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ヴァレリー・アンドレーエフ (ロシア)
【1957 ~ ?】



2010年6月28日、アイハン・ウルクンバエーヴァ (♀) は、ウェディングドレスを買った店から家に帰ろうとしていた。

アイハンは10分で家に戻ると電話で家族に話していたが、それがアイハンの最後の言葉となった。

アイハンは何分経っても家に戻らなかった為、心配したアイハンの兄弟や友人が帰り道を探し始めた。

だが、アイハンは見つかる事はなかった。


同年9月9日、ダリア・ファディナ (♀) が姿を消した。

ファディナはその日、食料雑貨店から母親に電話を掛けていたのだが、それが最後であった。


2011年7月11日、エカテリーナ・モロゾワ (21歳♀) は、家族と口論となり家を出た。

その後、モロゾワは2度と家に戻る事はなかった。


同年8月20日午後12時半頃、ドムバロフカに住んでいたアリーナ・クザグロワ (♀) は、結婚式が行われるオルスクに向かった。

母親が家を出たアリーナに20分後に電話するが、出る事はなかった。

同年10月20日、キノコ採集に来ていた男性によってアリーナの遺体が発見された。


同年11月、イリーナ・ニコルスカヤ (27歳♀) が行方不明となる。

イリーナは息子を産んだ2週間後、退院して帰宅した。

イリーナの夫が家に戻ると、生まれて間もない赤ん坊だけがいてイリーナは居なかった。

当初、警察はそれぞれの事件を同一犯によるものと考えておらず、別々で捜査していた。

実は一連の事件は2006年から発生しており、2009年の時点で連続殺人ではないかと声が上がったが、警察はそれを否定した。


2012年6月30日夜、ポベダに住むオルガ・ジュラヴリョーワ (18歳♀) は、友人に会う為にオレンブルクに向かった。

オルガは30分後に友人に電話を掛け、公共の交通機関がないと話した。

しばらくしてオルガは友人に車に乗って向かっているとメッセージを送ったが、それを最後に行方不明となる (それから約1年後、オルスクとチェリャビンスクを結ぶハイウェイの近くで、建設作業員によってオルガの遺体が発見された) 。


一連の事件の犯人がオルガが行方不明となってから1週間も経たずに確認された。

目撃者の女性によると犯人が特殊な車に乗っている事がわかり、調べると周辺地域で2台しかない事が判明した。

その1人がトラック運転手のヴァレリー・アンドレーエフという男性である事がわかった。

警察は早速アンドレーエフとその妻、2人の子供を召喚し、尋問した。

しかし、証拠もない為逮捕するには理由がなく、また、次の召喚の際はすぐに応じるという事で釈放させてしまう。

だが、釈放した翌日の早朝、アンドレーエフは姿をくらました。

警察はアンドレーエフの車を調べると、オルガが車に乗っていたという生物学的証拠を発見する。

アンドレーエフはロシア全土を行き来するトラック運転手だったが、同僚によるとトラックのキャビンに女性用品がよく置かれていたと語った。

アンドレーエフは、犠牲者に家まで送る等と言って車の中に誘惑し、突如、頭を殴って気絶させ、強姦して殺害した。

そして、遺体を埋めて隠した。

また、数人の犠牲者においては改装したガレージに連れ込み、数日間に渡って凌辱の限りを尽くしていた。

アンドレーエフは証拠を隠蔽する為に壁を丁寧に洗い流したり下塗りを施す念の入れようであった。

警察はアンドレーエフを一連の殺人事件の犯人と考え、捜索を開始した。

だが、情報がなく見つける事が出来なかった。

国民は警察が無能だと判断し、自分達でアンドレーエフを探し始めた。

国民達はWebサイト上でアカウントを作成し、コミュニティを形成して情報を交換した。

そして、アンドレーエフが今どこにいて次にどのような行動を取るのか予測した。

その後、多くの場所で目撃情報が募られた。

だが、決定的な情報には至らず、海外に逃亡したのではと囁かれた。

アンドレーエフは現在まで行方をくらましているが、アンドレーエフによる犯行は少なくとも2006年から始まり、上記の6人の他に2人の合計8人は殺害しているとされている。

また、周辺地域では2011年10月までに奇妙な状況下で29人の女性が忽然と姿を消しており、それら失踪事件にアンドレーエフが関わっているのではとみられている。



《殺人数》
8人以上

《犯行期間》
2006年?~2012年6月30日



∽ 総評 ∽

最低8人は殺害したとされ、他の事件にも関与されているといわれるアンドレーエフ。

アンドレーエフは現在も逃走しており行方不明であった。

一部ではすでに死んでいるという噂もあるが、間違いなく生きていると思われ、見つからない所をみるとすでに国外に逃亡した可能性も高いだろう。

ただ、前述した通り国民は警察には期待しておらず、ただ無能故に捕まえられないだけなのかもしれない。

ロシア国民はかのアンドレイ・チカチーロの際の警察の対応について嫌気がさしており、
ロシア国民は警察の無能を十分理解していた為、SNSを使って自分達でアンドレーエフを探そうとした。

確かにその気持ちも非常に理解出来る。

チカチーロの際の捜査を別としても、1度警察はアンドレーエフに尋問しており、限りなく怪しいが証拠もなく拘束する理由がない為、釈放してしまい、その直後に逃走してしまった。

「確たる証拠がないので釈放するのは妥当」なのかもしれないが、結果、逃げられてしまったのである。

証拠がないが限りなく黒ならば、適当な理由をつけて無理やり拘束してその間に証拠を掴んで欲しいものである。