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ロシェル・プライアー (オーストラリア)
【 2004 ~ 2019 】



2019年1月1日、オーストラリア・西オーストラリア州カルディーニャに暮らすロシェル・プライアーが、自宅寝室で意識不明になっている所を父親のジェフリーが見つける。

すぐに病院に搬送されたプライアーだったが、治療のかいなく9日後の10日に死亡した。

実はプライアーは自殺する数時間前にSNSに投稿しており、それには

「私が死んだらいじめや差別がなくなる」

というものだった。

この投稿に返信したのはわずか1人であった。

プライアーは数学が得意で、大学に行く事が夢であった。

プライアーの姉によるとプライアーは昨年夏までは学校に馴染んでいたようであったが、母親によると昨年8月にプライアーが通っていた学校の校門近くで1人の男性と生徒がもめ、口論にプライアーが巻き込まれ脚に複数の切り傷を負った事があったと語った。

プライアーは傷を負ったが警察はその男性を逮捕しなかった。

その事に関して西オーストラリア州警察は
「関係者全員から事情を聞いており、その結果、逮捕に至らなかった」
と述べている。

その事にショックを受けたプライアーは以降、精神的にふさぎ込むようになった。

それは恐怖で学校に行かなくなってしまう程であった。

姉は妹が何人かから差別的ないじめを受けており、その事で悩んでいたと話していた。

実は家族はオーストラリア先住民アボリジニの子孫であり、その事でいじめを受けていた可能性があった。

プライアーの友人たちは「涙で視界が滲んでいる。お願い戻って来て」「昨日、髪を青か紫に染める話をしたばかりだったのに。もし、昨日が最後になるって知ってたら絶対止めたのに」「あなたが悩んでいた時に『いつもここにいるよ』って言ってたけど、もう1度同じ言葉を伝えたい」といった追悼メッセージがインスタグラムに投稿された。

オーストラリア統計局の調査では、5歳から17歳のアボリジニの子供が自殺する確率はアボリジニではない子の5倍にもなり、18歳になる前に命を絶つ4人に1人がアボリジニであった。

この事からいじめにより自殺しているのは明らかであった。



∽ 総評 ∽

わずか14歳という年齢で自殺したプライアー。

オーストラリアでは前述した通りアボリジニに対するいじめにより自殺する子供が後を絶たない。

これはオーストラリアだけが特別という事ではなく、アメリカのインディアンしかり、日本のアイヌしかり先住民というのはとかく迫害を受ける傾向にある。

ただ、このプライアーの自殺はアボリジニによるいじめかどうかはっきりとはわかっていない。

家族の証言によると、傷害事件以降、プライアーは精神的にショックを受けたようだが、これはおそらく加害者が裁かれなかった事に対するショックだったと思う。

以前、紹介したイギリスのミーガン・ホイルも、自身を強姦した相手がわずか懲役18ヶ月に減刑された事に悲観し、奇しくも同じ14歳という若さで自殺してしまった。

司法というのはどれだけ被害者を蔑ろにすれば気が済むのかと思ってしまう。