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トラヴィス・バームガートナー (カナダ)
【 1990 ~     



2012年6月15日深夜、カナダ・アルバータ州エドモントンにあるアルバータ大学内のATMに4人の警備員が現金の補充に現れた。

そして、作業していると、銃声が鳴り響き、4人は銃撃に襲われた。

大学の学生が誰かが助けを求めて叫んでいるのを聞き、911に連絡した。

数分後、警察が現場に到着するが、犯人がまだ現場にいて待ち伏せしている可能性がある為、慎重に行動せざるを得なかった。

しかし、犯人はすでに逃走し現場にいなかった。

路上の装甲車側に血を流して倒れている者がおり、それはエディー・レジャーノ (39歳♂) であった。

そして、金庫室に向かうとドアの下から血が流れている事に気付き、中から声が聞こえた。

ドアを開けATMの金庫室に入ると、3人が後頭部を撃たれて倒れていた。

その内、ミッチェル・シェゲルスキー (26歳♂) 、ブライアン・イレシク (35歳♂) の2人がすでに死亡していた。

そして、唯一生存していたマット・シューマンはすぐに大学病院に搬送された。

調査が行われると、実は警備員は4人ではなく5人だという事が判明する。

その5人目の警備員はトラヴィス・バームガートナーという男性で、バームガートナーは行方不明となっていた。

ただ、当初、警察はバームガートナーも被害者で、すでに殺されているかもしくは犯人によって人質にされていると考えた。

だが、監視カメラを確認すると、犯人がバームガートナーと非常に酷似している事が判明する。

警察がエドモントン郊外のシャーウッドパークにあるバームガートナーの家を捜索すると、6万4000ドル (約700万円) と、血まみれの服やブーツが見つかる。

警察は犯人をバームガートナーに特定し、約200人の警察官を動員し、大規模な捜索を開始した。

事件発生から36時間後、ブリティッシュコロンビア州ラングレイのカナダとアメリカの国境を越えようとしていたバームガートナーが逮捕された。

バームガートナーが所持していたバッグには33万4000ドル (約3700万円) が入っていた。

バームガートナーの身柄はカナダ警察に引き渡された。

調査官はバームガートナーに最初に誰を殺害したのか問いただしたが、バームガートナーは黙ったままであった。

だが、再び尋ねると、一言「ミッチェル」と答えた。

その後、バームガートナーは犯行について詳細に語り始めた。

バームガートナーは警備員の一員として一緒に金庫室に入り、躊躇なくミッチェルを撃ち、その後、イレシクを撃った。

そして、シューマンを撃って持っていた現金袋を強奪し、装甲車に戻りドライバーのレジャーノの撃った。

バームガートナーは装甲車に乗り込むが、それを捨てて帰宅した。

帰宅すると血まみれの服を着替え、銃などを持ってエドモントンから逃走を図った。

銃は途中、バンフ国立公園の川に捨てた。

ただ、バームガートナーは犯罪歴もなく、また、周囲の知人や友人からも好かれる好青年とされていた。


エドモントンは殺人と殺人未遂、強盗などで有罪判決が下され、2013年9月11日、最低40年は仮釈放の可能性がない終身刑が言い渡された。

この判決は、カナダにおいて1962年に死刑が廃止されて以降、最も過酷な刑であった。

裁判官は
「被害者たちは加害者の欲求、怒り、スリルの探求、そして、言葉では表す事の出来ない暴力の犠牲となった」
と語った。



《殺人数》
3人 (他1人負傷)

《犯行期間》
2012年6月15日



∽ 総評 ∽

ATMの金庫室を襲撃し、3人を射殺し金品を奪ったバームガートナー。

バームガートナーはATMのお金を補充する際の警備員として働いており、その立場を利用して犯行を行った。

日頃から働いていて機を伺っていたのだろう。

ただ、本人が動機を語らない為、正確な犯行動機はわからない。

普通に考えればお金目的としか考えられないが、裁判官が「欲求、怒り、スリルの探求」と発言しているので、若者にありがちはただ単にスリルを味わいたいだけだったのかもしれない。