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マカレーナ (アルゼンチン)
【2005 ~     】



2018年1月、アルゼンチン・ブエノスアイレスのサン・フランシスコ・ソラノという町で、衝撃的な事件が起こる。

わずか12歳の少女マカレーナが、義父を刺した事で警察に補導されたのだった。

警察はマカレーナに事情を聞くと、それは非常に切ない理由であった。

義父のヴィクトル・ゴンザレスは、日頃からマカレーナの母であるホルヘリーナ・ヴェルドゥン (30歳) に暴力を振るっていた。

ゴンザレスは日常的にヴェルドゥンを怒鳴り、殴る蹴るの暴行を加えていた。

マカレーナはそんな様子を日頃から目撃してはただその場にうずくまり、耐えるしかなかった。

そして、ある日、ゴンザレスがヴェルドゥンを殴り倒した後、ヴェルドゥンの喉元にナイフを突き立てた。

それを見たマカレーナは、母親を救う為、ナイフを取り出し、ゴンザレスの背中を複数回刺したのだった。

警察が駆けつけた時、ゴンザレスの背中には2本のステーキナイフが刺さった状態であり、大量に血を流していた。

ゴンザレスはすぐに病院に搬送され、一命を取り留めた。

警察は何故、2本のナイフを使ったのか問いただすと、マカレーナは

「背中を刺したが父は全く倒れなかった。だから別のナイフを使ってもう1度刺した」

と話した。

また、それでもゴンザレスはすぐに倒れなかった為、マカレーナは逃走しようとフェンスをよじ登ろうとし、落下した事で脚と脛骨、腓骨を骨折しており、病院で治療を受けた。

警察は犯行を行った少女について、将来やプライバシーを配慮し、マカレーナという名と12歳とだけ公表した。

警察は義父であるゴンザレスは被害者ではあったものの、日常的な家庭内暴力を行っていた事もあり、事件について今後、慎重に進めていく模様である。



《殺人数》
0人

《犯行期間》
2018年1月



∽ 総評 ∽

母親に日常的に暴力を振るっていた義理の父親を刺したマカレーナ。

マカレーナは母親が殺されると思い、義理の父を刺したが、日頃から暴力的で恐ろしい相手を刺すくらいなのでよっぽどだったのだろう。

義理の父親は被害者であり、普通なら12歳といえどマカレーナが厳罰をもって裁かれるべきだが、今回のケースはそんな単純なものではない。

もちろん、それでもマカレーナはしっかりと裁かれるべきだと言う人もいるだろう。

だが、私にはとてもマカレーナを裁く事は出来ない。

もし、マカレーナがゴンザレスを刺さずに、このまま生活を続けていれば、いずれヴェルドゥンを殺害した可能性も否定出来ない。

こればかりは結果論でどうしようもないが、私は彼女を責める気にはなれない。