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エドガー・アリアス (アメリカ)
【1967 ~ 2014】



エドガー・タマヨ・アリアスは、1967年7月22日、メキシコ・ミアカトランで生まれた。


アリアスは18歳の時、アメリカ・カリフォルニア州へ移住する。


1993年、アリアスはテキサス州へ移住した。


1994年1月31日、アリアスは共犯者のイエス・メンドーサ (♂) と共にテキサス州ヒューストン南西部へ向かう。

そこで、強盗を働くが、被害者がすぐ警察に通報する。

そして、駆けつけたガイ・ガディス (♂) にアリアスは逮捕される。

逮捕されたアリアスはメンドーサが犯人で自分ではないと主張する。

しかし、アリアスは密かに銃を隠し持っており、銃を取り出すとトパズ・ナイトクラブのすぐ外でガディスを3発撃って射殺する。

その後、アリアスは逮捕された。

アリアスはメキシコ人である為、逮捕された事をメキシコ領事館に連絡する事が出来たのだが、警察はあえてその事を教えなかった。

結局、メキシコ政府が事件の通知を受けたのは裁判が始まる10日前であった。


同年11月18日、アリアスの裁判が始まった。

殺害されたガディスは、結婚2年の新婚であった。

そして、アリアスには死刑が言い渡された。

しかし、この判決にメキシコ政府が抗議した。

メキシコ政府はアリアスが逮捕された時点で、本人にメキシコ領事館に連絡出来る権利がある事を伝えなかったと主張した。

また、メキシコ政府への通達が裁判のわずか10日前というアメリカ政府の通知の欠如を主張し、裁判の見直しを申し立てた。

だが、テキサス州はそのメキシコ政府の抗議を却下し、裁判の見直しをしない事を決定した。


2014年1月22日、テキサス州ハンツビルで、致死量の注射による死刑が執行された。

享年46歳。



《殺人数》
1人


《犯行期間》
1994年1月31日




∽ 総評 ∽

逮捕されたにも関わらずその相手を殺害したアリアス。

逮捕され共犯者に罪を擦り付け、隙を作って逮捕した警官を射殺するという鬼畜振りであった。

アリアスは逮捕後、メキシコ人としてのメキシコ領事館に連絡する権利がある事を聞かされず、そのまま裁判まで進んだ。

その事についてメキシコ政府は抗議したが、抗議するのはいいが、だからといってアリアスの罪が消えるわけではない。

偽善と建前だけがまかり通る近代社会において、この対応は確かに抗議を受けるだろう。

個人的には抗議による減刑など冗談ではないので、アメリカ政府の対応は特に問題ないと思う。

アリアスがメキシコ人だろうが何人だろうが、犯した罪だけみて裁けばいい話で、外野がとやかく言う事ではない。

今回はメキシコという国からの抗議をはねのけ執行を強行した司法に賛辞を送りたい。