ジャック・ザ・リッパー (イギリス)
【1888】
2014年9月、エドウッズの遺留品で現場に残されたショールからDNAが検出された。
そして、DNAがコスミンスキーのものと一致した。
しかし、そのショールは出自がかなり怪しく、オークションで出品されていたものであった。
エドウッズの犯行現場に駆けつけた警官がショールを拾い、持ち帰ってその子孫が1度も洗う事なく100年以上保管していたという極めて信憑性に欠けるものであった。
2017年9月16日、トーマス・カトブシュ (1866年~1903年) が新たな犯人として名前が浮上する。
カトブシュは多くの点で犯人像と一致しているとされた。
事件が発生した1888年にカトブシュは同地区で働いており、しかも、売春婦を嫌っていた (売春婦を嫌った動機は性病をうつされたからだった) 。
また、日頃から解剖や手術に熱中しており、実際、1891年に女性2人を襲って逮捕されていた。
カトブシュの墓地はロンドンのナンヘッド墓地に存在する。
近年、最新のプロファイリングでは肉屋ではないかという説が有力になっている。
いずれにせよ、決定的な証拠ではなく犯人は未だ不明。
女性たちが事件が起こっているにも関わらず警戒心なく犯人と接触している事から、相手は女性ではないかとも言われている。
《殺人数》
5人 (8人、13人、20人という説もある)
《犯行期間》
1888年8月31日~同年11月9日?
∽ 総評 ∽
最も有名な未解決事件である『ジャック・ザ・リッパー』。
この手の話が好きな人で「未解決事件といえば?」という質問をすれば、『ゾディアック』かこの事件か間違いなくどちらかの名前が挙がるだろう。
それほど有名なこの衝撃的な事件は、丁度130年経った現在も解決には至っていない。
ただの殺人だけではなく、耳から耳までや腹部を切り裂き、内臓を取り出して飾ったり配置したりとその陰惨で残虐振りはかなりのものであった。
また、犯人は新聞社に犯行声明を送り、劇場型犯罪の先駆けとも言われている (犯人が逮捕されていないのでその犯行声明が実際に本人が書いたのか100%わからない。ただ、最初に送られたのは事件の事を知らないと書けないのでまず間違いないと思われる) 。
犯人と思われる人物についてはこれまで何人も名前が挙がっており、本当にそれらの中にいるのか全く別の人物なのか真相はわからない。
ヴィクトリア王室から肉屋や精神病まで様々な説が言われ続けているが、1つ2つは理論的に合っていてもどれも決定力に欠けていた。
ただ、解決しなかったのは時代もあるといえる。
これ程の事件であれば現場に証拠がいくつも残っていた可能性が高く、現在のようにDNA検査があればもしかしたらすぐ犯人が逮捕されていたかもしれない。
古い時代であったが為に伝説となった可能性もある。
今から130年も前の話であり、証拠や証人もすでになくなったといってもよく、今後、100%解決に至る可能性はないだろう。
ただ、未解決な事で伝説化していると言えるので、このまま未解決な方が後世にまで名の轟かせるともいえる。
* 追伸 *
今回は4周年記念として最も有名な未解決事件を3日間に渡って掲載致しました。
3日間お付き合い頂きありがとうございました。
コメント
コメント一覧 (25)
2015年はジョンべネちゃん事件など米国3代未解決事件、2017年は韓国史上最悪の未解決事件である華城事件のけいさいでしたね。
私はこの犯人は男性だけではなく、肉屋や靴屋も多かったことから女性の可能性も高いと思います。
明日からの記事も楽しみにしています。
女性の可能性も否定出来ませんね。
こちらこそよろしくお願い致します。
毎日興味深く読ませて頂いています。三日間に渡る記事、お疲れ様でした!
そうですね。
ただ、歴代のシリアルキラーたちも犯人が判明しているから伝説にはなっていませんが、未解決なら伝説になってたでしょうね。
いつもコメントありがとうございます。
こちらこそよろしくお願い致します。
切り裂きジャックよ、何処の墓場に安眠しているのだ!
そうですね。
流石に今後判明する事はないと思います。
仰る通りどこかの墓で穏やかな永眠についている事でしょう。
不穏な時代背景であり、浮浪者や孤児や売春婦が大勢蔓延っていたので結構頻繁に殺人事件はあったようで類似手口をジャック・ザ・リッパーとしたようです。
類似性があってもジャック以外と判断された案件も多く、犯行件数が明確ではありません!この事からも模倣犯が横行していた事が伺えます。
更に当時の公共の場所はアパートが建ち並ぶ中央部付近に在ったようで、深夜であろうが人の目につかずに犯行に及ぶ事が非常に考え難い場所です。
警察に挑戦状を送付したのは間違い無く愉快犯と考えます。
そう云うtypeであれば最初の事件前に予告状を出す事でしょう。
ジャックと断定されている事件にも違和感を感じます!
類似性があっても一貫性が無いよう思えます。
残忍性を帯びた殺人犯は犯行を繰り返す都度、スキルアップして手際良くスピーディーにシンプルになるモノですが犯行を重ねる毎に犯行現場を陰惨に彩っている感じがします・・・・・・「俺の方が凄い!」と自慢しているように感じます。
私の勝手な推測ですが、ジャック・ザ・リッパーと云う存在は単独犯では無く、かといって巷に言われているような複数犯でも無いと判断いたします。
最初の事件を皮切りに容疑者全員が陰惨な殺人事件を競合し、目撃しても口をつぐんだロンドン市民が共犯者だと考えます。
根拠として一貫性の無い犯人像、類似性はあるが一貫性の無い犯行手順と犯行を重ねる毎に複雑化する現場、数多の浮浪者や孤児が居る筈なのに異常な程の目撃者が居ない事・・・・・・他にも理由をがあるのですが、当時のロンドン市民が非協力的なのが憶測を喚びます。
私は非常にヒネクレていますが、かなり昔から考証を続けています。
既に犯行の裏付けも出来ないので如何ともし難いですが、唯一の人物だと考えるからこそ迷宮に入り込んだと思えてなりません。
来年の特別企画はテッド・バンディとジェフリー・ダーマーを宜しくお願いします。
来年はバンディ死没30年目、ダーマー死没25年目ですので、来年の特集まで待っています。
心理学分析が趣味な私にとっては大いに役立っています。
それではこれからも毎日御拝見させて頂きます。
類似した事件は確かに多く発生してますね。
模倣犯はいつの時代も現れますからね。
逮捕されてないので実際どれが本人の事件かはわかりようがないです。
仰る可能性も否定出来ないですね。
>ナナシさん
バンディやダーマーもいずれ掲載したいとは思っています。
心理分析に役に立っているというのは嬉しいですね。
こちらこそよろしくお願い致します。
また、この容疑者リストの中に女性が全く含まれていませんね。
ただ、私は切り裂きジャックは女性の可能性が高いと思います。
その理由は、女性の異常者のほうが残酷な快楽殺人を純粋に楽しめること、血や死体に対しての抵抗が男性よりも少ないことなどです。
また、しれっと逃げおおせている様子からもとても男性とは思えません。
3日間面白い記事ありがとうございました。
明日の記事も楽しみにしています。
そうですね。
女性の可能性もあると私も思います。
いくら130年前の事件といえどこれほど無警戒というのもおかしいと思いますね。
こちらこそよろしくお願い致します。
私はこの事件はシンプルな通り魔事件ぐらいの認識だったので、新鮮な気持ちで読めました。
凄惨な現場だったので当時のロンドンに住んでる人は怖かっただろうなと思いました。
100年以上たった今は、街中にカメラも設置してあり、科学捜査も進歩しているのでここまで大きな事件になる事はないですが、
ジャック・ザ・リッパーに憧れて犯罪を犯す輩が今後も現れそうで恐ろしくかんじました。
その可能性はありますね。
時代背景と犯罪は切っても切り離せないので、時代時代で様々な特徴があると思います。
>鶴さん
通り魔よりももっと陰惨ですね。
凶悪な犯罪が起こると近隣住民が震撼しますが、当時のロンドンもそうだったでしょう。
仰る通り現在なら監視カメラとかで簡単に捕まるかもしれないですね。
全員がなんだかんだで犯人をかばい、切り裂きジャックという名の身元不明の誰かさんに罪をかぶせてなかったことに。
この切り裂きジャックという幻影は周囲を惑わしだまし、今日もどこかで暗躍していることでしょう。
リクエストとして、不良青年のアブデルハミド・アバウドを掲載していただけたら嬉しいです。
アバウドは強盗や暴力の常習犯で、ムショとシャバを行き来していました。
その後パリ同時テロを起こし、130人以上を殺害しました。
そうですね。
時代もあるのかもしれませんが、それにしても酷いです。
テロの犯人ですね今度調べてみます。
今度こそ長年の未解決事件が解決か?
そのようですね。
ただ、個人的にはまだ微妙だと思います。
私は切り裂きジャックの犯行動機はおぞましいほどとんでもなく下らん理屈で引き起こされたのだと思います。
しかもつまらん説はほとんど聞く耳なしで抹殺されてるもんだから迷宮入りになるのは当然ですよね?
歯がゆい事件です。
迷宮入りですね。
おそらく今後解決する事は決してないです。
事件から年月が経ち過ぎてます。
先日の証拠発見も話題作りとしか言い様がなく、今後も同じように事が起こると思いますけど、信憑性はないと言ってもいいですね。
みたいですね。
ただ確実ではないようですが。
惹きつけられますね。
記事を毎日掲載してますからね。
面白いというのは被害者や遺族に失礼なのですが、どうしても気になります。
非現実的な事に興味が湧くのではないかと思います。