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マーク・ホブソン (イギリス)
【1969 ~ 】



マーク・リチャード・ホブソンは、1969年9月2日、イギリス・ウェイクフィールドで生まれた。

ホブソンの父はピーター、母をサンドラといった。

また、ホブソンにはメラニーとレスリーという2人の姉妹がいた。

後に一家はイーストムーアのウッドハウス・ロードに移動した。

ピーターは炭鉱労働者として働いており、1982年に閉鎖されるまで働いた。

その後、一家はセルビー地区に移動し、そこでピーターは地元の炭田で仕事をした。

サンドラは機械工として働いた。

そんな家庭で育ったホブソンは、他人から見れば安定した幸せな家庭に見えた。


ホブソンはイーストムーアのヒース・ビュー・コミュニティ・プライマリー・スクールに通い、その後、セルビーのアボッツ・ロードにあるジェームス・テイラー高校に通った。

当時のホブソンを知る教師によると、
「成績は普通で特に目立つ生徒ではなかった」
と回想している。


1991年、ホブソンは子供の頃からの知り合いの女性 (2人の子持ち) と一緒に住み始め、1993年にホブソンの娘を生んだ後、結婚した。

ホブソンは発電所やランドスケープガーデナーとして働いた。

この頃の夫婦関係について、後に妻は「完璧な夫」と供述している。


1998年、ホブソンはナイトクラブのドアマンとして働き始める。


1999年元旦、突如、ホブソンは家を出る。

そして、麻薬にのめり込み、薬物中毒になってしまう。

後に妻はこの家を出て行った事について
「彼はもう結婚生活を望んでいなかった」
と述べている。


2004年7月10日夕方、ホブソンは当時の恋人クレア・サンダーソン (27歳♀) の頭部をハンマーで17回叩き、首を絞めて殺害した。

クレアの頭部はビニール袋を被せられており、後の法医学的分析によると、犯行現場は漂白剤で掃除されており、クレアはリビングで攻撃され、トイレに運び込まれた事がわかった。

また、クレアには最近の性行為を行った痕跡が見つからなかった。


同年7月17日、ホブソンは殺害したクレアの双子の姉ダイアン (27歳♀) に電話を掛ける。

そして、クレアが病気にかかり体調が悪くなったので家に来て看て欲しいと頼んだ。

この時、まだ、クレアがホブソンによって殺害されていた事は知られておらず、もちろんダイアンも知らなかった。

その日の夜、ダイアンが家を訪ねると、ホブソンはダイアンを拘束し、カミソリやハサミで拷問する。

そして、強姦した後、ハンマーで殴り首を絞めて殺害した。

ダイアンの死体は翌日、ダイアンのボーイフレンドによって発見されたが、左乳首は完全に噛み千切られ、頭部にはビニール袋が被せられていた。

また、手首、足首、首には縛られた痕があり、陰毛は剃られていた。

後に警察はホブソンが乳首を食べた可能性が高いと発表している。


同年7月19日、ホブソンはヨークから数マイル北にあるストレンソールで、年配のジェームスとジョアンのブリトン夫妻を殺害した。

このブリトン夫妻殺害後、警察は犯人逮捕の為、500人以上の警官を動員して大規模な捜索を開始した。


同年7月25日、ヨーク近郊のシップトンのガソリンスタンドで、ホブソンは逮捕された。


2005年4月、裁判でホブソンは4人の殺害を認めた。


同年5月27日、ホブソンには仮釈放の可能性がない終身刑が言い渡された。

判決を言い渡されたホブソンは、早期に殺人を認めた為、より寛大な判決が言い渡されるものだと思っていた。

それが、仮釈放の可能性がない終身刑となった為、控訴した。

ホブソンはこれまで早期に自身の犯罪を認めた殺人犯には、終身刑が下された事はないと主張した (だが、実際は以前掲載したティモシー・モースとブレット・タイラーも早期に犯行を認めたにもかかわらず終身刑となっている為、ホブソンの主張は間違いであった) 。

裁判官は
「彼は非常に恐ろしい人物であり、決して釈放されるべきではない」
と述べ、控訴を棄却した。

この訴訟の直前に、ホブソンは以前掲載したイアン・ハントリーを暴行した。


現在、ホブソンはウェークフィールドの刑務所に収監されている。



《殺人数》
4人


《犯行期間》
2004年7月10日~同年7月19日




∽ 総評 ∽

ガールフレンドやその姉を含む4人を殺害したホブソン。

ホブソンの犯行はわずか10日以内で行われており、どちらかというとスプリー・キラーに近い。

ホブソンは特に虐待をされたわけでもなく普通に育ち、結婚もして生活していたにも関わらず、突如、家出して薬物に溺れた。

ホブソンに一体何があったのかわからないが、元々異常な部分は表向きにはなく、原因がわからない。

ホブソンの殺害の動機が全く理解出来ない。

そもそもガールフレンドを殺害した理由が詳細がなく不明で、しかも、その後、双子の姉を呼び出し殺害している。

しかも、強姦したりしなかったりと統一性がなく、不気味という他ない。

また、わざわざ移動して年配のブリトン夫婦を殺害してるが、この殺人は全く理解出来ない。

以前紹介したデール・クリーガンもそうだったが、イギリスは理解不能な不気味な殺人鬼が多い。

ボブソンは早期に罪を認めた場合、仮釈放の可能性がない終身刑にならないと主張し、控訴した。

これ程の事をやってのけといてよくもいけしゃあしゃあとそんな事を言えるものだと呆れてしまう。

欧州の凶悪犯は刑務所であり得ない主張を行う人物が少なくない。

こんな事を許している事自体、司法が崩壊している証拠であり、とても許される事ではない。

少しでも反抗したら拷問を与えるくらい過酷な刑務所にして欲しい。