ボビー・マックスウェル (アメリカ)
【1945 ~ 2017?】
1978年8月2日、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスにあるスキッド・ロウで、ボビー・ジョー・マックスウェルは、繁華街で暴行事件を起こし、逮捕される。
その後、マックスウェルは刑務所で2ヶ月間拘留された後、釈放された。
同年10月23日朝、ジェシー・マルティネス (50歳♂) が、スキッド・ロウにある駐車場で死体姿で発見される。
マルティネスは刺された事により死亡していた。
同年10月28日、ホセ・コルテス (32歳♂) が路地で殺害される。
同年10月30日、ブルース・ドレイク (46歳♂) が殺害される。
同年11月4日、J・P・ヘンダーソン (65歳♂) が歩道で殺害される。
同年11月9日、デイヴィッド・ジョーンズ (39歳♂) がロサンゼルスにある中央図書館の散歩道で殺害される。
同年11月11日、フランシスコ・ペレス・ロドリゲス (57歳♂) が殺害される。
翌日の12日、フランク・フロイド・リード (36歳♂) が殺害される。
同日にオーガスティン・ルナ (49歳♂) が建物の裏で刺されて殺害される。
同年11月17日、インド人のジミー・ホワイト・バッファロー (34歳♂) が殺害される。
バッファローは長目のナイフで上半身を滅多刺しにされ、遺体は駐車場に遺棄された。
これまで犠牲者は9人に上るが、犯行は15ブロック以内の範囲で行われ、生存者は誰1人いなかった。
全員がナイフで刺されて殺害された為、犯人は『Skid Row Stabber (スキッド・ロウの刺客) 』と呼ばれた。
同年11月19日、リカルド・ゼヤ (26歳♂) が襲われ刺される。
しかし、ゼヤは一命を取り留めたが、これは『Skid Row Stabber』に狙われて助かった最初の出来事となった。
翌日の19日、ホセ・ラミレス (27歳♂) が刺されるが、一命を取り留めた。
同年11月23日、フランク・ガルシア (45歳♂) がロサンゼルス警察本部から200フィート (約60m) 以内にある市庁舎のベンチで刺され殺害される。
ベンチには犯人の指紋が見つかった。
1979年1月21日、ルイス・アルバレス (26歳♂) が殺害される。
このアルバレス殺害が、『Skid Row Stabber』による最後の殺人であった。
同年4月4日、マックスウェルはテネシー州で窃盗を働き逮捕される。
マックスウェルには懲役60日が言い渡された。
しかし、警察はマックスウェルを『Skid Row Stabber』の有力な容疑者として考え、捜査を進めた。
すると、ガルシア殺害時にベンチで発見された指紋がマックスウェルと一致した。
同年5月、マックスウェルは刑務所の囚人にこれまで10件の殺害と5件の強盗事件を起こしたと話した。
これらの証拠と証言によりマックスウェルを一連のホームレス殺人事件の容疑者として起訴した。
1984年、マックスウェルは10件の殺人の内、2件の殺人で有罪判決が下され、仮釈放の可能性がない終身刑が言い渡された。
2010年11月、マックスウェルへの2件の有罪判決について、控訴審の結果、それを覆した。
理由は重要参考人 (受刑者) の証言が偽証であった為であった (ただ、その後マックスウェルは釈放されなかった) 。
2017年12月、マックスウェルは重い心臓発作にかかり、動くことも話す事も出来なくなった。
すでに回復の見込みはないとされている (数ヶ月経っているのですでに死んでいる可能性は高いが詳細がなく不明) 。
最後に犯罪について語ったマックスウェルの発言で終わりたいと思います。
「サタンの魂を得る為に行った」
《殺人数》
11人 (他負傷者2人)
《犯行期間》
1978年10月23日~1979年1月21日
∽ 総評 ∽
『Skid Row Stabber』と呼ばれ11人殺害したマックスウェル。
マックスウェルの犯行は1978年から行われたが、スキッド・ロウでの連続殺人といえば、『Skid Row Slasher (スキッド・ロウの切り裂き魔) 』と呼ばれ、1964年から1975年にかけて同じく11人を殺害したヴォーン・グリーンウッドがいる。
グリーンウッドの犯行からマックスウェルの犯行までわずか3年足らずしかなく、まるでグリーンウッドの犯行を引き継ぐかのように犯行を行った。
マックスウェルはホームレスばかり狙ったが、男性が男性のホームレスばかり狙うというのは珍しい。
ホームレスを嫌っての犯行かもしれないが、マックスウェルは他に窃盗や強盗を繰り返しているので、ホームレスから物を奪う為の犯行の可能性も高い。
マックスウェルは2010年に判決が覆っており、有罪判決を受けた2件に関しては無罪となっている。
だが、マックスウェルは釈放される事はなく、そのまま刑務所に拘留された。
マックスウェルの判決が覆った理由は、刑務所で自身の犯行を自慢した発言を聞いた受刑者の証言が嘘だった為であった。
このマックスウェルの事件は強姦ではない為、DNAという確たる証拠がなく、指紋といった少し弱い証拠に頼らざるを得なくなってしまう。
その為、後に犯行が疑問視されたわけだが、諸々の様子からマックスウェルの犯行でまず間違いないだろう。
コメント
コメント一覧 (10)
黒人の凶悪事件はすごく単純な動機
だからようしゃなく残酷なことができる
しかも捕まったらわるあがき。
これで死刑にするなは虫が良すぎます。
性犯罪者にはとくにひどく同じ女性として朝から気分が悪くなります。
そのくせ穏やかに天寿を全う。
悲しくなりますね。
しかし今日の鬼畜は生きてるけど死ぬほど苦しんでいると思うと朝からいい気分になれます。
明日も面白い記事を楽しみにしています。
コレはアメリカ警察の捜査能力欠如を端的に現れだと強く感じます。
人権・平等を唱いながら、売春婦やホームレス殺害を軽く考えて捜査に傾注しなかった為に被害が拡大していくんだと思えます。
更に言えば、凶悪犯罪者は逮捕されなければ標的をstep upさせる事も在り得ますのでアメリカ警察が事件の初動捜査が悪いから連続性が生まれると感じます。
今回の鬼畜(仮)としては証言が偽証であったので確たる証拠が無いですが逮捕後、類似事件も発生していないようですので容疑者=犯人と考えても良いとは思います。
しかし、司法としては拘留に足る証拠が偽証だった時点で釈放しなくてはならないのを拘留を続けていたワケですから違憲と云うべきですね。
犯罪抑止の面からは正しい判断だとは思いますが・・・・・・釈然としません!
鬼畜(仮)が真犯人だとすればアッサリ死刑執行されるより、苦しんで苦しみ抜いて悶絶死させるのは犠牲者に遺族が居るならば多少は救われると思います。
解決とは程遠い結末なので非常にモヤモヤ感が残ります。
典型的ですね。
これ程の犯罪を犯しておいて結局は天寿を真っ当ですからね。
私が遺族なら納得いきませんね。
>考える愚者さん
確かにそうですね。
自分達で解決できないからそういう輩に頼らざるを得ない。
確かに売春婦やホームレス殺害をかなり軽くみてますね。
世界の連続殺人の約7割をアメリカが占めるという所に問題が全て出ているように思えます。
確かに中世ですね。
日本も江戸時代とかは当たり前のようにありましたが、それが娯楽の1つだったというのが驚きです。
仰る通り人権派なんて結局ご都合主義で、自分に不利な事が起こったらすぐ手のひらを返して貫き通す人なんかいないでしょう。
どれだけ反省して遺族に償いをしているかではなく、卑怯さとずる賢さが模範囚の基準とはひどいですね。
そしてそういう鬼畜に限って仮釈放の申請を行うのは腹が立ちますね。
今回の事件は典型的な黒人の強盗殺人事件ですが、法的にはまだ容疑者扱いで、未解決事件扱いなのがなんだか釈然としません。
こんないい加減な捜査を続けている限り凶悪事件が減るとは全く思いませんね。
犯人は逮捕されたらしく良かったです。
仮釈放を通さないならまだいいのですが、通ってしまうのが問題ですね。
未解決事件扱いとなっているのが腹立たしいですね。
>壊れかけのRadioさん
日本で起こると驚きますね。
アメリカからすれば「その程度で騒ぐなよ」と思うのかもしれませんが、日本の方が正常な事に気付いて欲しいですね。
https://www.google.co.jp/amp/s/www.latimes.com/local/lanow/la-me-ln-skid-row-stabber-dead-20190517-story.html%3foutputType=amp
何か不思議ですね。
今度しっかり調べてみます。