image














ルイス・クレイン (アメリカ)
【1957 ~ 1989】



1984年11月18日、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス近郊ワッツのグランディ・アベニュー9800ブロックで、シェイラ・バートン (30歳♀) の死体が発見される。

バートンは黒人の売春婦で、死因は絞殺であった。


1985年8月15日、ロサンゼルス近郊ウィローブルックのグランディ・アベニュー9800ブロックの路地で、ゲイル・フィックリン (24歳♀) の死体が発見される。

フィックリンも黒人の売春婦で、死因も同じく絞殺であった。

フィックリンはバートンと同じブロックで発見されたのだが、警察によって南ロサンゼルスで暗躍している連続殺人犯による最初の犠牲者とされた。


1987年1月25日、ワッツのサウス・デファイニング・アベニュー9500ブロックで、ロレッタ・ペリー (24歳♀) が死体で発見される。

ペリーも黒人の売春婦であった。


同年3月18日、ワッツのイースト・センチュリー・ブルバード1600ブロックにある空き家で、ヴィヴィアン・ルイーズ・コリンズ (♀) の死体で発見される。

コリンズも黒人の売春婦であった。


同年5月29日、ロサンゼルスのグランディ・アベニュー9700ブロックの空き地で、キャロリン・バーニー (29歳♀) の死体が発見される。

バーニーも黒人女性であり、空き地で殺された事が判明する。


同日、一連の殺人事件の犯人として逮捕されたのはルイス・クレインという黒人男性であった。

クレインは元建設労働者であったが、逮捕時は失業中であった。

クレインはこれまでの殺人を認めた。

しかし、ロサンゼルス南部では1980年代に、若いアフリカ系アメリカ人の女性が殺害され、路地や空き地、公園や廃棄された建物等に捨てられていた。

警察はこれら多くの未解決事件の犯人がクレインではないかと考えていた。

しかし、証拠がないのでそれらで起訴する事は出来なかった。


クレインの裁判が開かれたが、クレインはIQが69しかない事が判明した。

そんなクレインは文字を書く事も読む事も出来なかった。


1989年、クレインは有罪判決が下された。

しかし、アメリカではIQが70以下の犯罪者には原則死刑判決を禁止している為、クレインへの量刑に対して注目が集まった。

だが、クレインには死刑が言い渡された。


死刑が言い渡されたクレインだったが、同年、刑務所内で病気で死去する。

月日や病名等はわかっていない。



《殺人数》
5人


《犯行期間》
1984年11月18日~1987年5月29日




∽ 総評 ∽

黒人の売春婦ばかり5人を殺害したクレイン。

クレインは他にも余罪があると警察は考えていたが、証拠がない為、結局わからないままであった。

ただ、知能指数の低さや犯行期間を考えると、もっと殺害している可能性は極めて高いと思う。

クレインはIQ69とかなり低く、文字の読み書きもまともに出来ない程であった。

これまで知能指数の低い殺人鬼を何人も紹介してきたが、前述した通りアメリカではIQ70以下の人間は法律上原則死刑に出来ない。

ただ、これまで何人も普通に死刑になり執行されているので、それは良い事だと思う。

売春婦を殺害したのも売春婦への恨みとかではなく、ただ単に殺人に対する快感のみで行ったのであろう。

クレインは刑務所に収監された年に病気で死亡した。

ただ、年齢が32歳 (生年月日と死亡した月日がわからないので31歳の可能性もある) という事と、刑務所に収監されてすぐ亡くなっている事から、病死とされているが他の受刑者殺された可能性もある。