アレックス・マクドナルド (イギリス)
【1998 ~ 】
チャーリー・ホワイト (イギリス)
【1998 ~ 】
2017年5月6日午後11時頃、イギリス・ケント州メードストンのトーヴィルで、アレックス・マクドナルドとチャーリー・ホワイトは、仲間と共にホームレスであったラズヴァン・シルブ (21歳♂) に襲い掛かる。
マクドナルドとホワイトらはシルブのいるテントを襲撃し、木材で激しく殴り、肉切り包丁で何度も切りつけてシルブを殺害した。
翌日の7日午前7時頃、シルブの死体は森の中を散歩していた男性によって発見された。
警察はすぐに捜査を始め、スケートパークで血が付着した上着を燃やしているマクドナルドらの姿をパーク内の監視カメラが捉えているのを確認し、マクドナルドとホワイトの捜索を開始する。
同年5月8日、警察はドーバー近郊のシェパーズウェルで、ガールフレンドとトレーラーハウスに身を潜めていたマクドナルドとホワイトを逮捕した。
トレーラーハウス内にはコートがあり、フードの部分には血液が付着していた。
後にその血液がシルブのものと一致した。
シルブの検死を行うと、その凄惨な様子に言葉を失う。
シルブは頭部や胴体に28ヶ所、鈍器で殴られた痕があり、頭蓋骨骨折と顔面骨折、肋骨骨折がみられた。
また、頭部から脊髄へと全身広範囲に渡って出血していた事もわかった。
検死した病理学者も
「残虐な暴行を受けた後、生存していたのはわずか30分程であった」
と話し、即死に近い激しい暴行であった事がわかった。
逮捕されたマクドナルドとホワイトは、トーヴィルで幅を利かせていた「Tovil Boys (トーヴィル・ボーイズ) 」と呼ばれるグループの一員であり、日頃から素行が悪くて有名であった。
裁判では事件を担当した捜査官が出廷し、マクドナルドとホワイトを「臆病者」と罵倒し、
「被害者は理由のない不当な暴力により人生を奪われた」
と怒りを露にした。
マクドナルドとホワイトは法廷では終始反省の色はなく、まるで自分達が犯した犯罪ではないかのような様子であった。
時折、2人は法廷で話し合い、笑みを浮かべた。
犯行動機だが、マクドナルドとホワイトは
「何か面白かったから」
と述べた。
2018年1月16日、法廷でマクドナルドとホワイトは犯行を否認したが、有罪判決が下され、仮釈放の可能性がある終身刑が言い渡された (マクドナルドは最低18年間、ホワイトは最低16年間仮釈放の可能性まで要する)
判決を言い渡した時、
「思慮のない残虐で人事不省な行為」
とマクドナルドとホワイトを痛烈に非難した。
また、判決を聞き終えたマクドナルドは裁判所の従業員の1人に暴行を加えた。
また、判決を聞き終えたマクドナルドは裁判所の従業員の1人に暴行を加えた。
裁判の一部始終を傍聴席から聞いていたシルブの母マリネラ・ガフィータは、あまりの2人の傍若無人な態度に怒りを通り越し涙をこらえる事が出来なかった。
判決後、ガフィータは
「たった1人しかいない息子をこのような形で失ってしまった私の人生は崩れ落ちました。この悲しみは例えようもありません」
とインタビューに答えた。
実はシルブはルーマニア出身で、2016年10月に母親を頼ってイギリスに来たのだった。
イギリスでは派遣会社で働き、将来はTシャツを製造するビジネスを行いたいと思っていたが、母親と喧嘩して家を出ると、2017年4月からトーヴィルでホームレス生活を送る事となった。
そんな矢先に悲劇に見舞われたのだった。
イギリス国内からシルブを悼む声がネット等に多数寄せられ、同時に反省の様子が微塵もないマクドナルドとホワイトに「何の関係もない人間を巻き込むなんて最低だ」「どういう育て方をしたらこうなるんだ」「親の顔が見てみたい」「こういう奴等は一生刑務所から出すべきではない」という非難の声が殺到した。
また、非難は2人だけでなく、「16年や18年で出て来るのは終身刑とは言わない。笑わせるな」「裁判所よ、終身刑という意味を考えろ」「アメリカやカナダだったら終身刑といったら最低30年だぞ」という司法に対する非難の声も上がった。
最後に裁判でのマクドナルドとホワイトのやり取りで終わりたいと思います。
ホワイト 「お前がやったんだっけ?俺だったか?」
マクドナルド 「俺がやったんだよな?何であんなに顔を殴ったんだ?」
ホワイト 「だって面白かったから」
《殺人数》
1人
《犯行期間》
2017年5月6日
∽ 総評 ∽
「何か面白かったから」という理由で若いホームレスの男性を殺害したマクドナルドとホワイト。
犯行の理由としては短絡的で救いようがないが、若者による犯行としてはよくある理由ではある。
ただ、ホームレスを標的とするのはよくある事だが、このマクドナルドとホワイトの異質な所は、相手が21歳という若者の点である。
通常、こういった卑怯な犯罪者は抵抗されたり反撃されない為にお年寄りか女性を狙う傾向にある。
だが、今回の犠牲者は自分達と年齢もかわらない (不意をつかれれば屈強な男性でもひとかたまりもないが)。
また、初めからシルブを標的にしていたのかわからないが、おそらく無作為に適当に選んだ相手がたまたま若者だったと思われる。
シルブは母親を頼ってルーマニアからイギリスへ渡ったが、もし、イギリスにこなければ無惨に殺される事はなかった。
事件後、イギリス国民は犯人だけではなく、司法にも非難の声を浴びせたが、言っている事はもっともである。
イギリスはEU離脱後におそらく死刑が復活すると思われるが、死刑復活前に確定した刑が復活後に変わる事はないだろう。
死刑が復活した場合、その時点で死刑に相当する罪で服役している囚人は、死刑にして欲しいと思う。
コメント
コメント一覧 (11)
死刑廃止は自分たちが先進国という自負がある欧米人の感覚だと勝手に思ってましたが、やっぱり死刑を望む人もいるんですよね。安易なヒューマニズムで死刑廃止とかやめて欲しいです。
母子の不幸は想像するだけでも心が張り裂けそうになりますね。
お母さんは息子の生活費などを稼ぐためにイギリスに出稼ぎに行く。
そして息子はお母さんを頼って渡英するけど、イギリスは移民に厳しい空気にかわっていた
お母さんは運悪く息子とケンカして、ケンカ別れしたまま家出する。
そして息子はお母さんと仲直りすることができず、ホームレス生活を送る
そしてバカな2匹のチンピラに息子を殺される。
しかもこの2匹のチンピラは裁判中も傍若無人だった。
それなのにたった16年から18年で出される可能性のある終身刑!!
「こんなふざけたことがあるかボケ!」
と私も叫びたくなりました!
お母さんの苦しみは法廷で泣いてしまうほど苦しかったので死刑にしても物足りないくらいでしょう
だらしない、バカ、常識が足りない、不注意程度だったら更生の余地があるので謝罪や反省の態度をきちんと見せていたら許すことができますが、今回の殺人鬼2匹は危険で凶悪なので謝罪も反省もいりません!
むしろ謝罪や反省の態度をがあることで余計にぶん殴りたくなってきます。
なので被害者と同じくらいの拷問を与えた末にじわじわと処刑したいです!
若者の短絡的な犯行パターンと言えます。
それにしても、法廷での不遜な態度は、死刑にならず、
或いは死刑判決が出ても執行出来ないと分かっているからなのでしょうか。
地獄の責め苦の末に死んだ被害者に対し、勝ち誇って被害者を嘲笑う犯人…。
掲載された事件の中でも、かなり陰惨で後味の悪い事件でした。
北朝鮮のチャン・ソンテクは、
生きたまま飢えた犬に食い殺されたという噂がありますが、
拷問反対派の僕でも、
この犯人に至っては、そのように殺されてもいいと思いました。
ヨーロッパでも経済の中心はイギリス、フランス、ドイツに偏っていて、
ルーマニアはかつては悪名高いチャウシェスクが支配しており、
東欧の中でも荒れた国として知られています。
なので、豊かな国に移民する人が多いのは当然です。
そんな国でも、被害者に取っては唯一の故郷だったんですよね。
被害者はホームシックと、
故郷に帰るに帰られない状況と板挟みだったのでしょう。
幸福になるチャンスを永遠に失ってしまった被害者を思うと、
小さな事で悩んでいる自分が情けなく思えます。
こんな子供に育てる親なのでまともなわけがないです。
なので仰る通り「私は知らん」とでも思っている可能性が高いですね。
そう勝手に思っているのは政府高官たちだけであり、一般市民は死刑を復活して欲しいと思っているようです。
>名無しさん
想像を絶しますね。
喧嘩別れした事を心から悔やんでいるでしょうね。
おそらく年齢もあり仮釈放されると思います。
私も終始不遜な態度の方がましだと思いますね。
>無学者さん
日本でもありましたがよくあるパターンとはいえますね。
それはありますね。
「お前ら俺がどんな態度とろうか所詮死刑に出来ないんだろ?」
と思ってるかもしれませんね。
こういった鬼畜には拷問もありだと思います。
西欧と東欧とでは隔たりはありますね。
同じヨーロッパでも移民があってヨーロッパは色々大変ですね。
所属しているグループもギャング団に相違なく、日頃から傍若無人な振る舞いするクズなのでしょう。
ですが、それだけでは無いようです!
EU圏内では移民・難民排除を標榜するネオナチ染みた極右団体が数多く組織され、若者達が続々と集まり暴力沙汰も尖鋭化しているようです。
大量の移民・難民の流入により国が乗っ取られる事を危惧する団体なんですが、移民・難民の子息がテロを起こし治安悪化を懸念し自警団として幅を効かすグループもあるようです。
※自ら凶悪事件を発生させ治安悪化させている時点で本末転倒ですが・・・・・・
これは第一次世界大戦後のヨーロッパに酷似した状況です。
ナチス思想を積極的に受け入れたのは若者で同じ移民・難民排除を実行されています。
今回の糞な鬼畜2匹は殺人を反省する処か自慢気にしている愚劣な無神経さを考えれば仮釈放付の終身刑は酌量し過ぎは明らかで死刑判決が出せないなら視角・聴覚等の五感を奪っての仮釈放なし終身刑が望ましいと考えます。
もしかすると裁判官は鬼畜2匹を弾劾していますが心情的に同調しているのかも知れません。
たった18年で釈放される可能性があるのは憤慨します。
しかし考える愚者さんもおっしゃるように以前掲載されたジハーディ・ジョンやハリド・マスードなどによる外国系イギリス人によるテロ行為が多発したせいで移民に対して過剰に敵意をもつようになってきている。
当然その空気では「だらしなくて」「下品」なルーマニア人の移民の青年を殺したことを理由に減刑されたというとらえ方もできますね。
そういうこともあってイタリアで起こった白人至上主義者による黒人への襲撃事件を掲載していただけたら嬉しいです。
クズですね。
人間という皮を被った鬼畜ですね。
拷問の末に死刑にしたいくらいですが、凶悪犯に激甘なヨーロッパではまず無理ですね。
ただ、一般市民の意見はまともなのが良かったと思います。
>名無しさん
確かに似ていますね。
移民に甘過ぎる故の弊害がここにきて出てますね。
そんな事件があったんですね。
今度調べてみたいと思います。
増えているんですね。
それならこのような事件が起こっても不思議じゃないですね。
こんな異常者には悟った所で理解もしないでしょうね。
クズにはクズらしい人生を送らせてやればいいんですよ。