ジェームズ・リッチー (アメリカ)
【1976 ~ 2016】
ジェームズ・デール・リッチーは、1976年11月4日、アメリカ・アラスカ州アンカレッジで生まれた。
リッチーはアンカレッジのワンダー・パーク地区で育った。
1994年、リッチーは将来プロのバスケットボール選手として活躍する事となる2人の選手と共にプレーし、リッチー自身も将来有望な選手であった。
同年、リッチーはウェストバージニア大学に通ったが退学し、その後、アラスカ州に戻った。
リッチーは1995年から麻薬取引に手を出し、1998年までドラッグディーラーであった。
その後、リッチーは7年間で何度も逮捕されては釈放された。
逮捕理由は薬物関連が主であった。
2005年、リッチーはプラスチック製の手錠と2つの銃で武装すると、家の中に侵入する。
2年間、服役した後、釈放されたリッチーはコルト・パイソンを購入する。
2013年、リッチーはコルト・パイソンを知人に貸すと、バージニア州ブロードウェイに移動した。
その後、恋人と別れたリッチーは、2016年3月、アラスカ州に戻った。
そして、知人からコルト・パイソンを返してもらうと、空港ハイツで宿泊した後、アンカレッジのペンランド・パークウェイに移動した。
この頃、リッチーはメンタルヘルスケアを求めたが、実際、診断を受けたかはわからなかった。
同年7月3日早朝、リッチーはブライアン・フォイジー (21歳♂) とジェイソン・ネッター (41歳♂) を射殺する。
フォイジーはホームレスで薬物中毒者であった。
また、フォイジーとネッターとの関係性については公表されなかった。
同年7月5日、アンカレッジ警察はフォイジーとネッター殺害の際、監視カメラに映し出された2人の未確認の男性の画像を公開した。
同年7月29日午前3時過ぎ、リッチーはボビー・ドゥエイン・トンプソン (21歳♂) を射殺する。
実はリッチーはトンプソンの父親と学生時代の友人であった。
3人の少女が銃撃を聞き、現場に駆けつると、丁度リッチーがトンプソンの自転車に乗って走り去ろうとしている所だった。
だが、少女たちはリッチーが犯人とは思わなかった。
警察が現場に駆けつけ、トンプソンの遺体を発見する。
警察は目撃者の情報を集め、スケッチが作成された (このスケッチは非常に似ていた) 。
同年8月28日朝、リッチーは公園の谷でケヴィン・ターナー (34歳♂) とブライアン・デ・ヒューソン (25歳♂) を射殺する。
午後1時42分頃、公園を歩いていた女性がヒューソンの遺体を発見する。
警察が到着し公園内を調べると、ターナーの遺体と弾丸を発見した。
ターナーはホームレスであり、統合失調症と双極性障害に苦しんでいた。
また、ヒューソンは著名な環境活動家で、ターナーとヒューソンは知り合いでもなんでもなかった。
警察はターナーとヒューソンに使用された銃が、フォイジーやネッター、そして、トンプソンに使用された物と同じだとし、同一犯による犯行だと断定した。
同年9月6日、アンカレッジ市長イーサン・ベルコウィッツが記者会見を開き、事件について言及した。
FBIは容疑者に繋がる有力な情報提供者には1万ドル (約100万円) の報酬を提示した。
トンプソンの母親マンディは、息子が殺されてから独自に調査をしていた。
すると、同年10月、マンディは犯人をリッチーだと確信し、警察に連絡する。
同年11月12日、警官のアーン・サラオは、通りを歩いているリッチーを見つけ、連行しようとすると、リッチーはコルト・パイソンを取り出しサラオに向かって発砲した。
サラオは少なくとも4発浴び、肝臓や腸を損傷した。
撃たれたサラオだったが、撃ち返して応戦した。
すると、援軍が駆けつけ、リッチーに向かって発砲し、その場で射殺された。
サラオはすぐに病院に搬送され、7時間の手術の末、一命を取り留めた。
《殺人数》
5人 (他負傷者1人)
《犯行期間》
2016年7月3日~同年8月28日
∽ 総評 ∽
5人を射殺したリッチー。
リッチーの犯行は2ヶ月足らずで行われており、シリアルキラーというよりスプリー・キラーと呼べるだろう。
だが、リッチーの犯行がよくわからない。
相手もバラバラであり強盗や強姦目的でもなかった。
ただ、だからといって無差別な犯行かといえば標的には知り合いの人間もおり、動機がよくわからない。
本人はすでに死んでしまっている為、今後、永久にわかる事はないが、アラスカ州は死刑を廃止しているので、射殺した警官に賛辞を送りたい。
コメント
コメント一覧 (10)
犯行の場当たり的具合が如何にも捨て鉢な感じですが、だったら独りで死ね!ってところです。
ホント、九死に一生な警官には感謝。
見せしめの刑罰こそ犯罪者の治療になります。
よく凶悪犯罪者擁護団体が
「見せしめは時代に逆行する」
「治るまで隔離して治療すればいい」
と主張していますが、秘密裏に処理され、治療できずさらに凶悪化されるよりはましです。
自分の罪の重さを自覚し、もう2度、3度と警察のお世話にさせないことこそが更生の第一歩だと思うのです。
刑務作業も刑務所内だけで行うのではなく、造成地の草刈りや農場の委託作業もやってもらえばいいんです。
その際は囚人がみえるような形のジャンボダンプで移送させ、集団で腰縄移送という市中引き回しのような形式にすればいい。(500円で投石可能)
仮釈放は刑期を8割以上消化した受刑者で、1日5万円以上の作業報奨金を支払える場合だけ許可すればいいんです。
あと、作業報奨金はスズメの涙ほどのお金ではなく、最低賃金程度につり上げる必要があります。
刑務所は犯罪者を悪化させる施設ではなく、再犯を犯させないための教育を行う施設。制度の大幅改正が望まれますね。
ただ、強姦、強盗、殺人や常習的な犯罪者にはその必要はないので即座の射殺こそ望ましい。
射殺した警官の勇敢な行動は素直に褒めたいですね。
どうせ殺害動機も自暴自棄になったとか、以前掲載されたロバート・ハンセンのマネをしたかったとかいう遺族が聞いたら法廷でぶん殴りたなる理屈でしょう。
結構、そういう人いますね。
将来有望だったのにちょっとしたきっかけで挫折し、全てが終わったと感じ暴走する。
仰る通り警官に感謝ですね。
>美香さん
見せしめというのは一見残酷に思われますが、私も治療や抑止力になると思います。
見せしめは時代に逆行ってよく人権派とか死刑反対派が言いますが、一体何が逆行しているのか説明して欲しいですね。
新しいとか古いとかって今の価値観で勝手に判断している事でなぜそうなのか合理的に説明出来る人はまずいないでしょう。
よく懐古厨で昔を懐かしむ事が多いですが、なぜ、死刑に関しては過去を振り返らないのか。
仮釈放は更生の可能性がある軽い罰の囚人のみにあるべきで、凶悪犯には元々あってはいけません。
"通りすがり"さんが仰る「掃いて捨てる程度」にはアメリカでは有望とされないので間違い無く選手として優れていたと考えられます。
無論、才能に溺れ自滅する場合もありますが、そう云った傾向は見られなかったようです。
こちらでは記載が見付からない事項もあったので確かな事は断言出来ませんが、麻薬ディーラーは自らも麻薬常習者になる事が多いようなんですが刑務所に収監されており、麻薬更正施設には入所していないようなので益々、不可解な人物だと思えます。
管理者さまが仰る通り、無差別だとも思えません!無差別であるなら犠牲者はもっと多くなっていたと推測されます。
しかも、殺害した人物達を最初から狙っていたとも思えます。
それにトンプソンの母親が独自に3ヶ月間調査しただけで犯人を特定し確信を得るモノなのか?私は非常に懐疑的です。
犯人は射殺されているので真相は闇になりますが、私は依頼を受けて殺人をしていたのではないかと思えます。
※辻褄を強引に合わせるとしたら、これしか思い浮かばなかったですね・・・・・・
不明ですね。
おそらく才能があって自分もそうなるものだと思っていた所、何らかの挫折によって精神的に破綻したと思います。
無差別ではないですね。
相手を選んでいた節はありますね。
依頼されてやっていたというのは確かにあり得ますね。
そんな感じだと思います。
誰だって1度や2度の挫折はありますが、それを乗り越えるものです。
所詮その程度の人間性だという事ですね。
ましてや能力がないと判断されたら有無を言わさず退職させられるのはざらです。
今回の連続殺人鬼も能力がないと判断されてすぐバスケチームをやめさせられたのでしょう。
まあ、自業自得の乗り越えなければならない壁だとは思いますが、這い上がりきる前に追放されるのはアメリカでは当たり前です。
這い上がるチャンスは何度もあったのに、それをムダにして犯罪まみれの人生に走り、人を殺めたのだから同情の余地はまったくありません。
彼には命をかけて犯罪人生を終わらせてくれたおまわりさんに感謝しなさいと私は言いたいですね。
リクエストとして真夜中の虐殺事件の犯人のクラレンス・V・ベルトゥッチを掲載していただけたら嬉しいです。
犯行動機も人種差別がぷんぷんと漂っており、とても腐った鬼畜です。
しかも9人も殺したのに政治的な理由で減刑されています。
そもそも本人に這い上がる気持ちなどなかったのかもしれませんね。
こんなのに同情していたらもっと大変な状況で頑張っている人に失礼ですね。
聞いた事のない人物ですね。
今度調べてみます。