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ジェシカ・スタシノウスキー (オーストラリア)
【1985 ~     】



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ヴァレリー・パラシュミチ (オーストラリア)
【1987 ~     】



ステイシー・ミッチェルは、イギリス・ドーセット州で生まれた。

父をアンディ、母をソフィーといった。


一家はミッチェルが10歳の時にオーストラリアに移住し、2006年12月7日に西オーストラリア州の州都パースに移動した。

しかし、パースに移住して間もなくミッチェルは家出すると、ジェシカ・スタシノウスキーとヴァレリー・ペイジ・パラシュミチが住んでいる家に一緒に住む事となる。


同年12月18日、スタシノウスキーとパラシュミチの2人は、ミッチェルと3人でウィスキーを飲んでいた。

すると、パラシュミチがコンクリートブロックでミッチェルの後頭部に殴り掛かった。

衝撃でひるんだミッチェルに対し、パラシュミチは執拗に何度も殴った。

ミッチェルは寝室に逃げるが、追い掛け再び殴った。

その様子をスタシノウスキーは携帯電話で撮影し、2人は笑いながら犯行に及んだ。

最後はスタシノウスキーが犬の鎖でミッチェルの首を絞め、殺害した。

スタシノウスキーとパラシュミチはすぐに逮捕された。

殺害動機だが、パラシュミチとミッチェルが親しくしている事にスタシノウスキーは腹を立てていた。

実はスタシノウスキーとパラシュミチはレズビアンであり、交際していた。

その為、スタシノウスキーがミッチェルに嫉妬したのであった。

パラシュミチはミッチェルとはただ仲良くしているだけで、愛情は変わらないとスタシノウスキーに話した。

すると、スタシノウスキーはミッチェルを殺してその愛情を証明しろとパラシュミチに話した事により犯行に及んだのだった。

ただ、スタシノウスキーはミッチェルを殺害する前に、ミッチェルの飲み物に割れたガラスを入れたり、バスルームの床に油をまいて事故死を装おうとしていた事が判明した。


パース最高裁判所で2人の裁判が始まる。

すると、裁判中、2人は互いに笑い囁き合ったりし、反省の素振りを一切見せなかった。

パラシュミチの弁護士は、パラシュミチは暴力的な父親に虐待されて育った為 (実際父親は母親への暴行の罪で逮捕され刑務所に入っていた) 、重度の人格障害であると述べた。

パラシュミチは2004年7月17日に自転車に乗っていた所を車にぶつけられた事があり、頭部を強打していた (2008年にパラシュミチを診察した医師が「前頭葉に損傷を受けている可能性がある」と述べている) 。

また、パラシュミチは吸血鬼やサブカルチャーに傾倒し、その為、10歳の頃から人の血を飲みたいと思うようになっていた (またこの頃から飲酒も始めた) 。

ミッチェル殺害後、2人は死体を解体する為にチェーンソーやスペイド (幅広い刃のついたシャベル状の農具) を探す為にいくつかの店を訪ねていた事が判明した。

スタシノウスキーとパラシュミチは罪を認めた。


2008年、スタシノウスキーとパラシュミチにはそれぞれ最低24年間は仮釈放のない終身刑が言い渡された。

実はもう1人デイビッド・ロス・ジョン・ベインズという男性もスタシノウスキーらと一緒に住んでおり、ベインズはミッチェル殺害計画を知っていたにも関わらず、何もせず部屋で音楽を聞いていたとして懲役2年が言い渡されている。

スタシノウスキーは判決を不服として上訴した。


2009年、パラシュミチはスタシノウスキーとは別の刑務所に移送されたが、2人は手紙のやり取りを試みた。


2012年、パラシュミチは別の囚人と争いを起こし、止めに入った3人の刑務官を負傷させた。


2013年、パラシュミチは刑務所を脱獄しようとするが、敷地内から出る前に止められた。


2014年、スタシノウスキーに対する20件の告訴が取り下げられた。



《殺人数》
1人

《犯行期間》
2006年12月18日



∽ 総評 ∽

同居している少女をなぶり殺したスタシノウスキーとパラシュミチ。

以前にこういった女性が結託し、殺害に及ぶというのはいくつか掲載してきた。

それはこの2人のようにレズビアンであったり友情だったりと様々な理由により行われた。

2人はレズビアンカップルであり、パラシュミチがミッチェルと仲が良い事に嫉妬し、スタシノウスキーが殺害を指示して犯行に及んだ。

嫉妬し自分への愛情を示せといって殺人を煽ったスタシノウスキーはかなりのものだが、何故かスタシノウスキーの幼少の詳細がわからない。

また、2人がいつどのように出会い恋人同士になったのか、家出したミッチェルがどういういきさつで2人と一緒に住む事になったのか詳細がいまいちわからない。

パラシュミチは事故や家庭環境によりなるべくしてなったように思えるが、スタシノウスキーも恐らくまともな生活環境ではなかったであろう。

女性同士の恋愛や交際には何の問題もないが、あくまで個人的意見だが同性の恋愛は普通の恋愛より嫉妬感情が強くなるように思える。

2人は別々の刑務所に収監されても手紙のやり取りを試みたりその愛情が失われる事はなかった (現時点ではわからないが) 。

また、裁判の際もお互い笑顔で会話を交わし、この手の犯罪者にありがちな互いに罪を擦り付け合うという醜い姿を見せる事もなかった。

同性同士の愛情は、男女の愛情よりも強固なのかもしれない。