_20181028_100211
ロバート・ボワーズ (アメリカ)
【1972 ~     】



2018年10月27日午前、アメリカ・ペンシルベニア州ピッツバーグのシナゴーグで事件が起こる。

ユダヤ教の礼拝所にロバート・ボワーズが侵入すると銃を乱射した。

警官が駆けつけ銃撃戦が展開された。

この銃撃で警官4人が負傷するが、間もなくボワーズは逮捕された。

この銃乱射による犠牲者は11人で、前述した警官4人を含む6人が重傷を負った。

逮捕されたボワーズの動機だが、ボワーズは礼拝所に侵入した後、

「全てのユダヤ人は死ななければならない」

と叫びながら銃を乱射しており、それが原因ではないかとされた。

当初は複数による犯行ではないかと思われたが、後にボワーズ単独による犯行である事がわかった。

事件当時、シナゴーグではユダヤ人の赤ん坊に対して命名式が行われていた。

また、現場周辺はユダヤ教徒が多く住む地域であった。

現場の様子を見た警官によると、
「今まで見た現場の中で最も恐ろしい現場であり、それはまるで航空機の墜落事故現場のようだった」
と語っている。

ボワーズは1996年以来、少なくとも6つの銃器を購入していた。

2018年9月19日、ボワーズは自身のSNS上に銃のコレクション写真を掲載していた。

実際、その銃の中で3つの銃が犯行現場で見つかった。

また、ボワーズは日頃からSNSでユダヤ人や難民に対する非難を繰り返していた。

事件の6日前にはユダヤ人を「侵入者」と呼んでいた。

事件を受け、トランプ大統領は
「反ユダヤ主義による犯行だ。こうした犯罪が続くなら死刑を復活させなければならない」
と述べた。

今後、ボワーズの裁判が始まる予定である。


最後に犯行前にSNSで語ったボワーズの発言で終わりたいと思います。

「私は人々が大虐殺されるのをとても傍観する事が出来ない。これから攻撃に入る」


*補足*
死刑復活を声高らかに唱えたトランプ大統領だったが、そもそもペンシルベニア州はまだ死刑を廃止していない。ただし、全米で5番目に死刑囚が多いにもかかわらず、アメリカで死刑が復活した1976年以降、同州で死刑が執行されたのはわずか3人で、最後に執行されたのは1999年であった。そんな状況の同州は2015年2月に死刑執行停止を表明している為、実質死刑廃止状態ではある。



《殺人数》
11人 (他負傷者6人)

《犯行期間》
2018年10月27日



∽ 総評 ∽

ユダヤ人を嫌い、礼拝所で銃を乱射し11人を殺害したボワーズ。

銃乱射事件はこれまで何人も紹介してきた通り、もはやアメリカの恒例行事である。

ボワーズの犯行はヘイトクライム (憎悪犯罪) であるが、銃乱射事件の犯人としてはよくある動機ではある。

黒人を嫌ったり移民を嫌ったりして犯行に及ぶ輩と同じ思考であり、とても救いようがない。

ただ、このボワーズの犯行の少し珍しい所は、銃乱射事件を起こす犯人は大抵が10代か20代であり、40も半ばというのはそうはない。

おそらく、ボワーズはもっと若い頃からユダヤ人に対して恨んでおり、それが長年蓄積されて爆発に至ったのだろう。

また、こういった事件の犯人は大抵が自殺か現場で射殺されるものだが、ボワーズは逮捕されている。

もしかしたら死ぬつもりなど初めからなく、ユダヤ人を殺害する為に生き続けなければいけないという愚かな使命感を抱いているのかもしれない。

今後、裁判が始まっていき、真の動機や事件の詳細など明確になっていくと思われる。