image














ディンギング事件 (アメリカ)
【2017】



2017年10月18日深夜、アメリカ・ミシガン州フリント郊外の幹線道路に15歳から17歳の少年5人が集まる。

そして、少年たちは陸橋に立つと、下を通る高速道路に向かって石やタイヤを投げつけた。

その数は全部で20個に及び、最大で重さ9kgの物もあった。

20個の内、2.7kgの石が高速道路を走る車のフロントガラスを突き破り、車の助手席に乗っていた男性の頭部と顔面に直撃した。

そして、跳ね返った石が胸部にも当たり、男性は意識を失った。

運転手の男性はあまりの事態に驚いたが、必死に車を運転して路肩に止めた。

そして、運転手の男性はすぐに助けを呼んだが、男性は助からなかった。

運転手の男性はこの時、他にも4台の車が石をぶつけられ、路肩で立往生しているのを確認していた。

少年たちは石を投げた後、近くのハンバーガーチェーン店に向かい、そこで笑いながら食事を楽しんだ。


少年たちはすぐに逮捕され、殺人罪や殺人共謀罪、器物破損の罪などで起訴された。

少年たちは車の衝撃音を楽しむ『ディンギング』というゲームの為に犯行に及んだと述べた。

いたずら半分で行われたこの事件は世界に衝撃を与えた。

男性には5歳の子供がおり、結婚を約束した婚約者もいた。

男性は非常に子煩悩で家族想いであった。

裁判はこれから始まるが、少年たちは成人扱いとして裁かれる予定である。



《殺人数》
1人
(他被害甚大)

《犯行期間》
2017年10月18日




∽ 総評 ∽

「ディンギング」という遊びの為、高速道路を走る車に石を投げつけ殺害した少年ら。

ディンギングというのを初めて知ったが、停まっている車にいたずらするならともかく、すでにいたずらというレベルではない。

少年達には終身刑の可能性も示唆されているが、いくら大事故になる可能性が高いとはいえ、殺意の有無はなんとも言えない為、終身刑の可能性は残念ながら低いと言わざるを得ない。

この事件は違うが、現在、いたずらを行っている様子をネット上にアップする動画が溢れかえっている。

日本でも以前、コンビニのおでんを突っついたり、店舗の冷蔵庫で寝たりと愚かで低俗な行為をわざわざネット上に流す事が流行った。

「こんな悪い事やってる俺すげー」というような短絡的思考で行うのだろうが、迷惑極まりない事であり、呆れてものもいえない。

アメリカは少年に対して日本に比べて遥かに厳しく、普通に終身刑や死刑が言い渡されるが、そんなアメリカでも近年は厳罰に消極的な傾向にある。

以前、掲載したロシアの少年もそうだが、世界的に少年に対する刑罰や対応が変わってきているのかもしれない。