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メイ・ティピヤソ (タイ)
【? ~     】



メイ・チャモイ・ティピヤソは、タイ王国空軍上級将校の妻であった。


1973年、ティピヤソは「Mae Chamoy Fund」を設立する。

これは実態のないピラミッド方式 (ねずみ講) で運営される詐欺の投資ファンドであった。

だが、ティピヤソは空軍との繋がりを持っており、傍目からは軍の支援を受けているように見えた為、正当性のある安心出来る投資ファンドとして多くの投資家がこぞって参加した。

それは実に1万8000人に及び、ティピヤソは2億2000万ユーロ (約300億円) を騙し取った。 

だが、あまりの莫大な金額によりファンドがタイ銀行の業務に対して脅威となった時、ついにタイ政府がファンドに対して介入を行った。

これによりファンドは閉鎖され、ティピヤソと共犯者の7人が逮捕された。

ただ、ティピヤソは上級将校の妻であり、空軍とも関係を持っていた為、事件は数日間秘密にされた。

そして、関係する軍隊や王室の損失が回復するまでティピヤソの裁判は行われなかった。


1989年7月27日、ティピヤソは企業詐欺で有罪判決が下され、懲役14万1078年が言い渡された。

だが、タイの法律では詐欺行為の最高刑は20年であり、その為、結局ティピヤソは約8年間しか刑期を務めなかった。

このティピヤソに下された懲役の長さはギネス登録されている。



《詐欺被害者数》 
約1万8000人

《詐欺期間》
1973年~1989年



∽ 総評 ∽

1万8000人を騙し、約300億円を搾取したティピヤソ。

ティピヤソは空軍将校の妻として軍を利用して投資ファンドを設立したが、初めから騙してお金のが目的であった。

保険金殺人のように殺して奪ったものではないが、タイの物価を考えればその被害額は甚大であった (タイの物価は日本と比べて約3分の1ほど) 。

詐欺の場合、よく「騙される方も悪い」という人がいる。

確かに今回のように「お金を預けてくれればもっと増える」と言われて渡したとなると、楽にお金を稼げると思った欲の深さによる所が大きく、自業自得と言われかねない。

だが、そもそも騙す人間が悪いのであり、被害者が非難されるのは基本的に間違っている。

ティピヤソは膨大な刑期を言い渡されたが、タイで詐欺罪は最高で懲役20年たと定められていた。

しかも、結局8年程で刑期を終えており、それでは何故このような刑期が存在するのか理解に苦しむ。

「あんたはそれくらい罪の重い事をやったんだ」と言いたいのかもしれないが、刑期を全うしないのなら全く意味がない。

アメリカとかでも同様な事がたまにあるが、どうにかならないのかと思う。