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イヴァン・ヒル (アメリカ)
【1961 ~ 】



イヴァン・ジェローム・ヒルは、父親に虐待されて育った。


1968年12月25日、ヒルの父親が母親を射殺し、ヒルはその現場を目撃してしまう。

この事が幼いヒルの心にトラウマとして残った。


1979年、ヒルはアメリカ・カリフォルニア州にある酒店に強盗目的で侵入する。

そして、酒店の男性従業員を射殺した。


1986年2月11日、カリフォルニア州サン・ディマスにあるボネリ公園の野原で、ローナ・リード (35歳♀) の死体が発見される。

リードは全裸ではなかったが部分的に服を身に付けておらず、首にはロープが4周に巻き付けられていた。


1987年2月27日、カリフォルニア州ポモナにあるパロマレス公園の駐車場のゴミ箱で、ロンダ・ジャクソン (23歳♀) の死体が発見される。

ジャクソンもロープが首に巻き付けられていた。


1993年11月から1994年1月の3ヶ月の間、カリフォルニア州で女性が次々と殺害される。

殺害されたのは主に売春婦で、死因は首を絞められた事による絞殺であった。

死体は公共の場の公園や駐車場に捨てられていた。

殺害されたのは、モンクレアのロクサーヌ・ベイツ (31歳♀) 、ポモナのベティ・スー・ハリス (37歳♀) 、ウェスト・コヴィナのヘレン・ラス・ヒル (36歳♀) とドンナ・ゴールドスミス (35歳♀) 、オンタリオ州のシェリル・セーヤーズ (34歳♀) 、ロサンゼルスのデブラ・ブラウン (33歳♀) の6人であった。

6人は「60 Freeway (高速道路60号、通称ポモーナ・フリーウェイ) 」沿いに死体が捨てられていた事から、犯人は『60 Freeway Killer (高速道路60号の殺人者) 』または『60 Freeway Slayer』と呼ばれた。


2003年、一連の殺人事件の犯人としてヒルが逮捕された。

裁判で犠牲者 (9人の内誰かは不明) の母親が出廷し、ヒルに向かい
「あなたは極悪人だ」
と痛烈に非難した。


2009年5月13日、チャールズ・ホラン裁判官は、9件の殺人で有罪判決を下し、ヒルに仮釈放の可能性がない終身刑を言い渡した。

殺害されたリードの娘タンパタは、ホラン裁判官に、
「私は彼に死刑を望んだ (カリフォルニア州は死刑がある) 。これから刑務所で彼の一生を世話する為に税金が使われる事に憤りを感じます」
と供述し、更に
「私はあなた (ヒル) の人生が短い事を心から祈ります」
とも供述した。



《殺人数》
9人


《犯行期間》
1979年~1994年1月




∽ 総評 ∽

『60 Freeway Killer 』または『60 Freeway Slayer』等と呼ばれ、9人を殺害したヒル。

ヒルは虐待されて育ち、しかも、子供の頃に実の父親が実の母親を殺すという現場を目撃するというこれ以上ないショックな出来事に見舞われた。

この事でヒルの精神が異常になったのは間違いないだろう。

ただ、だからといってやった事が許される事はもちろんない。

ヒルは1979年に強盗殺人を犯して以来、1986年までの7年間と、1987年から1993年までの6年間殺人を行っていない (あくまで確認されている範囲ではあるが) 。

詳細がないのでわからないが、もしかしたらその期間は微罪で逮捕され、刑務所に入っていたのかもしれない。

殺害された犠牲者の娘は、裁判官に向かって「死刑を望んだがダメだった。今後ヒルの為に税金が使われる事に憤りを感じる」と言っているが、まさにその通りで、凶悪犯に対し一生ただ飯を税金で賄うのである。

死刑にして即刻執行すれば無駄な税金を使う必要もなく、だらだらと生かしておく意味がわからない。

遺族にこの発言を言われた時、裁判官は一体何を思ったのだろうか。