装し、大学に侵入すると、ホールを上下に行き来し、クラスメートや教師に無造作に発砲した。

ロスリャコフはコンピューターのモニターや鍵の掛かったドア、消火器等も撃った。

そして、校内で爆発も発生し、窓を吹き飛ばした。

逃げ惑う生徒たちをロスリャコフは銃撃し続け、それは実に15分に及んだ。

一通り銃撃を終えた後、ロスリャコフは大学の図書館で自らを撃って自殺した。

当初、混乱をきたした現場は、目撃者の情報にもばらつきがあり、ある者は大きな爆弾が爆発したと主張し、ある者は銃撃と手榴弾の使用のみを主張する者もいた。

町のウェブサイトでは銃撃は2階で起こったが、爆発は1階で起こったと記載された。

また、銃撃の知らせを受け、10分から15分くらいで現場に200人の軍人が駆けつけたが、警察署は大学からわずか300m程の場所にあった。

事件の様子について、校内に設置された監視カメラが撮らえており、ロスリャコフは白いTシャツと黒いズボンを履いており、Tシャツにはロシア語で「憎悪」という意味の言葉が刻まれていた。

その服装はかの「コロンバイン高校銃乱射事件」の犯人の1人、エリック・ハリスを彷彿とさせた。

実際、ロスリャコフはSNS上に存在する様々な「エリック・ハリス&ディラン・クレボルド」ファンクラブのメンバーであった為、事件は模倣犯罪とされた。

動機について元ガールフレンドによると、ロスリャコフはクラスメートにバカにされていたと述べていたという。

また、友人によるとロスリャコフは
「ポリテクニック (高等教育機関の一種) を非常に嫌っていた」
らしく、日頃から教師への復讐を誓っていたという。

犯行直前、ロスリャコフは他人の無知をSNS上で議論していた。

また、犯行後に自殺する事もほのめかしていた。

警察は事件の調査を進め、ロスリャコフが散弾銃を3万から4万ルーブル (約5万から6万5000円) で購入した事がわかり、2018年に銃器の所持許可を得て銃のセキュリティに対する必要なトレーニングを終えていた事がわかった。

銃器を所持するのに必要な医療レポートを含む全ての必要書類を提示し、問題なしとされた。

ロスリャコフは定期的に射撃クラブに参加していた事もわかった。


また、警察は共犯者の存在を考えたが、同年11月9日、ロスリャコフによる単独犯だと結論付けた。

ロシアの国家テロ対策委員会は、犠牲者は全部で20人で、その内14人が15歳から19歳の10代の若者で、他に21歳の学生、他5人が26歳から65歳の教師と発表した。

死因は全員が銃撃による射殺で爆発による死者はいなかった。

また、負傷者は全部で70人に及び、その内10人が昏睡状態で5人が危険な状態であった (後に一命を取り留めている) 。

ロシアのセルゲイ・アクショノフ首相は、数百人の群集に対し、
「我々は話したくない。泣きたいのだ。今後、クリミアの歴史は2つに分かれる。10月17日の前と後だ」
と語り、ウラジーミル・プーチン大統領は、
「今回の事件はグローバル化の結果であり、アメリカで始まった潮流の延長線上にある」
と発言した。

この事件は「ロシア版コロンバイン」と称され、ロシアにおける銃乱射事件としては、最悪の事件の1つとされている。


最後に事件前に友人に語ったロスリャコフの言葉で終わりたいと思います。

「虐殺するのは良い事だ」



《殺人数》
20人 (他負傷者70人)

《犯行期間》
2018年10月17日



∽ 総評 ∽

銃乱射事件はアメリカが最も得意とし、これまでいくつも掲載してきた。

ただ、アンネシュ・ブレイビクやマーティン・ブライアントのように他の国でも衝撃的な乱射事件はもちろん起こっている。

ロシアでも数は少ないものの銃乱射事件は起きており、これまでいくつか紹介してきた。

ただ、このロスリャコフによるものは、犠牲者20人、負傷者70人という世界的にみてもかなりの被害者を出した銃乱射事件といえる。

プーチン大統領はこの事件を「グローバル化の結果でありアメリカで始まった潮流の延長線上にある」と話したが、これは案に「昔の我が国ではこのような事件は起きる事はなかった。アメリカのせいだ」と言っているようなものだ。

確かにロシアはシリアルキラーについて「民主主義の産物」として自国のような社会主義国家には存在しないという考え方であった。

しかし、私のブログを読んで下さっている方々ならロシアにも数こそアメリカに及ばないものの、凶悪なシリアルキラーが多く存在している事は周知の通りだ。

実際、アメリカの凶悪犯の多さを考えればその影響が0とは言えないのかもしれないが、凶悪犯に民主主義も社会主義も関係ない。

どんな状況下でも誕生するのだ。

それを他国のせいにしているようでは今後、改善される事はまずないといえるだろう。

ロスリャコフはSNS上に存在する「エリック・ハリス&ディラン・クレボルド」ファンクラブのメンバーであり、この銃乱射事件はかの「コロンバイン高校銃乱射事件」の模倣とされた。

そもそも2人のファンクラブが存在するのも考えられない事だが、簡単に模倣してしまう神経も理解出来ない。

人間というのは確かに何らかの影響を受けて成長するものだが、それが衝撃的であれば衝撃的な程影響を受けるものだ。

異常者からすればかの事件は衝撃的だったのだろうが、何とかならないものだろうか。