ダグラス・グラッツラー (アメリカ)
【1951 ~ 1998】
ウィリー・スティールマン (アメリカ)
【1945 ~ 1986】
ダグラス・エドワード・グラッツラーは、1951年5月21日、アメリカ・ニューヨーク州ニューヨークのブロンクス地区で生まれた。
1973年10月11日、グラッツラーはウィリー・ルーサー・スティールマンと出会い、意気投合する。
スティールマンはカリフォルニア州ロディで、偽造の罪で逮捕されていた犯歴があった。
その後、2人は目的も決めずに漂流の旅に出る。
そして、行く先々で窃盗や強盗を繰り返した。
同年10月28日、グラッツラーとスティールマンはアリゾナ州メサ近くの家に侵入し、ロバート・ロビンズ (19歳♂) とキャサリン・メスチター (18歳♀) を射殺する。
その後、2人は再び漂流し、次にギルバート・シエラ (19歳♂) を殺害する。
そして、シエラの遺体を砂漠に投げ捨てた。
グラッツラーとスティールマンはアリゾナ州ツーソンで、マイケルとパトリシアのサンドバーグ夫妻を殺害する。
夫妻の遺体も砂漠に投げ捨てた。
次にグラッツラーとスティールマンは、アリゾナ州フェニックスで、マイケル・アドシェイド (♂) とケン・ウィリン (22歳♂) を拉致し、殺害する。
アドシェイドとウィリンの遺体はカリフォルニア州オークデイル近郊の川の中で見つかった。
同年11月6日、グラッツラーとスティールマンは、カリフォルニア州ビクターにあるパーキンズ家に侵入する。
そこで、ウェルターとジョアンのパーキンズ夫妻、その子供リサ (11歳♀) とロバート (9歳) 、隣人のデブラ・アール (18歳♀) を射殺する。
その後、パーキンズの家にデブラの両親、デブラの兄弟とデブラの婚約者マーク・ラング (20歳♂) の4人が訪れる。
すると、4人は家の中でグラッツラーとスティールマンと鉢合わせる。
グラッツラーとスティールマンは4人を次々撃って射殺した。
2人はウェルターとジョアンの遺体をベッドに置き、残りの遺体はクローゼットに詰め込んだ。
パーキンズ家で犠牲となった9人は、合計25発撃たれていた事がわかった。
警察はスティールマンのマグショットを公開し、2日後の8日、サクラメントのホテルでチェックインの手続きをした2人が確認され、警察が現場に急行した。
そして、その場で2人は逮捕された。
グラッツラーは尋問に対し、素直に犯行を認め、犠牲者の遺体の場所に警察を誘導したが、スティールマンは沈黙を守り続けた。
しかも、スティールマンは控訴や嘆願を拒否した。
1974年6月、グラッツラーとスティールマンは有罪判決が下され、同年7月8日、スティールマンには仮釈放の可能性がない終身刑が、グラッツラーには死刑が言い渡された。
1986年8月、スティールマンは腎臓と肝臓の病気により刑務所で死去した。
1998年6月3日、グラッツラーには致死量の注射による死刑が執行された。
享年47歳。
グラッツラーのスペシャル・ミール (最後の特別な食事) は、卵6個にベーコン、トーストにコーヒー1杯、コーラであった。
《殺人数》
16人
《犯行期間》
1973年10月28日~同年11月6日
∽ 総評 ∽
わずか1週間程で16人を殺害したグラッツラーとスティールマン。
これまで犯罪コンビを何組か紹介してきたが、ヘンリー・リー・ルーカス&オーティス・トゥールやローレンス・ビッテイカー&ロイ・ノリスが特に有名であろう。
2人の殺害動機は強盗であるが、犯行期間は短く、また、被害者もかなりの数であった。
強盗殺人は1度行うと歯止めが利かなくなり、次から次へと容赦なく行われる傾向にある。
2人はどちらかというとスプリー・キラーと呼べるだろう。
また、この2人のように1ヶ所に留まらず渡り歩きながら犯行に及ぶ為、非常に捕まり難い。
グラッツラーは素直に犯行を自供したにも関わらず死刑が言い渡され、スティールマンは沈黙を守り、控訴や嘆願を拒否して終身刑となった。
グラッツラーは素直に自供すれば死刑を免れると考えたのかもしれないが、死刑を言い渡されたというのは皮肉というしかないだろう。
コメント
コメント一覧 (14)
今日の記事もいつも通りのもやっと記事ですね。
素直に犯行を自供したことで罪を償う(処刑される)ことができたというのは皮肉ですね。
あと、もう1人の方は終身刑ではあったけど天罰なのか共犯よりも早死に
なんとも言えませんね
明日の記事は誰なのかうきうきした気分で待っています。
これからもよろしくお願いします。
基本的に凶悪犯罪を掲載しているので、強姦と強盗はついて回りますね。
2人共に極刑にすべきですが何故か1人が終身刑。
病気で死んでくれたので良かったですが、長々と生きられたら何とも言えない気持ちになります。
こちらこそよろしくお願い致します。
お久しぶりかは分かりませんが、鈴胆です。
今回の奴らが仮により長く野放しにされていたら、
幾多もの罪なき人が犠牲になっていたかと思うと、
誠に恐ろしき事件でございました。
まあ彼らは幾ら政府に頭を下げても、所詮は死ぬ定めだった、
という感じですかね。当然の報いでしょう。
いえ、それほどお久し振りではないと思います。
恐ろしいコンビですね。
何の躊躇もなく凶悪な犯罪を繰り返す。
早々に死んでくれて良かったですけど。
犯行現場に居合わせたら老若男女の区別無く、問答無用で皆殺しする。
自白・供述した方が死刑判決と云う事は、他の徒党を組んだ凶悪犯罪者と違い司法取り引きしなかった点と共犯相手に罪を擦り付けなかった点だけが見上げた態度だと思います。
双方とも死刑判決が望ましいのに黙秘を続けた方が終身刑と云うのも納得し難い判決ですね。
しかし、死刑を免れても腎臓と肝臓の病はドチラも非常に苦しむので返って良かったと思います。
検察としては自白して犯行の詳細を語った方が「主犯」と断定したのだと考えます。
主導的立場で犯行を繰り返した犯罪者と従属的に犯行に加わった犯罪者とで区別すべきだと考えたのだと思われます。
ドチラも死刑で良いと思えますが・・・・・・
典型的な破綻コンビと言えますね。
そうですね、こういった鬼畜コンビ恒例の罪の擦り付け合いがない分まだましだと思います。
結局は天罰が下されたという事でしょう。
仰る通りどちらも死刑以外の選択肢はないですけどね。
きっとハンティングでもやってる気分で犯罪をしながら放浪してたんでしょうね。
手当たり次第ってのは本当に恐ろしく感じます。
恐ろしいですね。
必ずと言っていいほど凶悪化しますからね。
エド・ゲインの前の記事は、イギリスのDV
トゥール&ルーカスの前はジェイシー・リー・デュガードさんの誘拐事件
アンドレイ・チカチーロの前は少女による両親殺害事件
アルバート・フィッシュの前はデビッド・ライマーさんの悲劇
ゲイシーの前はタスキーギ梅毒実験事件と密陽強姦事件
マンソンの前は5人による陰惨な強姦殺人事件とひどくおぞましい事件ばかりでしたね。
大物の前がおぞましい記事ばかりだったために、今日の記事は初めていい気分になれる記事でした。
2人とも擦り合いも死刑回避もせず、ただ自分の運命を受け入れながら死んでいったのでふしぎと2匹とか鬼畜とかののしることはできませんでした。
明日の4周年記念の大物は誰か楽しみですね。
これからも応援しています
よくご存知ですね。
私も忘れていたくらいです。
こちらこそよろしくお願い致します。
そうですね。
顔に出るタイプと出ないタイプがいますが、彼らは明らかに出るタイプですね。
>名無しさん
情報は少ないですね。
ただ、仰る通り歴代の著名なシリアルキラーたちに負けず劣らず鬼畜ですね。